そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ネオリベラリズム(新自由主義)というパンデミックが、COVID-19(新型コロナ)を拡散させた

2021-01-05 | 市場経済

資本主義の根幹がより強くなり独善的ともなったのが、冷戦構造の崩壊後である。資本主義が勝利に酔いしれ、レーガン、サッチャーイズムが世界を席巻する。ネオリベラリズムと呼ばれる新自由主義が、崩壊した社会主義を尻目に無敵になり成果を上げながら横暴にな上げながらってくる。
ことあるごとに政治家は投資対効果を掲げるようになる。今回新型コロナで露わになった公立病院や保健所の統合などがいい例である。一時的な効率をあげても政治本来の目的国民の健康と安全を放棄してきたのである。動き出した政策はコロナ禍の中でもベッドの削減に補助金を出している始末である。その根幹には新自由主義的な発想があある。規制緩和、市場経済が経済成長させるというドグマは無敵にひたひたと崩壊した社会主義国をも浸透してゆく。
かつて掲げられていた、「労働が富を生む」社会から、「資本(金融)は富を生む」社会へと変貌してゆくのである。働くことの価値が相対的に下がり、それは途上国へと押し付けることになる。
そうした中で、日本では雇用者になんとも便利な、非正規雇用者の促進政策が進められてきた。雇用者に縛られることがないという一点だけで労働者が希望しているかのごとく、何かメリットがあるかのごとく政策は進められた。これまで派遣型の雇用については特殊な職種や、災害時など緊急下で認められていたに過ぎない。竹中平蔵を迎えた小泉内閣で、非正規雇用者が圧倒的に増加した。
大学卒の非正規雇用者や無就業者は1200万にになるという。低賃金の彼らには、市場を支える力がなく税金負担力が弱く、多くは年金や雇用保険の財資の負担もままららず死ぬまで働くことになる。特に団塊の第三世代の40代のこの塊が、20年後には悲惨な形を社会に引き起こすことになることが予測される。新自由主義が未来を食べて成長した来たともいえる。
これは多くの国で同様の傾向にある。指標を見失った世界に、煌びやかに着飾った新自由主義、古来の原理原則の顔をして市場経済が登場し、あたかもすべての解決手段であるかの如く世界を席巻した。それは病原菌によるパンデミックのように世界の隅々に届いた。
新型コロナ対策が経済と対峙するのではなく、新自由主義が作り上げた社会にそぐわないだけである。

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