そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

イランへの経済制裁、これは政治でもなければ外交でもない

2018-08-09 | トランプ

トランプの身勝手な外交が留まるところがない。今回のイラン核合意からの離脱、そして経済制裁の発動は最早異常行動ともいえる。単にイランへの経済制裁にとどまらないからである。イラン核合意のメンバーの主要EU諸国にロシアと中国を敵に回すからである。トランプはかつてない経済制裁と述べている。それは同時にこれらの国々との経済交流、流通、貿易を不均衡ににもなるからである。ましてや中東の大国、イランがアメリカにひれ伏すとでも思っているのであろうか。イスラエルはイランに打撃を与えたいのであろうが、全く逆の結果になる。政情は不安定になり、更なる対立を煽ることになる。
トランプの行動はイスラエルの首都容認に発するところがあるが、これはアメリカ国内の親イスラエル、福音派へのプレゼントである。
一連のトランプの政策はアメリカ国内の支持層への熱いメッセージと言えるものである。これは政治ではない。ましてや外交などと呼べる代物でもない。アメリカファーストでもなければ、アメリアオンリーでもない。トランプオンリーの自己保全への布石である。
トランプはどんな悪政を行っても、この支持層は失うことがない。30%と言われる福音派の人たちは、たとえ貿易不均衡が生じても不利な条件を課せられても、彼らはトランプを支持し続ける。個々の外交では、トランプは全戦全敗である。
トランプによってアメリカはかつての武力による外交ではなく、短絡的な貿易収支を評価の基準にしている。トランプが自らが経済的にのし上がってきた時期、30年ほど前の概念での評価を基準にしている。工場の国内移転や東南アジアへの移転は、古い概念での評価は危険である。貿易収支が赤字でも、国内的には潤う形態はいくらでもある。
かつて殴ったら手の方が骨折したなどという子供の例があった。経済制裁は一時的な国内需要の喚起にはなるとは思えるが、これまで培ってきた経済形態をいずれ呼び戻さなければならなくなる。
パリ条約を離脱し、国連人権委員会を脱退し、国連の負担金を極端に減らしても、トランプには理念などなく30%の支持のための政策に勤しむ。
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辺野古の埋め立てが始まろうとしているその矢先に沖縄翁長知事死去

2018-08-08 | 沖縄問題

沖縄県知事の翁長雄志氏が亡くなられた。つい先だって知人を膵臓がんで亡くしたが、翁長氏も同病と知りとても案じていた。今年11月に任期が切れるが、ぎりぎりまで自らの立候補の判断を伸ばしていた。任期一年目と知り、少々驚いた。
翁長知事は7月27日に名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て承認について、「公益に適合しない」などの理由で撤回すると表明。31日に沖縄防衛局の言い分を聞くための聴聞通知書を県が防衛局へ送ったが、これが最後の仕事となったようである。様態が急変し今日夕方亡くなられた。
辺野古基地の埋め立てとい、安倍政権の蛮行が始まろうとする矢先であっただけに、残念でならない。辺野古のこれからの政府の埋め立てで、大浦湾の環境破壊が心配でならない。沖縄の辺野古の埋め立て工事は、大浦湾のサンゴなど動植物の固有の貴重な自然の残る数少ない地域である。菅官房長官は、自然環境に配慮した埋め立てをやるなどと、全く矛盾したことを平気で言っている。
「沖縄は望んで基地を戴いたことは一度もない」「沖縄に新しい基地は作らせない」
翁長氏は、元々自民党員であり沖縄幹事長の要職さえ務めていた。沖縄に特化した基地問題を、党派を超えて真剣に取り組んだ結果が、この知事としての4年であったと言える。むしろ保守であればこそ取り組んだのかもしれない。党方針や派閥の意向に異論を唱えることのできない、国会議員のお歴々に見倣ってもらいたいものである。
安倍晋三とその一派は、翁長氏の死去をさぞかし秘かに喜んでいることであろう。翁長氏の圧倒的な県民の支持の下、強力な基地建設反対の柱を失って、これから始まり知事選挙を弔い合戦として、基地建設反対派に勝利してもらいたいものである。
政治家として筋を通し。文字通り命を懸け、命を燃やし尽くした戦いであった。翁長雄志氏の冥福を祈りたい。

