福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

弁護人と豚クッパ

2018年01月17日 |  〇映画・映画音楽

변호인  「弁護人」  2013年      〇〇〇〇-
(35)


△某中国系サイトより

「ヲタク」は、基本的に実在の人物や歴史的事件をあつかった映画は、

あまり好きではない。

故ノ・ムヒョン元大統領が軍事政権下のプサンで起きた社会活動弾圧
事件(釜林事件)との関わりを通じ、人権弁護士へと変わって行く
様をモチーフに描いた「변호인」(弁護人)という作品にも、大きな
期待はしていなかった。


△学生が拷問されるシーンでの字幕の誤訳

だから、映画を見始めても、しばらくは、主人公のマイルド過ぎる
プサン方言に不満を感じたり、お粗末な字幕の誤訳が気になったり
して、感情移入がスムーズにできなかった。

しかし、主人公を演じる男優の演技力と物語の展開が持つ力に徐々に
引き込まれて行った。

元々は学生デモや民主化運動に批判的
だった高卒弁護士の主人公が、
過去、無銭飲食をしたことが縁で行きつけとなった豚クッパ食堂の
息子の弁護活動を通じ、苦悩の末、自らの考え方や生き方を大きく
変えて行く様は、真実味に溢れていた。

また、裁判では負けたものの、具体的で客観的な論拠に基づき、
検察側の主張のウソや矛盾を暴(あば)いて行く様は、実に痛快だった。

さらに、主人公のみならず、各自の場所で勇気ある行動を取った
新聞記者や軍人、弁護士仲間の存在も感動的であった。


△作品の中で何度となく登場するプサン名物、豚クッパ

次回のプサン訪問では、必ず、豚クッパを食べながら、この映画に
ついて、再度、思いを巡らせてみたいものだ。




(終わり)


この記事についてブログを書く
« 漢江の怪物と火炎瓶 | トップ | 女優の名はチョ・ボア »
最新の画像もっと見る

 〇映画・映画音楽」カテゴリの最新記事