そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

日本を先進国と呼ぶ理由はあらゆる方面から見て失せてしまっているのに

2021-10-30 | 格差社会

報道などで日本という言葉の前に、”先進国”という言葉を付けて「先進国日本」という言い方が通例化している。はたして未だに日本は”先進国”と呼ばれるに相応しい国なのか?
上図は主要国の賃金の伸び率であるが、この20年で11%も減っている。極めて大きな失速をしているといえる。3年前に韓国に平均賃金を追い越され、アメリカのほぼ半額となっている。もうすぐ東南アジア諸国に追い抜かれ、安い労働者を呼べなくなるし、下請けにも出せなくなる。
このことを見えにくくしているのが、アベノミクスの第一の矢である、「異次元の金融緩和」政策である。円安と株高を生み、一見日本経済は堅調であるかのように見せかけていたのである。8年間2%のインフレを壊れた機械のように言い続けている。つまり異次元の金融緩和策は成功していないのである。
円安・株高は経済的には動いていなくても、大企業や大金持ちは儲けたように金が入ってくるシステムである。国家国民が潤っているわけではない。アベノミクスは格差社会を創り出したに過ぎない。
博士の取得率も取得者も激減している。基礎研究を、「ヒヨータイコーカ」などという言葉で追いやった結果である。論文提出数は見るかげもない。
国債の発行は群を抜いて高く、財政収支は最悪で、その場限りの短期的政策しかできない日本の政治の結果である。国債の評価が30位まで下落し、信用は低下は著しい。
政治の貧困、政治家の極端な知性などの欠如と低下、それが若年層の無関心を呼び、さらに劣化する。少子高齢化は突如現出するものではないが、無策のまま今日に至りさらに加速を早める。投票率の低さは民主主義の劣化の表在の一つに過ぎない。
現在日本という国の何処を切り取っても、先進国という誇る言葉で説明できるものはほとんどない。報道各社も、先進国という冠詞を日本に付けるべきではない。

ジェンダーギャップ指数(GGI)が群を抜いて日本は低く、156カ国中120位である。


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