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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

新約 とある魔術の禁書目録 22リバース 感想

2019-07-16 22:36:39 | 超電磁砲/禁書目録
前回でてっきり「新約」は終わったと思っていたら、この「22リバース」が公式の「完結」巻だった。
いまさら、何するんだ?という感じであったのだけど、ともあれ、まずはスペース、空けときます。




































てっきり「リバース」って、Reverseのことで、ここから物語が逆走していきます、って話かと思っていたら、なんてことはない、Rebirthの方で、要は、上条当麻の「再生」という話だったw

要するに、22巻の最後で、もにょもにょもにょ、とだけ描かれていた、右腕の奥に潜む「アレ」のことね。
つまりは、「神浄の討魔」と、今までなんどもほのめかされていたものね。で、その正体は、やっぱり、清濁合わせのむ、光と闇の間を行き来できる龍だった、ということで。

で、その龍サマが、自己主張して実体化し、上条さんになりすまし、コロンゾン戦勝利の祝賀会に出張っていた、という話。
要するに、ミギー=右手くんが実体化してニセ上条になり、龍成分?でできた右腕をホンモノ上条ちゃんにプレゼントして、ニセモノの方が祝賀会に潜り込んでいた、ということ。

つまりは、本体の上条さんが右腕を取り戻す喧嘩をする話で、それを通じて彼が再生=リバースする話。

まぁ、リバースには、学園都市の復活とか、イギリス清教の復活とか、も含まれている気がするけど。こっちは「再生」というよりも「刷新」のほうがいい気がするけれど。

で、その過程で、前巻の最後でほのめかされた「薔薇十字」の話があれこれ開陳されていく。やっぱり、この流れが、新シリーズwのネタ元になるんだろうなぁw

そう、禁書目録、ほんとにまだ続くんだよ。
個人的には、せっかく最後は上条さんが右腕の反抗を取り押さえて「リバース」できて、なんとなく「神浄の討魔」話にも一応の説明はつけられたのだから、これで終わりでもいいんじゃない?と思ったのだけど、どうやらまだ続けるらしい。。。

いや、その場合、何が物語の根幹になるのさ?ってものすごく疑問だけどね。


それはさておき。
忘れないうちに書いておくと、にしても、本巻は、みさきち(食蜂操祈)に対して厳しすぎだろう!

なんていうか、11巻で明かされた彼女の苦悩を、この巻で精算して、みさきちと上条ちゃんとの関係も「リバース」させるのだとばかり思っていたのだけど。。。
そんな奇跡がおこると途中までは期待していたのだけど。。。
でも、そんな奇跡はどうやら起こらなかったみたい。
結局、上条ちゃんの記憶はリバースしても復活しなかった、ってことだよね。。。

いや、ホント、本巻では、みさきちは大活躍で、というか、11巻に続いて「悲劇のヒロイン」アゲイン!って感じなのだが。

いや、ニセモノ上条ちゃんのほうが、ちゃんとみさきちのことを覚えていて、それゆえ、ニセモノとわかっていても、自分のことをちゃんと忘れずに「食蜂」と呼んでくれるほうを選んだ「みさきち」は、マジでヒロインしていた。

その結果の、「心理掌握」によるイギリス組の精鋭の掌握、ということになるのだから。
このあたりの展開は、久しぶりに、やられた~!と思ったよ。

対人戦にしか使えない「心理掌握」は、正直なところ、21巻、22巻では全然意味がなかったし、正直、なんでみさきち、イギリスに来ちゃってたの?とずっと思っていたのだけど、もしかして、この「22リバース」での活躍?というか犠牲のためだったのか?と思って。

その一方で、これは切ない。
切なすぎる。
ただでさえ、前半におけるみさきちの上条ちゃんに対する「ワンコぶり」が微笑ましかっただけに、こんな落とされ方されるとは思わなかったよ。

おおむね巻の中盤で、上条ちゃん二人現れる!が生じて、そこからみさきちの悲劇のヒロイン化が進んでしまったわけだけど。
彼女の能力の関係上、「心理掌握」以後は事実上、彼女の独白ばかりにならざるを得ない。
(まぁ、そうはいっても、女王エリザベートや神裂火織は、自分の意志で話してはいたけれど。。。)

で、とにかく、あー、これみさきち、死ぬコースだわぁ、マジかー?と思っていたら、ぎりぎり命だけはとりとめたみたいでよかった。さすがは、カエル先生w
もっとも、あとがき見ると、みさきちのデッドエンドは再三再四試みられようとしていたようだから、・・・、マジで生き残ってよかった。

