そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

そりゃ自由でないだロ

2006-09-13 | ゲノム編集

The_new_middle_east_bush_is_resisting_2 俳優のメル・ギブソンが、イスラエルがレバノンに砲撃をしたのを見て、「イスラエルにも責任がある」という趣旨の発言をして、アメリカでパッシングにあっている。同時多発テロで、自らの身を挺して攻撃を受けるのを見て、「アメリカがこれほどまで恨まれる理由を知りたい」と発言して、各方面からバッシングにあったCBSのキャスターのことを思い出した。メル・ギブソンは謝罪したし、最近亡くなられた件のキャスターは、この発言で過去を穿り返されてかなり苦労したようである。どちらも、真っ当な発言であるが、アメリカには言論の自由などないことが、証かされた事件といえる。

中東のテロ国家と名指しした国へ、大量の兵士と兵器で侵略したアメリカが平然と「自由Defiant_ahmadinejad_left_says_nobody_can_1 と民主主義」を持ち込むと、大見得を切った。ブッシュはコメディアンではない。彼は真面目に、兵隊を送ったのである。力の政策はイランでは、反米のアハマネジャネド大統領が選出され、パレスチナではハマース政権が選出された。いずれも民主的な手段で選出されたものである。さらにレバノンではヒズボラが国民的は評価を高めつつあり、シリアでも反米感情が高まりつつつある。武力から民主主義も自由も生まれてはこない。

アメリカは恨まれる理由を自ら見つけ出し、名実ともに自由と民主主義の実践を世界に示す時である。加えてにBSEの全頭検査を実行して信頼を回復すべきである。

それは無理か?!

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テロと戦争の違いは

2006-09-12 | イスラム

Four_us_allies_in_deep_trouble_1 ブッシュアメリカ大統領は、9.11以降の戦いを「これは戦争である」と大見得を切って、時には明確な規定もないままテロと表現し、時にはこれは戦争であるとしてその後の派兵や殺戮の言い訳に使い分けている。テロと戦争に違いはどこにあるのだろう。

戦争とは国と国の戦いであるが、ヴェトナムでは宣戦布告すらなかった。しかし、国家のかかわりが鮮明であったために、兵士の扱いが曲がりなりにも国際法を傍らに置いていた。戦う人間が兵士であれば、捕捉されると捕虜として人権を認められ、終戦まで収容されるのである。

ところが、テロとなるとこれは国内法で扱われることになる。それぞれの国に用意した、国Iraq_will_be_the_hot_issue_in_polls_1家に対する反逆罪などが適用される。国によっては、人権すら認められない犯罪者として時には、拷問が待ち受けている。アフガニスタンのタリバンがガンタナモで拷問を受けたり、チェチェン人が拷問を受ける理由を国家は持ちたいのである。

国家は戦いとして「戦争」をするほうが都合がよく、国内を統治したり敵を捕らえる方策として「テロ」が便利なのである。

戦争には終戦があるが、テロとの戦いには終結がない。なぜならテロの規定がなく、為政者はいつまでも何処かにテロリストがいるかも知れない国家の方が、統治には便利だからである。

イギリスの例を挙げるまでもなく、アルカイダは組織ではなく思想である。あるいは宗教である。これを武力などで抑えることができるわけなどないことを、今世界は知るべきである。

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そりゃ無責任だロ

2006-09-11 | ゲノム編集

Dead_bodies_are_lined_up_in_the_street_a  アメリカがほぼ公式に、イラク戦争の間違いを認めつつある。イギリスでインチキを承知で、イラク戦争の根拠にしたブレアも退陣する。小泉首相はいつも、外的なラッキーに支えられて、5年間やってきた。今回も退陣を目前にして、イラクへの自衛隊派兵を終わらして退陣する。この国の首脳は、この不条理な戦争に何のコメントもなければ責任の所在もわからないまま、一時代を終えようとしている。

