そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

カルロス・ゴーン対応はこれからが見もの

2018-11-29 | 国際・政治

カルロス・ゴーンが11月19日に逮捕されて10日が過ぎた。海外では拘留機関が長いなど様々な日本の対応に異論が出てきている。この逮捕劇は今後思わぬ方向へ発展する可能性がある。今日オランダで、ルノーと日産と三菱が定期会合を行っている。三社それぞれのトップに居座り、三社協議の核になっていたカルロス・ゴーンが欠席で行われる初の会合である。
10日経って違和感のあることがいくつかある。日産社長の西川しが極めて冷静であり、ゴーン氏へのコメントがほとんどないことである。その一方で、些末な事件らしきものが次々と明るみに出てくる。旅行費用を会社に持たせたとか、高価な私邸の購入費用を日産が負担したいたとかである。金額は大きいが事件としては些末で、不正流用や会社の私物化は日本人の潔癖性に触れるような報道である。
司法取引をした人物がゴーンに近いらしく、事情聴取と同時に逮捕されている。全ての容疑がすでに固まったのちの逮捕である。
報酬の半額を報告しなかったのは、引退後受け取るものであるとするゴーン川の言い分には一理ある。一般的な日本社会でも、退職金として積み立てるのはよくあることである。税率が異なり退職金として受け取るのも容認されている。ゴーン側も国に確認しているとのことである。ただ金額も退職後に支払う金額の率も異常である。
日産も三菱もゴーンを解任している。ルノーは筆頭株主のフランス政府の意向を受けて静観している。こうした動きはあまり報道されていない。
どうしても理解できないのが、三社で圧倒的に日産の資本と販売量が多いのも関わらず、ルノーが三者協議のトップであるあらゆる場面で指導的であることである。フランスが政府主導で、世界第二の自動車産業を取り込む戦略があって、これに日産が反発したもしくは日本の通産省が待ったをかけた、という見方に真実味がある。
ゴーンの素早い逮捕経過を見ると、司法取引をしてまで隠密裏にやられたことや、ルノーが即座に具体的に動き出していたことなどのタイミングを考えると、日産三菱が通産省に泣き込んだ可能性が高い。
今後はフランスがゴーン擁護に回って、三社提携の原則を確認したことを背景にして、再び日産三菱を抱き込む作戦をするかどうかである。、ゴーンは無罪放免される可能性もある。日本の二社と通産省にしてみればそれで十分である。ゴーンが追放されカリスマ性が消えたたからである。今後のゴーン側の反論が見ものである。

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