今ごろになって、 放射能飛散予測が示された。都合の悪いことは、出来れば黙っていようとするのが、この国の官僚志向である。都合が悪いのは、お役人にとってであって、国民にとってではない。ばれるまで知らぬ半兵ぇを決め込む。
その結果として、なるべき事故を過小評価して、なんとかその場を取り繕うと必死になる。これは少なくともリスク対策としてあってはならないことである。最大評価する畜産の防疫基準とは大違いである。
東電、官邸、安全委員会、評論家、学者の全てが、最小評価を繰り返している。昨日の北海道新聞の、金子勝氏の「暴かれた無責任体質」は、見事にこの辺りことを整理している。引用文献は割愛するが、それらのことを列挙して見る。
福島原発は津波以前に「冷却材喪失事故」が起きていた疑いがある。地震当初のデーターが出ていない。津波でやられたが、地震には耐えたという彼らの論理が、ここから引き出された。
海水注入は異常値が示されたかなり時間が経ってからやられている。これに関しては、全く思考停止の、自衛隊ヘリの空中散布の失敗、機動隊の放水車消防車ともに失敗。何の予備演習もなく知識も持っていなかった。
何の根拠も示されず、原子力安全委員会が突如レベル5から7に上げた。マグニチュードも何度かあって9に格上げされた。そして東電も原子力安全委員会も原子力学会も、「想定外」の大地震による津波のためとした。
「想定外」の地震はこの1000年少々の間に、3度はあったようである。想定外にしなければ、原発は作れなかったことがうかがえる。恣意的で作為性のある、見込みがうかがえる。
電力会社幹部には当然のように経産省出身者がいる。経産省は保安院を通じて規制をかける一方で、同じ庁舎内の資源エネルギー庁舎内で振興策を打ち出す。つまり同じ仲間が、振興しチェックするのである。
原発安全神話を作り出した、メディアも同じである。報道統制の事実には夥しいほどの資料がある。電力会社は巨大なスポンサーとして、多くの芸能人やスポーツ関係者を抱き込み、安全を吹き込ませている。
そして、海外メディアが放射能飛散の予測データーを出しているが、ほとぼりが醒めた今ごろになって、数千枚の予測図の内の2枚をようやく開示した。
こうした官僚体質は、水俣病についてもあるいはその後の多くの、政府に責任がかかるような事件の全てについて、同じことが言える。出来れば最小限の、資料開示で終わらせたいのである。
官邸の発表が信頼されず、多くの国の大使館員が退去したり帰国するのも当然である。
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/853.html
「想定外なのか! 金子勝 『暴かれた無責任体質』 この国は壊れかけていると感ずるのは私だけであろうか!」
国が完全に壊れる前に、なんとかしたいですね!
昔、国民の投票権を金で買収された時代がありました。今、国民は企業と癒着した議員の口車に乗り、未来に負債を積み上げることに何も疑問を感じなくなりました。国が壊れる前に、国民が目を覚まし若者が夢を持てる社会を実現するため自己主張をすべき時です。
この大災害と原発事故にもかかわらず、放射性物質に汚染された食べ物を食べることもなく、円安になっていないのが私の予想と違っていました。原発事故は許すことはできませんが、日本に余力は十分あります。
ソ連の原発事故と規模が違うし、レベル6が妥当。