何の意味もなく殺された、アフガンやイラクやレバノンやパレスチナそれに貿易センター内で命を失った人々対して誰も責任を負わない。60年前に戦争で亡くなった、「兵士」にはPleas_for_peacemaking_fall_on_deaf_ears_1哀悼の意を示したいとするこの国の指導者は、これらの死者には何らかの責任がある筈である。靖国神社はこうした視点からも考えられるべきである。この5年間は大きな無責任を示した5年間であり、テロを拡大再生産した5年間でもある。

この5年で世界は大きく変わった。この5年とは、アメリカ同時多発テロ、小泉政権発足そしてBSEの国内発生の確認からの5年間である。イラクなどの中東のこの5年間の死者は、これから先の5年間で何をわれわれに語ることになるだろう。BSEの本態はこれから闇に葬り去られよとしている。今更、不条理なことは思い出さないほうが得策なのかもしれない。

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あれから5年経ちました

2006-09-09 | ゲノム編集

Photo_21 あれから5年経ちました。このように表現すると、ほとんどの人がアメリカの同時多発テロのことだと思われるでしょう。しかしながら、われわれの世界では、日本初の狂牛病(当時はこのように言われていましたし、一部のかたがたはこの表現をなくすべきでないとしています)が確認されて、ちょうど5年になるのです。テレビでは、滑ってフラつくイギリスの牛の映像を、何度も何度もタレ流していたものです。人にも感染して、不治の病になると恐怖心が「狂牛病」という病名とあいまって、諸費者に恐怖心を与えていました。加えて、農水省の役人の対応の不手際があからさまになり、屠場搬入がストップしたり牛の販売ができなくなったりと現場は大変でした。

日本人は忘れやすいのでしょうか、そんなドタバタが今では忘れ去られようとしています。われわれ獣医師の立場からすると、この病気の本態の解明がほとんど進展していないことに、苛立ちを感じています。20万頭ものBSE(狂牛病:牛海綿状脳症)を出した、イギリスですら病因の確定には至ってはいません。アメリカでは、解明をする体制を作る意思すらありません。

BSEの原因とされている「プリオン」は、このことでノーベル賞とった、スタンリー・プシュナーの仮説でしか過ぎません。彼の仮説は、今まで人類が築き上げてきた医学全般をも否定するものですが、その仮説に反論する有力な説も今のところありません。

個体の履歴を行い全頭検査を行うことで、病因の特定あるいは範囲を狭めることが可能になります。全頭検査は、国が放棄しました。地方自治体が、自分の地方の肉が売れなくなると困るので、今のところ検査していますが、財政が逼迫する現状でどこまで続けられるのか不安です。アメリカは、個体の履歴を明らかにすることも、全頭の検査をすることも興味がなく、病因の解明をするる気が全くないのです。

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そりゃ真っ当な感覚だロ

2006-09-08 | イラク

The_new_middle_east_bush_is_resisting_1 小泉内閣メールマガジン 第248号の防衛大学校の校長五目旗頭(いおきべ)真氏の寄稿が話題になっている。全般に小泉内閣の支持率の高さなどを高く評価しているが、任期中に撤退させたことの評価を付け加えてはいるが、自衛隊の支える幹部としての発言が問題なっている箇所は後半のところで自衛隊派遣に関して以下にように述べている。

「ちなみに私はイラク戦争が間違った戦争であると判断し、筋目の悪い戦で米国と一緒してもきっと後味悪い結果になると憂慮した。間違った戦争であることは、その後ますます明となったが、イラクに派遣された自衛隊に悲劇は起こらなかったし、日米関係も悪化しなかった。」

真っ当な感覚であれば、イラク戦争が不条理な戦争であることは気が付くはずである。10万人を越える死者を抱くイラクと、たった2600人しか死亡者がいないアメリカ軍が、どFour_us_allies_in_deep_troubleのような成果をイラクに見出すことができたのであろうか?バクダッドを制圧した直後に、空母のステージ上で「ゲームは終わった。われわれは勝利した」と言った人物の責任はどこにもにのであろうか?亡くなった人の生命と、残されて人々の悲しみと怒りが「ミンシュシュギ」で解決されたのであろうか?アメリカの武力がイラクにもたらした自由とは内戦のことであるのか?フセインがいなくなったイラクに平和と安定がもたらされたのだろうか?

