楽団が賑やかです。
なおインドの結婚式で問題になっているのが「ダウリー」というしきたりです。インドで3人の娘がいれば破産するといわれている花嫁から花婿側への持参金です。これについて2006年6月28日に少し紹介しているので未見の方はぜひご覧ください。
「盛大な結婚式ですね。西洋式でしょうか、アフリカ伝統な結婚式はどのようなですか」 というFengdanさんのコメント有難うございます。
私もアフリカの伝統的な結婚式を見たかったです。世界各地で数は少ないのですが結婚式を見る機会がありましたが、服装は西欧流が多いような気がします。最近次のよう文章に出会いました。
「バルカンを知るための65章」という本です。「結婚式と葬式」(p243~244)の章に次のようなことが書かれていました。
「葬式と違って当事者の意識よる変化の速い結婚式である。私がその村で出席した結婚式で、新郎新婦が民族衣装を着て登場したことはなかった。***結婚式と違って葬式は当事者の意思が介入しないだけアルカイックな特徴を残す家庭儀礼である」
結婚式は当事者である若者の意思が強く働き伝統にとらわれないのに対して葬式は古い伝統を残す傾向があるということでしょうね。
このブログでもいくつかの国の結婚にまつわる話題を紹介しました。 イスラームのヘンナの習慣(2006年5月31日)、イラン(2008年5月7日~9日)、馮丹さんの大連レポート(2088年12月5日~9日)、現職添乗員伊藤さんのヨルダン(2007年6月30日)、中国(2008年5月11日)、イエメン(2007年5月13日)レポートのなどです。
未紹介のインドのウダイプールで出会った結婚式を紹介します。新郎が前後に子供を連れて乗り物で行進をしています。乗り物が何であったかは14年前のことで完全に記憶喪失です。象だったかな。
私と同じ野次馬もいました。どこから来ましたか、と尋ねると南アフリカとの答えが返ってきたので、「アフリカーナ?」というとそうだと答え非常に喜んで私に抱きついてきました。同行人がびっくりして撮ってくれた写真です。「アフリカーナ」に「アフリカーナ?」というと喜ぶという話は以前にも紹介しました。(2009年10月26日)何故喜ばれるかについては後日中断している「東・南アフリカ」編で考えてみたいと思っています。余談話ですがですがハンガリー人に「マジャール?」というと喜ばれます。(2005年10月21日)
この地に文字言語がないのが公用語が旧宗主国の言語になった理由の一つと紹介しましたが、エチオピアには独自の文字があります。エチオピア文字またはグエズ文字といいます。写真はケニアのナイロビ空港で見たエチオピア航空の表示です。ETHIOPIANの文字の下にあるのがエチオピア文字です。ちょっと珍しいのでついでに紹介しておきます。
余談話ですが、エチオピアはアフリカで唯一ヨーロッパ諸国の植民地にならなかった国です。文字があったせいかな?
「アフリカの言葉というは英語ですか、フランス語ですか、地元の言葉ですか、いろいろですか」
ブルンジの学校を紹介したページにfengdanさんから以上のようなコメントをいただきました。
ノートの文字はフランス語のようですね。ブルンジでは公用語はフランス語とルンディ語です。ルンディ語はfengdanさんの言う地元の言葉でしょうね。この地域の人々が子供の時から話している「母語」(mother tongue)ですね。公用語というのは「ある国家で公式の使用のために定められた言語」を言います。日本の場合、母語と公用語は大多数の人は一致します。ただしたとえば在日中国人の場合は母語が中国語(ウィグル語その他の場合もある)で公用語は日本語です。しかし日本で生まれ育って日本語しか知らない外国人は母語も日本語ということになります。日本のように公用語がひとつで母語と一致している国は世界的にも珍しいのです。 そこでその他の今回の旅行先6カ国の公用語を調べてみました。
ウガンダ
英語 スワヒリ語 ガンダ語
ルワンダ
ルワンダ語 英語 フランス語
マラウィ
チュワ語 英語
モザンビーク
ポルトガル語
スワジランド
英語 スワジ語
レソト
英語 ソト語
もちろんこれらの国々にはこの公用語以外にもたくさんの言語(母語)が使用されています。 その国の多数の人たちが使用している言語(母語)が公用語になるのが一般的です。例外的にインドネシア語やパキスタンのウルドゥ語のように少数者の母語が公用語になることもあります。(2008年8月30日を参照ください)
アフリカ諸国では多数派の母語だけでなく旧宗主国の言語が公用語になっています。その理由としては、ウィクペディアは以下のように記しています。
1. その地域に多数の言語が存在し意思疎通が困難である
2.文字言語がなく文書で記述することができない
3.政治・経済・教育など近代的諸制度を運営していく上で旧宗主国に範 を 求めざるをえない
4.独立運動や国家運営を指導するインテリ層が旧宗主国の言語で高等教 育を受けている.
しかもブルンジの学校のように教育の言語は旧宗主国の言語が使用されるのが普通のようです。文学作品も旧宗主国の言語で発表されるのが普通です。そこで母語による教育、文学作品という運動がアフリカ各地で起きていますが、いろいろと問題もあるようです。それについては「アフリカのいまを知ろう」(岩波ジュニア新書)の「文学と社会」で少し紹介されているので興味のある方はご覧ください。
ウガンダの公用語のひとつにスワヒリ語がありますが、この言語はサハラ以南のアフリカでもっとも広く母語として使用されています。公用語としてはウガンダ以外にケニア、タンザニアがあります。母語として使用されている国ではコンゴ民主共和国、ルワンダ、ブルンジ、ソマリア、コモロ、モザンビーク、マラウィ、マヨトがあります。私も一つだけ知っています。「ジャンボ」(こんにちは)です。表記はローマ字です。アラビア文字の場合もあります。日本でもスワヒリ語が勉強できる大学があります。
7カ国のうちモザンビークだけが公用語が旧宗主国のポルトガル語だけになっています。この地にいろんな言語があるにもかかわらず。そこで本来ポルトガル語が母語でないにもかかわらず、ポルトガル語が母語になったモザンビーク人がいるようです。飛行機で隣り合わせになった写真の人がそうでした。ご覧のように西洋人ではありません。私は彼にあなたの母語は、と尋ねるとポルトガル語だと答えてくれました。いろいろ尋ねてみても先祖代々の言語は知らないようでした。