BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

神様ドォルズ 第12話 『暴走』

2011-09-21 15:08:06 | Weblog
最終話を目前になんだか盛り上がってきた。

想像していた以上に、しり上がりにいい感じになってきていて、面白い。

きっと、一方で横溝正史的な、因襲に塗れた「現代から取り残された村」を舞台にしつつ、その一方で、現代的な問題で病んでいる都会=東京を、綺麗に対比しつつ、物語を進めているのがいいのだろうな。

もっとも、前回登場の「村初めての国会議員」の登場には、さすがにいつの時代の話だ、という気にはさせられたけどw

あ、そうか、どこかで『ひぐらしのなく頃に』的な感じがするのか。。。

そうした、村vs都会、という時空のずれを、横溝正史的な異界的空間を導入することでうまく処理した物語世界に、いいキャラとメカ(案山子)を配置した所もうまい。

隻と案山子、の関係が、操縦者とメカ、主と従者、あるいは、飼い主と動物、のような感じで、調和と破綻をうまく入れているところもいい。

とはいえ、終盤での盛り上がりを支えているのは、やはり匡平が何故隻をやめたのか、そして、やはり隻に戻るのか、それを自分の意思で選ぶのか、それでも選ばされたと感じるのか・・・

という具合に匡平の葛藤を軸に据えてきてるからだろうな。

ここまであからさまな物語の中心も珍しいんじゃないか、と思うほど。

今回の流れからすれば、カカシが暴走し、匡平も暴走する。
そして、以前に、主従の関係があった玖吼理が匡平の暴走に応える。

今回うまいなぁと思ったのは、まひると禍津妃のやり取りの中で、案山子が隻の従順な家来ではないということを明らかにしたところ。案山子にも意思があるし、案山子は隻に応じていまの形があるということを、物語の流れの中で、しかも匡平の覚醒に至る事件の直前のところできちんと説明しているところ。

これでは盛り上がらないはずがないよね。
実際、最後に、玖吼理も匡平が隻であった頃を思い出すように動き出すし。

ホント、この展開はうまい。

で、結果的に、匡平が台風の目として、周りにいる人々を、隻や案山子を含めて巻き込んでいってしまう。

で、それが許されるのも、詩緒が匡平の妹だから多少影が薄くなっても問題ない、という設定にしてあるところ。

結局、ドラマツルギーがとてもよく埋めこまれている。

いやー、次回、どうなって終わるのだろう。

で、当然、いつか二期があるって感じだよね、これは!

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魔法先生ネギま! 338時間目 『恋する宇宙開発計画』

2011-09-21 14:29:12 | UQH/ネギま!
本人でなくとも、最近、ちょっとはぶられてんじゃね? と思っていた千雨回w
そして、千雨回らしくSF的展開の火星テラフォーミング計画の開示。。。

ふむ。

久しぶりに千雨が前面に出たのはいいとして、
とはいえ、なんだろうなぁ、この、全体として遠くを見やるような、
静かなまとまった感があるのは。。。

あっさりテラフォーミングなんてタネ明かしをしてしまったところが、
どうにもリアリティがあるんだかないんだか。
それも含めて、あー、やっぱ、ネギま!、近々終わるんだ、って感じが
何ともぬるい感じで漂っているのがねぇ。

いや、テラフォーミングなんて、あまりにもベタ過ぎて。
というか、そもそも、百年後には火星は人類が住めるようになるから、って
超鈴音が再三再四主張していたから、物語内的には、見事に予定調和なんだけどね。

ふむ。

しかし、そうなるとむしろ、ポヨが確か言っていた、
「君の進む道は、超鈴音の世界に続く道・・・」
とかいう方向のまんまの気がして、
あれ、それでいいんだっけ?という気もする。