間違った戦争はどこまでも、間違った結果を際限なく生み出すばかりである。因みに、私は正しい戦争というものなど存在しないと思っている。

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2006-09-08 11:31:32

2006-09-08 | マスコミ報道
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そりゃ若牛しか来ないサ

2006-09-07 | ゲノム編集

Photo_19何としてでもアメリカ産牛肉で、ギュードンを作りたいらしい。安いのが売りのこのギュードンは、輸入停止前の2~3倍する価格になったアメリカ産牛をどのように反映しようとしているのであろうか。関連業者は、吉野家がアメリカ産牛肉を使ってくれて、消費者の拒否反応が薄くなるのを期待しているのである。安くなければ、ギュードンの価値がない。

本ブログでは6月24日、7月6、11、27日8月27日と再三にわたってBSE(狂牛病:牛海綿状脳症)について述べてきた。が、今後アメリカから輸入される20ヶ月未満の牛肉は、BSEだけでなくホルモン処置や飼育形態を検証する必要がある。

牛が若くて成長している間は飼料効率が極めてよい。人でも発育期に食べるとうんと大きPhoto_20 くなるのと同じである。牛はこの時期に濃度の高い穀物を与えることで、肥育効率を上げるのである。若いから多少の無理にも耐えて病気にもならない。こうして集約的に飼育された企業的肥育産業は、十数ヶ月で牛を市場に出すことになるのである。消化器病や循環器病になる前に出荷されると言っても良い。

アメリカ産牛肉を20ヶ月以下を検査対処から外すことには、このようなアメリカの企業的肥育産業への配慮からである。草を主体に飼われた健康な牛は、運動量も多く肥満にもならず成長が遅いので、20ヶ月を越えてしまう。健全なアメリカの肉牛農家の健康な牛肉は、日本には輸出されることはないのである。

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そりゃ厭になるサ

2006-09-06 | 中東

アメリカがどうやら”イラクを間違った標的だった”と思い始めているらしい。今更なんだPleas_for_peacemaking_fall_on_deaf_earsと思ったりもするが、300億ドルを越す出費と2600人の戦死者を抱えて、出口すら見 えない状態である。金もさることながら、州兵まで動員して大量の死者は、脱走兵の問題なども含めて国内的にも高まる厭戦機運も、無視できない状態になっている。引くに引けない現状を、虚偽を大義にしてまで行った戦争を超大国は全面否定できないのであろう。

イラク人の死者は10万人をはるかに越えている。ここに来て、イラク国内の宗派間の戦The_new_middle_east_bush_is_resistingいが際限ない泥沼に陥っている。西欧の民主主義を押し付けられなかったばかりか、日 本のように進駐軍を歓迎さえもしてくれなかった苛立ちがアメリカに見られる。当初の目論みは、フセインを支持基盤のスンニー派に対するシーア派が、アメリカ国旗を掲げて「解放」を歓迎してくれる青写真はすっかり当てが外れた。バクダッドに入った若い兵士が、市民の歓迎がなかったことに戸惑いを話していた。

A_girl_peers_out_from_her_familys_damage_1 「お前の亭主は態度が悪いからオレが退治してやる」と、土足で他人のうちに侵入して、民主主義を押し付けられるとした思惑は中座したと見るべきである。アフガニスタンではアルカイダなどの攻勢の中で、アメリカは一時の勢いを失っている。武力ができることの限界を持って知るべきである。憎しみの再生産は際限ない。

現在の戦いは、国家間の戦争ではない。テロの再生産を生み出すだけの個別の戦争である。標的が間違っているのではなく標的を儲けることが間違っているのである。

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そりゃ坊ちゃん育ちだろ

2006-09-05 | 国際・政治

Photo_18 現在七光り議員が半数を軽く超える。一昔前なら「二世議員」といわれたものであるが、3世や4世それに複数の家系が絡まったりして、一言では表現できない七光り議員ばかりになってしまっている。選挙地盤を世襲して、ヤクザの跡目相続となんら変わらない。今回の、自民党の総裁選挙がそのいい例である。立候補している3人とも、政治屋一族の御曹司たちである。

