『 室内の、床を四角に切り抜いて、炉を設けた、火を焚くための場所 』
と辞書を引いたら出ました。
食物の煮炊きや、暖房、魚や作物などの乾燥、そして照明などに用いられますが、
家族の団欒をもたらすことも大きな役目でしたた。
大昔は土間の地面に掘られた「地炉=ジロ」でしたが、
やがて床が出来ると土間と板の間の境に作られるようになりました。
囲炉裏が観光用に受けてるとは温故知新です。
座敷が続く
富士山北麓の農家囲炉裏
富士山北麓で最古と言われた農家
絆、統制
囲炉裏で食事をとり、暖をとり、炎が明かりとなるので、
家族は囲炉裏の周囲に集まざるを得ません。
そのため一家団欒や家族の絆は自然と保たれたと思われます。
豊かさも、貧しさも囲炉裏の鍋を分かち合うことで家族全員に伝わり、カカザ(下図参照)に座る主婦がシャモジ一つで食事を取り分ける時、その順序や分量など絶妙のさじ加減で家族の絆、和を保ったと思います。
家族での上下関係も明確で囲炉裏に座る位置も決められていました。
例えば、主人の席であるヨコザ(下図参照)には、主人かお坊様しか座れないなど、外部の客人との関係も明確だった。
縄文人はキジリに座り薪の補給や、火加減を下。
囲炉裏のある生活
囲炉裏の周りには莚(むしろ)が敷いてある。莚の上にござが敷いてある。
冬季は此処で暖を取り、鉄瓶で湯を沸かしオツケ(味噌汁)も煮る。
灰の上に脚のついた網を置き、餅やサツマイモを焼いて食べた。
鉄瓶や、鍋をかける自在鍵が2本設置してある。
囲炉裏の枠はマッコと言う。マッコは固い木で作られキセル(炎冠)でたたいても
へこまない。囲炉裏の上には、オカマサマが祀られている。
天井から板の棚が下げられていて太い注連縄が張られていた。
囲炉裏は火を一番に扱うところで火の神様を祀った。
囲炉裏の座名
囲炉裏から家族の絆、躾、昔話、伝承を学んだ
参考文献
『今に伝える農家のもの、人の生活館』 大館勝治、宮元八重子著
『農民・人と暮らし』 奈良本辰也著
白川郷博物館より