2012年10月2日の再録です。(修正)
ドイツのバンベルクでちょっと変わったビールに出会いました。燻製の香りがするRauchbier(燻製ビール)です。1678年創業シュレンケラ燻製ビール醸造所兼居酒屋(Aecht Shlenkerla Rauchbier Brauerei –Ausschank seit 1678)(写真下)で味わいました。1998年のことなのでその味を忘れました。そこで相原恭子氏の「もっと知りたい!ドイツビールの愉しみ」の以下の一文を紹介しておきます。
「シュレンケラで2種類を味わった。ラオホメルチェンは樫の木の樽から注がれた。まず感じるのはスモークの香り、口に含むと苦味とかすかな酸味がモルトのコクのあるわずかな甘みと調和して、不思議な美味しさである。喉を通る時、燻製の香りがして再びそれが鼻に抜けるようである。ラオホヴァイツェンは、爽やかでフルーティーなモルトと酵母の味わい。コクがあるのだが、ボディは穏やかで優しい。両方とも、もう少し、もう少しと、たくさん飲んでしまう口当たりの良さがある」(p44)
なお、相原氏は燻製ビールができたエピソードを紹介しています。
「ある修道院の醸造所が火事になり、せっかくのモルトが煙でくすぶり図らずも燻製になってしまい、捨てるにしのびず偶然できたのがラオホビールであったという。他にも、修道士が窓を開けずにモルトを焙煎していたため燻製モルトなってしまったという説もある」(p39)
ドイツバンベルクにお出かけの方は是非お試しあれ。ただ最近では日本にも輸入されているそうです。
なお、バンベルクの旧市街地は世界遺産にも指定されている素晴らしい景観の街です[山田1][山田2]。
また、バンベルクはフランケン地方にありフランケンワインも素晴らしい味です。(写真上)
私はドイツ旅行をするまでドイツのワインは甘いものだという先入観を持っていました。したがって私には合わないと思っていました。ところがバンベルクのメッサーシュミットというレストランで購入したフランケンワインは辛口で私の今まで経験したうちでは最高の味でした。“Trocken” と表示されているのが「辛口」です。甘口は“Süß” です。
なお、瓶のデザインはよく見かけるポルトガルのマテウスワインに似ているのでご注意ください。