御曹司だからとひがみからではなく、この坊ちゃんたちは親や爺様たちの選挙基盤で後ほど自分たちが跡目継ぐことになる田舎を、まったく知らない輩であることが問題なので001_2 ある。都会の私立学校に何不自由なく通い、自らの選挙基盤すら見たこともなく育った連中の感性の行き所は知れている。小泉首相が北陸の棚田をはじめてみて、感動してらしい。こんな人が農政や食料や地方を論ずる資格があるのだろうか。親たちの財力を背景に、裕福な幼少期を都会で過ごした連中に、田舎や食料を語る根拠もなければその理由すら持ち合わせることができない。こうした連中が、地方が健全に発展することを考えることなく、公共投資依存体質を育て上げてきたのである。

若い人たちが、首相の靖国参拝を支持する比率が高くなっているのも、戦争を肌身を持って体験してこないことからくるのでないか。核家族化が進み家庭でも、教育の現場でも戦争の総003_1 括すらなくのんべんだらりと来ていることが、安易なナショナリズムを醸成しているのである。戦後世代で、地方を知ることがなく育った首相にこの国の本来の姿や、未来を語る資格があるとは思えないのである。

日本の真の姿は棚田に象徴される田舎にあり、この国の勤勉実直でお互いが支えあう共同ムラ社会の国民性を育んだ風土を理解しなくて、未来は語れない。この国は、先祖が培った風土を今消耗しつつあるかに見える。拙書「そりゃない世獣医さん」新風舎刊参照くださいhttp://www.creatorsworld.net/okai/

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そりゃ独立国家でないサ

2006-09-04 | 市場経済

”食料を自給しない国家化独立国家ではない”これは、元フランス大統領ドゴールの言葉である。グローバル経済を推し進めようとする側から見ると、古い言葉と一蹴されそうである。しかしながら、独立国家が必要で欠くことができないものを、特定の国家に依存することはが果たして独立国家といえるであろうか?国家間で、一時的蜜月期間があったとしても、利益をどこまでも共有することなどありえない。今回のイランの核開発を巡る動きがその良い例である。アメリカに追随しようとする日本政府が、20%も石油を依存しその開発に多額の投資を行っているイランを、経済制裁などできるわけがない。

人間にとって食料は欠かすことのできないものである。どういった形でも必ず供給されなければならない。しかも人間の生命存続と健康保持のために、量だけでなく質も問われなけらばならない、極めて基本的な「商品」である。効率優先の市場経済からすると、基本的なものというより特殊なものになってしまう。グローバル経済社会は、食料の量も質にも関心がない。あるのは、価格だけである。

この地球上の人口は60億を少し上回ったところであるが、様々な試算の楽観的なところでも80億を養えるか疑問である。食糧危機は必ずやってくる。グローバル経済社会は、遠からず食料を戦略物資とする時代が来る。食料の多くを他国に依存しながら、肥満と食べ物の多くを廃棄する日本がいる位置を確認するべきである。つい60年ほど前まで戦火を戦わせたアメリカを、同盟国などといっていられるのは今だけである。

マージャンの強い知人に「弱きを叩き、強きにには抵抗しないことである」と勝つ極意を教えられたことがある。市場経済とはまさしくこのことである。わが国の食料自給率は実質20%程度である。

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そりゃ百姓は減るサ

2006-09-03 | 農業と食

02 コンビニの人気商品はオニギリである。コンビニにオニギリが登場して、日本のお米の消費量の減少が止まったほどである。伝統的な日本のファーストフードの面目躍如たるところである。このオニギリの価格は、120円~250円程度であろうか。お店によっては高いものになると、300円以上するものもある。

オニギリの最も、オニギリたらしめているお米の生産者価格は、10円~15円程度である。オニギリに倍以上の価格差があっても、お米の量はまったく変わりない。商品としてのオニギリの価格差は、具の違いである。梅がツナになると倍の価格になる。倍の価格はツナの価格ということにな01_3 る。

