そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

中長期のグローバル視点を欠く日本の政治屋たち

2021-11-01 | 環境保護と循環

何とも気の抜けたような選挙結果である。日本人は、ものの道理で動くと思っていたが、どうも目先の利害しか視点にないようだ。核のゴミ引き受けの第一段階の、文献調査受け入れを表明する町長を寿都町が再選した。金が欲しいのである。短期的な狭量なエゴで首長が選らばれる。
大阪に拠点を置く日本維新の会が大躍進している。保健所を圧倒的に減らして、改革をやっと息まく松井代表は暴力的言語を発し続ける。多くの市議や国会議員になった議員たちの不祥事は、この政党の本質を現わしている。
中国が北朝鮮が危ないと大騒ぎであるが、彼らの行動は安倍晋三が日本の国防費を格段に上げ、辺野古基地などミサイル基地をずらりと並べていることと関係がないと誰が思うか。だから軍隊が必要だとばかり、高市早苗は防衛予算を倍額にすると、自民党の選挙公約に盛り込んだ。
戦争は究極の公共事業といえる。それを具現化したのが日清・日露戦争である。ナショナリズムを煽り、欧米諸国に対抗意識を喚起し大儲けしたことが忘れられないのである。戦争は儲かる。日本はこっぴどい失敗をしておきながら、一部の右翼はこの幻影に取りつかれたままである。
そして「敵地攻撃能力」、すなわち先制攻撃を前提にした防衛予算が出てくるのだろうが、専守防衛とははるかに超えた存在となる。平和憲法などこの国には存在しないかのような動きといえる。
超高齢化社会に、経済成長を押し付けてみたところで、何が出来るというものである良いか。バブル時代の威勢のいい言葉を並べて選挙民を煽る。短期的の言葉と、まるで劇場のような、テレビドラマのような日本の正義感を振りかざして国防を論じても、銀閣競争に陥るだけである。
好き嫌いに関わらすグローバルな中で我々は生かされている。自国のエゴや経済だけで政治家を選ぶ狭量さは今しか見ることができない。自国のことしかたまにない。
その象徴的なことが、例えば気候変動に関する中長期の視点がないことである。食料問題も同じである。各党の公約の中にはそうしたことへの具体的な視点がないかお供えのようにしかない。国民は目の前の道路を作ってくれたり、お金を配ってくれる喜びしかないのである。

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