民主党の野田首相が、明日辺りに元代表の小沢一応と会談するらしい。消費税を呪文のように唱える野田に対し、小沢は選挙で勝利したマニフェストに反するとし、増税反対の旗を下げていない。
同じ党内で全く異なる意見があり、お互いそれを下げることがない。むしろ野党との連携をも、野田は模索する。
一方で、中国は今年の人事でトップの一角に当然入ると思われた、薄熙来が除名された。失脚したのである。
中国は共産党の一党独裁体制である。党内に異分子の存在を認めない。失脚とは、様々な罪名を背負わされて、市民権すら剥奪されてしまうのである。日本で選挙に落選するのとは全く異なる。
一党独裁の共産党のトップと、政権の中枢と重複するからである。司法も彼らに反することはない。
決められない日本の政治が揶揄されるが、決められる政治体制であれば良いというものではない。ほんの一握りの人物で、国家の意思を迅速に決定することが、優れた政治体制であるはずがない。
ウジウジしながらも、調整することが重要なのである。野田はそれを、政権与党内ではなく、野党と組むことで成し遂げようとしていることが問題なのである。
しかもそれは、民主党が国民に政権を与えてもらった理由に反するからでもある。民主主義は、中国にないという資格は日本にはない。政権与党がそれを裏切っているからである。