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この人には羞恥心がないんだろうな

2018-08-07 | 
毎年の広島長崎の演説が陳腐だ、去年同じだ、長崎でも同じこと言っていると官僚の作文を読み上げて、馬鹿にされている安倍晋三である。今年はそうした批判に多少配慮したのであろう、手短に仕立て上げてもらった文章を読み上げている。
『広島、長崎の悲劇を再び繰り返してはならない。唯一の戦争被爆国として、「核兵器のない世界」の実現に向けて、粘り強く努力を重ねていくこと。それは、我が国の使命です。』と読み上げている。
ならば核兵器禁止条約に批准して、日本の被爆国家としての立場と方向性を世界に示すべきである。
さらには、賢人会議を広島でやっただの、NPT運用会議をやっていなどと、些末なことを自慢げに読んでいる。ならば、相互に縛りがあり、核兵器に非人道性を明確に示している、核兵器禁止条約に批准するべきである。
さらには被爆者の補償をしてゆきます、医療支援もしますという、まるで地元に戻った議員が票欲しさのリップサービス同質の言葉を読み上げているのには、お笑いでしかない。政治家としてのレベルの低さを露呈したに過ぎない。捕縛者の気持ちなどお構いなしの、政治業績自慢であるが、自慢になっていない。
要するに、アメリカの顔色を窺うばかりの外交の下では、トランプに逆らえませんと言っているに過ぎない。世界が被爆国日本に期待している、あらゆるものを裏切り否定し、世界最大の核保有国の存在を認めようというのである。
言葉と言っていることが通じていない。重なっていない。論理につながりがない。聞いていて恥ずかしくなったが、安倍晋三の中には羞恥心が存在しないのか。
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女性は輝く必要などない、ただ平等であれば良い

2018-08-06 | 平和憲法
東京医科大学で入試の不正が発覚した。文科省の官僚が、息子の入試に増点してもらっていたことが発覚した。これは重大な事件であるが、お役人が権威を発露したことである。許されないことであるが、大したことでない。
深刻なのは、それに続いて発覚した女性の受験者に一律減点していたことである。女性の合格者を排除したこともさることながら、点数が及ばなかった男性を合格させていたことになる。少なくとも、今年の受験者で振るい落した女性の受験者を救済するべきである。フランスなどが、皮肉を込めていらっしゃいと、自国の医学部への女性受験を提案している。
そして女性を振るい落とす理由であるが、「女性医師は、男性医師のようにバリバリ働かない」というのである。多くの助成はこの言葉に怒りを覚えるであろう。女性が増えると医学部の質が低下するという、医科大学の判断である。それは、多分この大学で発覚したに過ぎないだけであろう。上の図をご覧いただきたい。日本の女性獣医師が、20%と圧倒的に少ないのは、それを物語っている。日本の医科大学では、女性を受験の段階で恣意的に振るい落としているのである。その一方で、しっかりと女性活躍社会の奨励金戴いている。安倍晋三の振る舞いはいつも根拠が政治的なバラマキでしかない。
確かに女性は試験に強い。因みに。獣医学科では女性と男性の比率は30年ほど前の、「動物のお医者さん」という漫画がきっかけになって逆転している。特に私学では、女性が7割と高くなっている。全体でも女性は6割を超えている。
しかし、大動物の世界では少々異なる。私は採用する立場にいたこともあるが、身長が155センチ以下の人は採用から外した。診療の3割近くを占める繁殖障碍の治療で子宮の先端に触れることができないからであるが、女性だからという事ではない。大動物は体力仕事であるから、一般的な基準に加えてそのことも考慮したが、その分小動物へと女性が向かう事にはなったと思う。しかしこれらの判断は、女性に特化したことではない。
今回のようなことは、多分医学界全体で行われているのであろう。安倍晋三は女性の輝く社会と、自民党の国政選挙立候補者は圧倒的に少ないことを差し置いた、無責任発言は笑止である。女性と男性は同権であり平等である。憲法が保障している。平等ではあるが、同一ではない。女性を優遇することでもない。女性に限って輝くことでもない。同じ条件で評価することである。女性を無理やり評価しようとするから、稲田朋美のような輝く馬鹿が大臣などが出現するのである。
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加計学園の消滅する日

2018-08-03 | 森友・加計問題
加計学園の理事者は安倍晋三とその仲間たちと配偶者の寄り合いである。あるいは理事者としていた者は、安倍内閣の周辺を固める要職や場を与えられる、逆のパターンである。理事者を親族で固めるのは一向にかまわない。組織が硬直しようがそれも経営である。しかし、彼らが政治の権力の中枢と阿吽の関係になったり、人事の交流を行うのは政治の私物化になり、あってならないことである。ましてや、政治家の奥方が理事や顧問に名を連ねる。
加計学園には、およそ教育に真摯で謙虚に取り組む姿勢などなく、安倍のお友達の名誉学園長や理事や特任教授たちばかりである。安倍晋三夫婦を筆頭に、全てが日本会議のメンバーか配偶者たちである。加計学園の経営する大学は、中心となる岡山理科大学と倉敷芸術科学大学と千葉科学大学である。屋台骨となる岡山理科大学が今年度の収支が10億円の赤字になりそうなのである。残りの2大学も数億円の赤字が見込まれている。深刻なのは、大学の収支を評価するポイントとなる「教育活動収支」と「経営収支」が、3大学とも赤字なのである。ここ3年続いているとのことである。
腹心の共に一時的な助け舟をもらって、獣医学科を開設をしてみたけれど、加計学園としての経営立て直しにはならないという事である。税金はどぶへと捨てられたことになる。
獣医学科開設が不法に行われたことが明らかになったが、加計孝太郎も安倍晋三もとぼけて嘘を突き通しているが、この悪評判が災いしたのであろう、応募学生が極端に減少しているのである。偏差値40でも入れると噂されている千葉科学大学などでは、26.8%もの定員割れになっている。蛇の道は蛇である。
日本では大学で学んだことは余り社会に出て役には立たない。役に立つのは大学評価とその人的交流である。こんな腐れ切った加計学園に肩書をもらっても、社会に出てから何の役にも立たないばかりか、逆作用すらあるというものである。応募者が敬遠するのも至極当然のことではある。
加計学園は少子化の時代を迎えて、消えゆく学園の一つとなろうというものである。それも良かろう、自業自得である。所詮加計学園とはその程度の大学であったという事でしかない。
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日本を再起不能国家へと導く安倍晋三

