4月から始まるアニメのPVを見て、
お、いいじゃん、久しぶりに、騎士と姫、王と魔女、の王道魔法ファンタジーじゃん!
とピピッと来て、
だったら、まだ時間があるから原作に手を出してみるかな、
と思って読んでみたのだが・・・。
確かに3巻までは面白かった。
若き王オスカーと、最強魔女ティナーシャの二人が、徐々に距離を詰めてバカップルwになるところまでは。
そこまでは普通に王道の魔法ファンタジー。
ところが、3巻の最後で、物語は突然、転調して、ループもの、に転じてしまった。
ティナーシャを襲った悲劇の大元を、400年前に戻ったオスカーが潰して、ティナーシャを解放する話。
そこから歴史改変ものによくある「異なる歴史」が始まる。
しかも、それが進むに連れ、実はループしていた世界であり、そこにはループの事実を書き留める錨役、固定点を担う一族もいた・・・という話になって。
・・・正直、途端につまらなくなった。
え? 今さらループもの? って思ったら、実は原作は、2008年にウェブに公開されていたものだと知って、なるほど、さもありなん、と納得。
ギリギリ『まどマギ』以前の公開で、だから、ループものにとどめを刺す、ってことがなかったときに書かれたもの。
ただ、「今」読む側からすると、『まどマギ』だけでなく『シュタゲ』や『リゼロ』を知った後では、ただただひたすら「今更感」しかなかった。
だって、4巻以降、3巻までに起こった事件となんとなく似たようなものが登場し、また似たような宮廷劇を繰り返されるのだもの。
バカップルのやりとりにしても、3巻までは、オスカーがティナーシャを口説く展開だったの、4巻以降、それも逆転して、今度はティナーシャがオスカーを口説き落とそうとする始末。
既視感だらけで、4巻以降はとにかく食傷気味だった。
しかも、よくあるパタンとして、オスカーに「子孫を残せない」呪いをかけた張本人である「沈黙の魔女」が、実はオスカーの母方の祖母だったという始末。
そして、そのオスカーの母の死に、「時間遡行」の呪具が絡んでくるという出来すぎた展開。
さらに、その呪具は、オスカーたちの世界を観察する「外部者」なる、いわばゲーマスポジションの存在が残した、人類観察器具だったという設定w
いやー、ほんと、もうお腹いっぱいですわ!って感じで、しんどかった。
その上で、さらにさらに、オスカーの祖先が、その「外部者」のひとりだったというのだから、盛り込むのにも程があるw
つまり、オスカーは、魔女の孫であるだけでなく、外部者=異世界者の末裔だったという始末。
なんで、呆れてるかというと、ループものって、結局、こうした「世界の謎」をバラすことが物語の締めと直結しているからで、ただ、その場合、想定される結末がほぼ予想可能で、それに気づいた途端、ページを繰る手が遅くなってしまうから。
案の定、予想通り、オスカーとティナーシャの二人が、時間遡行の呪具を破壊した結果、世界から「逸脱」した存在になって、生まれ変わりはあれど、外部者由来の呪具の完全破壊の時まで永遠に存在する、そのものズバリ「逸脱者」に転じてしまう、という話。
あー、もう、既視感だらけで、しらけた、しらけた。
なんで、普通に王道ファンタジー、最後までやらないかな。
ちなみに、逸脱者になって以後のオスカー&ティナーシャの物語は、続編「After the end」シリーズとして、継続されている。
そちらは、いわば『UQホルダー』みたいな「悠久を生きるもの」の苦悩を背負う話になるみたい。
・・・ということで、せっかく全巻読んだのに、なんか、ものすごく残念な感じしかしなかった。
簡単に言うと、『リゼロ』が、死に戻り、によって、無間地獄の煉獄になってしまったように、ひたすら不愉快な話になってしまった。
結構、読み始める前は期待していたんだけどなぁ。。。
なんでループなんかで、お茶を濁すかなぁ。
ループものが嫌なのは、行き着く先は「僕と君」の二人の物語にしかならないから。
周りの人間たちが皆、等しくモブに落ちてしまうから。
それって、本気でつまんないのだけど。
だって、「僕と君」のナルシスティックな関係だけが繰り返されるものになるから。
その結果、物語内事件の細部や顛末について語る力を奪われてしまうから。
ホント、ループものって、安易で嫌い。
お、いいじゃん、久しぶりに、騎士と姫、王と魔女、の王道魔法ファンタジーじゃん!