あと、微妙にテラフォーミングというトンデモバカデカイ話のせいで、
魔法の話がどっかに言ってしまったような気すらする。

いや、何気にとても大事なことがさらりと言われていて、それは、

「魔力の源泉は生命力」

というところ。

そういえば、昔、ネギがエヴァに稽古をつけてもらい始めた初期に、
このかと一緒に、魔力の源泉とかの話とかしてたな、とは思ったけど。
あれ、小太郎と、東洋魔法と西洋魔法の違いについて話していたとこだっけ?
とにかく、魔力が何らかの意味で生命と関わることは既に言及されていたとは思う。

で、だから、火星を生命力溢れる世界にすれば大丈夫!、というのは確かにわかる。

千雨ではないけど、わかり過ぎるほどよくわかる。

でも、やっぱり、これは正攻法過ぎてやっぱり間違った解決方法じゃないのか、と思うんだよね。

というか、火星緑化作戦で起こることは、足下の問題のとりあえずの解決でしかない。

でも、読者を含めてずっと気にし続けているのは、

さて、一体全体どうして、こんな魔法世界がそもそも造られてしまったのか?

というところにあるはずで、この問を、火星緑化作戦は隠蔽してしまっている。

それもあって、本来、作中キャラからすれば嬉しいはずの、そして、読者からすれば楽しいはずの、魔法世界から戻ってきての、麻帆良学園での学園生活という日常が、どうにも嘘くさく感じられてしまう。

まさに今回、千雨がネットアイドルの生活に戻っても、
どうもいまいち乗り切れないのと同じように。

というか、前から、千雨は基本的に読者(目線の)代表キャラと思っているので、
今回の千雨の行動や問いは、ほとんど読者の疑問の解消に近いと思ってる。
だからってこともあるのだけど。

つまり、ネギが千雨に説明する場面は、ネギが読者に物語の骨子を説明するのとほぼ同じ、ということで。

なので、千雨ではないけど、
ちょっとこれ都合良すぎじゃね? という疑問が浮上する。
いつの間にか、ファンタジーからSFかよ、
それ、物語の目標を微妙に書き換えてるだろよ、とね。

で、この先の展開が微妙なのは、
その気になれば、このままでネギま!を終わらせることも不可能ではないから。
まさに、ファンタジー内の問題をSF的科学考証で解決するなら、
グウの音もでないから。

でも、そのSF的解決ってのは、さすがになしだろ?ってことになれば、
ネギま!はこの先も続くことになる。

その場合は、やっぱりファンタジーなんだからファンタジー的解決をちゃんとしないとだめだろ、と。

つまり、囚われの姫を取り返して、世界の起源の秘密を解明し、継承する。

ここでいう囚われの姫は、造物主=始まりの魔法使いに取り込まれてしまったナギのことだし、世界の起源というのは、魔法世界の成り立ち、のこと。

これらのファンタジー的終末にきちんと取り込むのかどうか。

一応、こういう疑問をジリジリと持たせようとしているのが、
ここのところの、ヌルい学園生活描写回だと思っているのだけど。

とはいえ、これ、やり始めると、きっと長いよねぇ。

というか、ポヨ=魔族あたりが最登場して、彼らの時間スケールから見たら、
ネギの計画はやっぱ駄目だ! とか言って欲しいけどなぁ。

でも、魔力の源泉が生命力といわれちゃうとねぇ。。。

となると、魔族ってなんなのよ?

と問いたくなってはくるのだが。

ポヨと対峙した龍宮が、この魔力の充填なら使えるとかいって、
魔族形態になってたとは思うけど、
となると、魔力と魔族の力とは異なる、ってことになるよね。
当初は、そのような魔族的力に一番近い存在がフェイトだと思ってたけど、
彼も造物主による被造物=人形だったということだから、
フェイトに代わって、こうした魔法世界や魔族の秘密に肉薄できるキャラを
どこかで見つけないと(もしくは新規に登場させないと)、
話自体が進まないような気がする。

あー、そうか。
結局、そういう新しい物語の運び役の人が、今、いなくなってしまって、
その分、方向感を失っている、というのが、今のネギま!の空気なのだろうな。

次回あたりから、そろそろそうした方向感を与えてくれる新事件!が起こることに期待したいなぁ。

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