2018-08-02 | 安倍晋三
本ブログではこれまで安倍晋三の悪口を散々書いてきたが、それらのすべてが残念ながらほとんど指摘通りに、あるいはそれ以上の結果としてこの国に汚点を残してしまった。それらは、この国の将来を明るくする材料など、見事に何一つとしてない。

〇これまで日本が培ってきた平和を基軸にしてきた体制の破壊
何といっても平和憲法を、ありとあらゆる手法で否定してきたことに尽きる。安保関連法(戦争法)を成立させ、これまで自民党ですら掲げてきた、専守防衛の自衛隊を放棄し他国のためにも働き武器を持って駆けつける、集団的自衛権を容認したことである。これは憲法学者の90%以上が違憲判断を下している。安倍晋三は国会では全く説明すらしなかった。できなかった。する気もなかった。虚言を羅列し強行採決をした。
そして、武器を「防衛装備品」と言い換えて、研究開発の助成と輸出促進をするようになった。大学などの研究機関は、一般の研究費を削られる一方で、軍事研究開発には湯水のごとく金を出す。
共謀罪については、全く説明能力のない人物を盾にして時間稼ぎして、強行採決してしまう。特定秘密保護法などは3年後に審査会を設けても、自民党員と関係者だけの委員で結成され、内々に”審議“して終わりである。確実に軍事国家への道を歩み始めた。

〇高度成長期の幻影にしがみつき、小高齢化社会での非成長を基盤とした安定経済の放棄
アベノミクスはすべての面で破たんし格差を広げ、財政収支を悪化させただけといえる。第一の矢で、金満家と大企業が潤い、第二の矢は口を開けて待っている自民党支持者へジャブジャブ金をつぎ込む。2%のインフレは全く破たんした現実があるが、黒トンを再任する。お友達以外は信用できない安倍晋三である。
少子高齢化社会は乗り越えるものではなく、受け入れるものでなければならない。税金の投入は軍事費に特化して、国民生活などはお構いなしである。

〇雇用制度の崩壊による社会の不安定と不安
国民の40%を正規雇用しないことで貧困層を大量に生み出し、一方で富裕層への減税や奨励助成そして献金を促すことで、
安倍は平気で矛盾する政策を打ち出す。その典型が、働き方改革である。企業側が一方的有利になる制度を、働く者の自由度が増したという矛盾。
社会保障制度にも無縁で退職金も不要な非正規雇用の存在は、誰に有利になるかは火を見るより明らかである。
非正規雇用者の増加は、各種社会制度の財源の不安定を招き、日本のGDPの6割を超える個人消費の減少と不安定そして、景気の悪化を招くことになる。
このような人たちを対象に求人が増えたとは、正規雇用者を対象にした求人率の増加を評価するのは、我田引水・自画自賛もいいとこである。

〇全く下らない森友加計学園問題
これには触れたくもない。嘘の羅列。証拠を巧みに隠したり証言させなかったりと、バレなければ何でもありの姿勢である。森友問題の主犯は安倍昭惠であり、加計学園問題の主犯は加計孝太郎である。国民のほとんどの人はそれを知っている。この二人を収監するのが正しい法治国家である。
最高権力者にして私的近親優遇の政治は、官僚の雪崩を打つような質的劣化、社会的モラルの衰退を招いていることも忘れてはならない。森友加計問題ほど低レベルな政治問題があっただろうか。これだけ事実関係を並べられ、全容がほぼ明らかになっても、否定し続ける。安倍晋三に政治家の矜持も倫理も何もあったものでなない。

その他、原発問題や財政健全化や消費増税など将来に禍根を残す問題や、無駄に高価なアメリカ兵器の購入問題や辺野古の新基地建設など、社会インフラの軍事に偏重した政策など、ほとんど未来への負の遺産として、ゾンビのごとく生き延びる安倍晋三である。
言葉と論理展開の幼児性と、執拗なまでの戦前回帰のナショナリズムの遺伝子。この男がまた自民党の総裁になろうとする現実。


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羅臼港

春誓い羅臼港