とピピッと来て、
だったら、まだ時間があるから原作に手を出してみるかな、
と思って読んでみたのだが・・・。
確かに3巻までは面白かった。
若き王オスカーと、最強魔女ティナーシャの二人が、徐々に距離を詰めてバカップルwになるところまでは。
そこまでは普通に王道の魔法ファンタジー。
ところが、3巻の最後で、物語は突然、転調して、ループもの、に転じてしまった。
ティナーシャを襲った悲劇の大元を、400年前に戻ったオスカーが潰して、ティナーシャを解放する話。
そこから歴史改変ものによくある「異なる歴史」が始まる。
しかも、それが進むに連れ、実はループしていた世界であり、そこにはループの事実を書き留める錨役、固定点を担う一族もいた・・・という話になって。
・・・正直、途端につまらなくなった。
え? 今さらループもの? って思ったら、実は原作は、2008年にウェブに公開されていたものだと知って、なるほど、さもありなん、と納得。
ギリギリ『まどマギ』以前の公開で、だから、ループものにとどめを刺す、ってことがなかったときに書かれたもの。
ただ、「今」読む側からすると、『まどマギ』だけでなく『シュタゲ』や『リゼロ』を知った後では、ただただひたすら「今更感」しかなかった。
だって、4巻以降、3巻までに起こった事件となんとなく似たようなものが登場し、また似たような宮廷劇を繰り返されるのだもの。
バカップルのやりとりにしても、3巻までは、オスカーがティナーシャを口説く展開だったの、4巻以降、それも逆転して、今度はティナーシャがオスカーを口説き落とそうとする始末。
既視感だらけで、4巻以降はとにかく食傷気味だった。
しかも、よくあるパタンとして、オスカーに「子孫を残せない」呪いをかけた張本人である「沈黙の魔女」が、実はオスカーの母方の祖母だったという始末。
そして、そのオスカーの母の死に、「時間遡行」の呪具が絡んでくるという出来すぎた展開。
さらに、その呪具は、オスカーたちの世界を観察する「外部者」なる、いわばゲーマスポジションの存在が残した、人類観察器具だったという設定w
いやー、ほんと、もうお腹いっぱいですわ!って感じで、しんどかった。
その上で、さらにさらに、オスカーの祖先が、その「外部者」のひとりだったというのだから、盛り込むのにも程があるw
つまり、オスカーは、魔女の孫であるだけでなく、外部者=異世界者の末裔だったという始末。
なんで、呆れてるかというと、ループものって、結局、こうした「世界の謎」をバラすことが物語の締めと直結しているからで、ただ、その場合、想定される結末がほぼ予想可能で、それに気づいた途端、ページを繰る手が遅くなってしまうから。
案の定、予想通り、オスカーとティナーシャの二人が、時間遡行の呪具を破壊した結果、世界から「逸脱」した存在になって、生まれ変わりはあれど、外部者由来の呪具の完全破壊の時まで永遠に存在する、そのものズバリ「逸脱者」に転じてしまう、という話。
あー、もう、既視感だらけで、しらけた、しらけた。
なんで、普通に王道ファンタジー、最後までやらないかな。
ちなみに、逸脱者になって以後のオスカー&ティナーシャの物語は、続編「After the end」シリーズとして、継続されている。
そちらは、いわば『UQホルダー』みたいな「悠久を生きるもの」の苦悩を背負う話になるみたい。
・・・ということで、せっかく全巻読んだのに、なんか、ものすごく残念な感じしかしなかった。
簡単に言うと、『リゼロ』が、死に戻り、によって、無間地獄の煉獄になってしまったように、ひたすら不愉快な話になってしまった。
結構、読み始める前は期待していたんだけどなぁ。。。
なんでループなんかで、お茶を濁すかなぁ。
ループものが嫌なのは、行き着く先は「僕と君」の二人の物語にしかならないから。
周りの人間たちが皆、等しくモブに落ちてしまうから。
それって、本気でつまんないのだけど。
だって、「僕と君」のナルシスティックな関係だけが繰り返されるものになるから。
その結果、物語内事件の細部や顛末について語る力を奪われてしまうから。
ホント、ループものって、安易で嫌い。