新型コロナ対策について「もう打つ手がなくなった」菅義偉首相は口にした。その一方で、東京オリンピック・パラリンピックはたしか、「コロナに打ち勝った証として開催する」と言い続けている。一度言ったことは曲げない。見直す能力がないのである。
そんな中、安倍晋三は私の書いたシナリオ通りコロナ対策は進んでいると法螺を言ったかと思うと、東北震災地の復興の証として、東京オリンピックを開催すると述べている。未だ原発の肝心のデブリまですら到達していない。廃炉のスケジュールは伸びる一方である。
バレるような嘘を平気で吐く安倍晋三であるが、部隊が国際的な一大イベントのオリンピックとなれば、取り巻きが忖度して繕ってくれる国内ならいざしらず、これまで通りに嘘で誤魔化せると思っているのだろうか。
維新に拾われた片山虎之助が、コロナ禍で財政収支の懸念プリマリーバランスの見直しが必要だと質問しても、菅義偉は何だか紙を読んではいたが、意味不明のことしか言えなかった。2025年から黒字に転じるはずであるが、要するに見直さないということである。こんなことすら為政者としての意見すら披瀝できない低レベル。
今日アラスカで米中首脳会談が行われた。中身に言及する前に懐かし風景を見た。会談の冒頭から報道陣の前で激しい非難の応酬が繰り広げられた。誰も原稿を見ることなく、正面を見据えての激しいやり取りである。高圧的なアメリカに内政干渉だと反論する。かつては日本にもこうした政治家たちで溢れていた。
日本の政治家にこんなことの出来る人物は今はいない。いても河野太郎ぐらいであるが、こいつは平気で翻心するし、目先のことしか論議できない軽薄男であるである。菅はその逆ではあるまいが、一度言ったことは何時まで経っても言い続ける。緊急事態宣言の解除も決めたことしかできない。
オリンピックしかり、コロナ対策しかりである。バレるまで否定居続ける。不都合なことには、「仮定の問題はことには答えられない」と嘯くし、自己保全のために公文書を隠す変える廃棄をする。野党は追及もろくにできない。文春頼りである。