でも、生き残ったんだから、多くは望まないよね、上条ちゃんの側で記憶が戻んなくてもいいよね、みさきちは、今回、いい夢、見られたのだから。。。

というのが、作者のエクスキューズのように思えた。

もしかして、作者、食蜂操祈、嫌い?
やっぱり自分のキャラと思ってない?
むしろ、あと付けであれこれと、それこそ11巻のようなエピソードを考えちゃった?とか、邪推してしまったよ。

いや、繰り返しになるけど、みさきちは、きちんと上条ヒロインズの仲間入りをさせて、適度に上条ちゃんと言葉のキャッチボールができる関係になってくれるといいな、と思っていたのだけどね。

個人的には、新シリーズでは、あっさり、上条ちゃんが、失った記憶を取り戻していたというのでもいいと思うけどね。
だって、彼、新約では、何度も「生き返って」いるわけでしょ。
で、今回なんか、ほとんど体組織から作り直しじゃない。
そうでなくとも、前回、アレイスターの魔術で、肉塊から再生させられているんだからさ、みさきちのことを記憶できなくなった原因である脳細胞の障害とかついでに直っていてもいいじゃない。

しかし、そう思うと、そもそもミギーの分裂実体化が生じるきっかけって、前巻で右手なしに上条ちゃんの再生を図った結果、それまであった右手と本体との均衡が崩れたことだったわけど、そうしたのは、確かみさきちが、右手を隠匿していたからだったよね?違ったっけ?
ともあれ、バランスを崩す原因がみさきちにあって、でも、それもまた、みさきちが上条ラブからしたことだったわけで。
ほんと、この数巻の物語功労者は、みさきち、だったわけだよ。

ということで、新シリーズでも食蜂操祈の登場よろしく頼むぞ!

まぁ、みさきちをあまり出張らせると、必然的に黒子の居場所がなくなるというのは、最後で黒子自身が言ったとおりで、だからこそ、作者は、みさきちを使いあぐねているだろうけどね。。。

作者にとっては、きっと 黒子>>>>>>>>>みさきち、なんだろうな。
それでも、みさきちの本編へのさらなる関わり、よろ!

ところで、ダイアン=フォーチュンを復活させたのって、消滅したローラ・スチュアートや地下に潜ったアレイスターの代わりに、今後の「薔薇十字」対策要因として、魔術というか、錬金術という「科学と魔術の分離前の融合技術」の解説役が必要だったから、わけだ。

実際、今回も、神裂火織と対戦している際に、(魔術側の)「聖人」が(科学側の)「能力者」と似てる、とか、すでに「薔薇十字」解説の発端を示していたしね。
やっぱり、そこで「パーソナル・リアリティ」が関わってくるんだな、と。

あと、忘れずに書いておくと、かわいそうなことに、土御門は引き続きアレイスターのメッセンジャーというかエージェントとして使われるみたい。
どうして彼が選ばれたのだろう?
仮にも、魔術と科学の双方を知るから、なのかね?
ということで、なんだかんだいって、アレイスターも本編に絡む気満々だし。

ともあれ、新シリーズ、どうするんですかね?
ほんとに?

今回、個人的には、中盤で、上条、一通、浜面、がイギリスのパブで集合した場面はなにげに気に入っていて、あそこには、それぞれの相棒の、オティヌス、クリファパズル545、ダイアン=フォーチュンも控えていて、この様子は、この先、科学と魔術が境界なくして共闘・活躍していくことを予告していたように思うのだよね。
まぁ、ダイアン=フォーチュンはイギリスに残っちゃったわけだけど。
それでも、遠距離文通を浜面としそうだけどね。
ともあれ、この組み合わせで最初から新シリーズを始めてくれると面白いかもね。
というか、もう最初から三人をちゃんとチームで動かそうよ。
三人がバラバラで主人公だ!とかではなく。
それなら、まだ楽しみはあるように思えるかな。

ともあれ、新シリーズかぁ。。。

新約で終わりにしてもよかったと思うけどなぁ。。。
せっかく、綺麗に終わったのだし。
いろいろと曖昧なままで終わりにしておいた方がよかったとは思うかな。。。

ともあれ、途中、上里勢力のときとか、ホント、腹たって、全部それまで持ってた本、ブックオフに売っちゃったけど、まぁ、とにかく終わった。

新約は、オティヌス編がやっぱり山場だった。
そういう意味ではシリーズ通じてのMVPは、オティヌスだったのかも。
今回も、いいバディ=理解者だったしね。

彼女の正常サイズでの活躍なら見てみたい気がするw

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