オニギリの商品価値としての本質は、米でないだろうか?そうした視点を持つと、農民の労働価値が著しく低いことが見えてくる。少し具を変えたり手を変えただけで、お米の10倍以上の付加価値をかけてオニギリは作られている。他の農産物もほぼ変わることがない。農産物は、流通や加工にかかる経費が圧倒的である。

2、3次産業が発達した先進国では、農民の労働価値は著しく押さえられている。そこで、海外の発展途上国の安い人件費に食料を依存することになる。百姓人口が減るのは当然の結果である。今や実質わが国の食料自給率は20%程度になっている。食糧を自給しない国家は自立国家といえない。

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そりゃ核開発するサ

2006-09-02 | 中東

イランが核開発を、国是として行う。世界唯一の被爆国日本では「核兵器」そのものの論Iranian_president_ahmadinejad_urged_agai議が、どうしても主体になっておこなわれる。論議の前に、嫌悪感が存在して核兵器を所有することの政治的な意味の本質を見逃す傾向になる。核兵器を所有したいと宣言しただけで、北朝鮮は膨大なエネルギーと食糧の援助をクリントン時代に貰った経験がある。国内政策が行き詰っても001_1 「核兵器を作ろうかな~」と言うだけで、なんでも解決できたのである。まさに、核兵器の持つ政治的意味を正確に理解しているといえる。再度甘い汁は吸えなかったものの、核開発を強烈な政治の駆け引きのカードとして使用している。

世界最貧国の一つである北朝鮮が、国家の存亡を危うくするような戦争を本気でやるわけがない。一発打ってそれで終わりである。戦争ができない国が核兵器を持つ意味を再度確認するべきである。いたずらに危機感を煽ったり国防論や改憲論に置き換えてはならない。イランはインドやパキスタンが所有する限り、この国の国民は所有を望むであろう。核拡散防止条約は、米国、英国、仏国、ソ連、中国の5ヶ国以外が核を持つことを禁じた、かなり身勝手な条約である。被爆国日本が、核拡散に反対する意味は大いにあるが、結果的にアメリカを支援することになる政治的すり替えを理解しているのであろうか。広島は全ての核兵器の廃絶をうたっている。核兵器の拡散防止ではなく廃絶が本論である。

September_11_2001_terrorist_attacks ところで、ビンラディンも核兵器を欲しがっているようであるが、これは政治的な意味や駆け引き材料ではない。まさしく「核兵器」として使用したいのである。は二つの大きな意味を持ち、それらは個別の視点から論ぜられるべきである。

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戦争の無意味さ

2006-09-01 | 中東
Little Birds -イラク 戦火の家族たち- Little Birds -イラク 戦火の家族たち-
価格:¥ 5,985(税込)
発売日:2006-03-24

戦争の悲惨さ残忍さと意味のなさを見せ付けられるDVDである。本編は、アメリカの空爆直前から2年ほどを、イラクの庶民の目線から採り続けたドキュメントである。作者の綿井健陽氏は、中東でビデオを片手に最も危険なところを撮り続けているビデオジャーナリストである。タイトルの”Little Bireds”は、幼くして亡くなった子どもたちは小さな鳥になるという言い伝えである。悲惨な空爆直後の病院で死に行く人たち、死んだ人たちの映像を直視するのは勇気がいる。

子どもを3人亡くしたアリ・サクバンは、戦争をするために神は人を作ったのではない。文化や倫理を深めるために作ったのだ。と、戦争の無意味さを、一家に戦争による7人の死者を抱えて訴えていた。

その一方で、侵略した米兵へ戦争の意味や大儀を問うても、何の返事も返ってこなかった。この落差がこの戦争の本質を語っている。アメリカは、イラクに自由と民主主義をもたらすとする傲慢な姿勢のアメリカ兵に、哀しさが漂う。

本DVD撮影後のイラクでは、宗派間の対立が激化している。大儀もなく殺戮と混乱を招くだけのアメリカ侵略を、後日歴史はどのように説明するのであろうか。

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羅臼港

春誓い羅臼港