*9回表、ホームに突っ込みベースタッチする川崎選手の手
3月21日にアメリカのサンジエゴで開催された日本対キューバの
WBC決勝戦。
今日、「ヲタク」以外の家族は、長女の卒業バスハイク(小学校)に
出かけたので、ひまな「ヲタク」は、またもや「ヲタク」らしい
テレビ観戦を楽しむことになった。
アメリカと韓国に破れ、一度は準決勝進出さえ絶望視された
ものの、メキシコの善戦に救われ、まさに、どん底から奇跡の
復活劇をとげ、決勝戦に進出した「王JAPAN」。
「ヲタク」は、かなり深い思い入れ(感情移入)を持って今日の
観戦に臨んだ。
「ヲタク」は、今日の決勝戦を地元FBS(読売系)とYahoo!Korea
メディアの二つのメディアで同時観戦した※。
※韓国の3大ネットワークではWBC決勝戦の中継がなかった。
1階の居間においてあるテレビの音声(FBS)は低めに落とし、
パソコン(Yahoo!Koreaメディア)の音声を大きめにし、FBSの
衛星生中継より約30秒遅れで中継放送されるYahoo!Korea
メディアの音声(韓国語)に耳を傾けるという、「ヲタク」ならではの
超(?)自己満足型時間差テレビ観戦を楽しんだ。
日本チームが一点差にまで追い詰められた8回裏から、気迫の
こもった9回表の攻撃へと一気に攻勢に転じる場面では、まさに
身震いするほどの緊張と感動を覚えてしまった。
大塚がキューバの最後のバッターを三振に打ち取った瞬間、
「ヲタク」は「おっしゃ~~」と叫び手を打った。
日本チームの気合の入ったがんばりに、そして何よりも野球の
こわさ、面白さ、すばらしさに今更ながらに深い感動を覚えた。
--- そう。「ヲタク」は今日、カタルシスを感じたのだった。
・・・・・・・・・・
ところで、夜、何気なく「ニュースステーション」を見ていると、
日本のWBC優勝を伝える韓国の報道が紹介されていた。
今日の韓国テレビメディアのWBC報道はおおざっぱに言って、
放送局によって大きく三つのタイプに分かれた。
1)抑制された客観報道...MBC
■ 日,초대 WBC 우승.쿠바에 10-6,완승
日本、初代WBC優勝。キューバに10-6で完勝
(MBC)
2)どちらかと言えば肯定的な報道...YTN
■ 일본, 세계 야구 정복
■ 아시아 '스몰볼', 세계 평정!
日本、世界野球を征服
アジアの「スモールボール」世界平定!
(ともにYTN)
3)「複雑な対日感情」がのぞく報道...KBS、SBS
■ ‘3번 지고도’ 日 WBC 초대 우승
「3回負けても」日本WBC初代優勝
(KBS)
■ 일본, '어부지리' WBC 초대 챔피언
日本「漁夫の利」WBC初代チャンピョン
(SBS)
以上の3タイプのうち、今夜、ニュースステーションで紹介された
韓国メディアは、MBC一社だけだった。
ある意味で、「大人の対応」だなと思った。
特別、韓国や韓国語に関心のない日本人に、わざわざ韓国への
反感を煽ることにつながるような情報をテレビを通じてばら撒く
必要は全くないと「ヲタク」も思う。
ただ、韓国語を学ぶ上で、韓国メディアが折りに触れて表出する
「複雑な対日感情」にぶつからざるを得ないことも事実だ。
今回、「ヲタク」が目にし耳にした韓国メディアの諸表現の中で、
実は「漁夫の利」くらいはまだまだ序の口だ。
今日、日本のWBC優勝を報じる韓国の新聞記事(電子版)の
見出しを見ていて、かなり「タフな精神」を培ってきたと自負して
いる「ヲタク」ですら、想像だにしていなかった表現に出くわし、
我が目を疑い、そして精神的にかなりたじろいでしまった。
いちいちメディア名を挙げることは省くが、韓国チームに2度も負け、
アメリカチームにも負けた日本チームの優勝を、
「부끄러운 우승(恥ずかしい優勝)」、「쑥스러운 우승
(きまりの悪い優勝)」、「민망한 우승(バツの悪い優勝)」などの
見出しで伝えた活字メディアがかなり目に付いたからである。
この程度の「複雑な対日感情」の表出にたじろぐなんて、
実は、「ヲタク」の精神も、まだまだそれほど「タフ」なものでは
ないのかもしれない。
今日、「ヲタク」は、深い感動に身と心を震わせると同時に、
「ヲタク」の道がまだまだ遠いことを思い知らされた。
--- 精神的にかなり疲れた一日であった。
(終わり)
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