採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

2010サツマイモ:べにはるか

2010-11-04 | +サツマイモ

芋掘りの記録の続きです。

昨年に引き続き、べにはるか(農林64号)という品種を育ててみました。昨年11月中旬頃に焼き芋にしたのですが、しっとりして、少しホクホク感もあり、黄色くて甘くて、とても美味しかったのです。

昨年は、楽天のOOSUMIで苗を買いましたが、今年は出遅れてしまい、上山種苗で購入しました。

購入先の上山種苗とOOSUMIによると、べにはるかの特徴は・・。

・蒸しイモの糖度が高く、甘味が強くておいしい新品種のさつまいも
・いもの皮色や外観も優れ、形もよく揃う
・いもの外観が優れる品種と、食味が優れる品種を選抜したサツマイモで、食味やいもの外観などの特性が既存品種より「はるか」に優れることから、品種名を「べにはるか」と命名された
・安納芋っておいしけど、ちょっと水分が多い感じが…、という人には、もってこいの「しっとり」した食感
・デンプン分解酵素(β-アミラーゼ)の活性が高まり、収穫直後の蒸し芋でも糖度が2割以上アップ
・濃赤紫色の外皮と黄色の肉。蒸し芋ペーストの変色も少ない。
・芋の形状は紡錘型で条溝の出現は小さい。
・貯蔵芋は、甘みと粘質が増し、とても美味しい。今後普及の期待が持てる。

収量:+++
甘み:++++
食感:粘
貯蔵:+++
肉色:黄白

だそうです。
確かに、安納芋は、時間が経つにつれびっちょりする位の水分の多さですが、こちらは、ほどほどのしっとりした食感。甘みもあるし、蒸し芋や焼き芋、天ぷら、きんとんにするには丁度良いお芋ではないかと思います。

今回植えたのは、南北をサツマイモに挟まれた東西方向の畝。前作は絹さや。
畝下に溝を掘って雑草を埋め込みましたが、マルチはしませんでした。マルチしなくても大丈夫よ、と実家の母も言っていたので、手を抜いてしまった訳です。

届いた苗は、とても立派な長苗。
5/14に植え付けたのですが、マルチなしだとちょっと掘って埋め込むだけで、植え付けがとても楽チンだわ、と思ったのいいけれど、その後ちっとも雨が降りません。
天気予報で雨になるという時もあったのに、外れてばかり。
折角の立派な苗が、見るたびに萎れていきます。随分後手に回りましたが、1週間後くらいに水やりをしました。その後雨もあり、一応、大半が活着したようでした。

その後は、特に問題もなく、ツル茂り放題に見えました。

が。

掘ってみると、マルチ有りの安納芋とはだいぶ様子が違います。

 
2010/10/27収穫安納芋


これは10/27に掘り取ってきた安納芋の1株分。
水はけが比較的よく、有機物も豊富な畝だったため成績がよいのですが、収量を別にしても、べにはるかとは違う点が。

2010/10/29べにはるか


べにはるかは、輝くような赤い色が綺麗です。
そして、細かい根がえらく多いです。

マルチがなかったために、水分や養分を吸い取るべく頑張って根を発達させてしまったのではなかろうか。

2010/10/29べにはるか

こちらもびっしりと細根が発達しています。もし安納芋と同じような環境だったら、(もっと沢山の)芋を太らせることに専念できたのでは・・・・。

古くなったキノコを見付けたときのように、後悔の念が湧きあがってきます。

2010/10/29べにはるか


あと、写真の手前と奥に緑色の茎葉が見える通り、長い苗を「船底植え」のようなスタイルで植えたので、先端部および根元の2箇所から芽が出てツルが発達しているものがいくつかありました。
これっていいことなのかな?
光合成量が増えて根っこへの栄養供給が増えた?


昨年もマルチなしでサツマイモを育てたかどうか記憶がありませんが、とりあえず今年分かったことは次の通り。

・マルチありの安納芋は、細根が少なく、マルチなしのべにはるかは細根が多い。
品種の特性かもしれないが、植え付け直後および夏の水分条件の悪さが影響しているかもしれない。
・マルチなしだと、ネズミの食害がひどい。まるまる全部食われてしまったものが何個もあり(つけ根の軸だけ残っていたので分かった)、また囓りかけのお芋も、マルチありに比べると遙かに多かった。
今回の畑は地下水位が高くもぐら穴があまりないので、ネズミはどうやら地上をうろついている模様。そして、地上からわかるところにサツマイモがあると、モリモリ食べ尽くしていたようである。
・長苗を「船底植え」したせいか、先端と下部の2箇所から芽が出てツルが発達しているものがある。ツルは先端一箇所からの方がいいのか、それとも2箇所になると光合成量が増えてよいことなのかどうかは、不明。(どなたかご存知の方教えて下さい)

●結論:
・やはりマルチはあった方がいい
・植え付けのしばらく前にマルチを貼って畝を準備しておくと、マルチ内の土が適度な水分になってよいかも。もしくは植え付けの際に水をやる。
・夏に干魃があっても、マルチがあると安心。
・ネズミを防ぐためにもマルチは必要。
・マルチを貼ると、先端1箇所からしかツルが延ばせないが、やむを得ない。(もしくは、苗のねもと側にもマルチに穴を開ける?)


掘っている時は随分少なく感じましたが、洗って並べてみると、思ったよりも沢山ありました。昨年よりは明らかに多めです。

2010/10/29収穫べにはるか


お芋がすんなりして条溝は少なく、比較的形や大きさも揃っています。苗約11本から16kg。

左下にあるクズイモの大半は、夏前だったか、草刈りをしていてツル先端をうっかり切ってしまったものを適当にその辺に挿しておいたものから採れたものです。



遅い時期に苗を植えたことになるので、お芋が太るには時間が足りなかったようで、こんな細いクズイモになってしまいました。やはり梅雨前には植えないといけないようです。


気になる味ですが、とりあえず4種類を焼き芋にして比較してみました(夜撮影なので色がいまいちですみません)。

2010/11/15焼き芋4種

右上から時計回りに、コガネニンジン、ベニキララ、べにはるか、安納芋。
コガネニンジンはとてもホクホク、ベニキララはねっとりしてバターナットかぼちゃのよう。べにはるかは色があっさりしてキメが細かいです。
安納芋は黄色みが強く、しっとり系です。




■参考情報
お友達のca_nonnさんが焼き芋にして試食して下さいました。

コメント (4)
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