スペイン最西端の島アフリカ北西部に近い大西洋に浮かぶカナリア諸島の、グランカナリア島の第二の人口9万の都市テルデ市の、ヒロシマ・ナガサキ広場に日本国憲法第九条の陶板の碑が掲げられている。
スペインでは米軍基地撤去と北大西洋条約機構(NATO)脱退を求め、1980年代に10万人規模のデモや集会が繰り返された。スペインはそれでもNATOに参加したが、テルデ市議会はこれに反対し、非核宣言を宣告した。その後、1996年にヒロシマ・ナガサキ広場を作りそこに、上図の高さ3メートル、幅2メートルの陶板のとても大きな碑を高く掲げ設置した。スペイン語で書かれているため私は読めませんが、最後に日本国憲法9条、1946年と書かれているのはハッキリ解る。
その後、アメリカはトレホン空軍基地を撤去するなどスペイン政府との交渉で、駐留軍を大幅に削減することになった。
これは誇らしくある半面、現状を見るととても恥ずかしいことでもある。とりわけ日本の憲法を、「はずかしい憲法」と蔑み、国会の答弁で自衛隊を、「わが軍」といってしまうような首相の言動を考えると、スペインの反戦平和を望む人たちに顔向けができない。
安倍晋三が世界を俯瞰するなら、こうしたところにこそ出向き、日本の存在を世界に知らしめるべきである。
トランプさえ、日本の憲法をましてや9条の存在さえよくわかっていない。日本はどうしてこれほどの巨大な基地と、権限をアメリカに与えてしまったのかの経過も、その権益さえもトランプは全く関知しない。
20世紀は戦争と植民地解放の殺戮の世紀であった。それを教訓に21世紀こそが、平和で安穏に暮らせる世紀になるべきである。ところが、テロと国益のせめぎあい、経済主導の欲望の世紀になってしまっている。古いという理由で日本国憲法を詰ってはならない。今こそ日本憲法の平和の理念が世界い求められているとのである。