早いもので宮崎県で口蹄疫が確認されて、今日で1年になる。終息宣言から半年近く経った。一見宮崎では、口蹄疫を克服したように見える。
しかし、口蹄疫発症農家の8割が再開を希望していたが、現実には半 数がやっとの状態である。彼らが再開に踏み込めないのは、TPPをはじめとする農業への不安である。
福島原発事故の当事者、東電を見ていると宮崎の畜産農家は良くやったと思う。東電が事実を小さく小さく評価しようとする、恣意的な内容を発表し続けているが、口蹄疫では全く逆であった。
可能性のあるものはすべて排除して、結果を出している。リスク評価の姿勢が根本的に異なる。
お隣の韓国では、4月5日にやっと終息宣言できたが、4月17日 に慶尚北道の永川市で、ワクチン接種後の豚の発症が確認された。また振り出しの戻ったのである。
韓国では12月の再発してから、豚332万頭、牛15万頭を殺処分している。膨大な数の処理を行ってきた。韓国の北半分が感染地域となっている。
北朝鮮では、VOA(ボイスオブアメリカ)の発表によると、1月までに豚1万267頭、牛113頭が確認されている。FAOの調査によれば、3月には300頭近い牛、27頭の豚の発症が確認されている。そのうち4頭が死亡している。
北朝鮮にワクチンなどの支援を、FAOは世界各国へ協力を要請したがどの国も応じていない。
北朝鮮での、口蹄疫の発症は極めて危険である。韓国の口蹄疫も、この国が原因である可能性が高いからである。
宮崎県では、1年目に当たる今日防疫訓練が行われている。原発とは質が異なるが、宮崎県の対応や畜産関係者の対応は見事であったと、朝鮮半島の出来事や原発事故を見て感じるものである。