ある晩、作成途中の甘夏ピールのシロップをちょっとだけ煮立たせていました。
ごはんを食べたりぼんやりとTVを見たりしていると、何か香ばしい匂いが。
あっ!
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あああああっ! |
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という訳で、水を足してゆるめ、瓶に移しておきました。 |
さてカラメルといえば。
昨冬くらいから、ブラックケーキというものが気になっていました。
カリブ海地方(ジャマイカやガイアナやトリニダード・トバゴ)で、クリスマスなどお祝いごとの際に作られるハレの日のケーキです。
レーズンなど輸入品の貴重な材料を大量に使って作る贅沢なケーキなので、お呼ばれの席でこれが出たら丁重におもてなしされている証拠なのだそうです。
材料はヨーロッパのフルーツケーキと似ています。
変わっているのが、フルーツのラム酒漬けは、全て粗いミンチ状にするところ。
そしてブラックと名前がつくように、黒くするのです。
あちらではブラウニング・ソースというものが市販されているようですが、その正体はカラメル。
(カラメルやブラウニングを使わず、モラセス(糖蜜)を使っているレシピもあります)
ベージュ色のケーキ生地にドライフルーツがちりばめられたヨーロッパ風のフルーツケーキとは違い、断面はかなり黒く、一様にざらざらして見えます。
このケーキ、アメリカ人女性のエッセイで、見た目は食指をそそらないけれど、食べてみると絶品、と随分前に読んだことがありました。
(本の名前失念)
その本と、ネットで調べたいくつかのレシピを検討して、今回は次のように作ってみました。
■■ブラックケーキ基本レシピ
■材料(100円ショップのパウンド型5本分)
●ケーキ生地
バター 300g
ブラウンシュガー (黒糖、三温糖、生姜糖、糖蜜のミックス) 300g
卵 7個(330gくらい)
小麦粉 300g
ベーキングパウダー 小さじ2
スパイス
シナモン、ナツメグ、オールスパイス、クローブ 各小さじ1くらい
アーモンドエッセンス又はアンゴスチュラ・ビター 小さじ1/2 (今回はなし)
バニラビーンの種 1本分
瓢柑のすりおろし 1個分
皮むきアーモンドとマカダミアナッツ あわせて60g 刻む
●色づけ用カラメル
今回は偶然に出来たカラメルを使ったが、レシピだと粉の同量の砂糖で作るとか。
砂糖 300g
水 80ccくらい
●フルーツ漬け
レーズン、プルーンなど色の濃いドライフルーツ (梅酒の梅を干したものを使用)
ドライチェリー (色のどぎついドライチェリーは美味しくないのでナシ)
柑橘ピール (自家製ピールのラム酒漬け使用)
ラム酒/チェリーブランデー/シェリーなど (今回はラム酒)
(用意するフルーツの量はバターの重さの約3倍。お酒に漬け、刻んだ後でバターの重さの約4~5倍)
●アイシング
粉砂糖
アマレット
■作り方
(1)ドライフルーツは1日以上、ひたひたのラム酒に漬けておく。
(2)漬けたフルーツを、フードプロセッサーに数秒かけ、レーズンの1/4ほどのサイズになるように粗く刻む。
漬け汁も加えてもったりした状態にする。
(この状態で、カラメルも混ぜてひとまず瓶詰めしておきました)
(3)ケーキ生地は、基本的なバターケーキと同じ作り方。
(私の場合、全卵だといつも分離させてしまうので、卵白はメレンゲにして入れました)
バターと砂糖をよく泡だて、卵黄も加えてよく泡だてる。
ここにライムの皮のすりおろし、バニラを加え混ぜる。
(4)バターの重さの4倍程度(バターが450gとすると1.8kg。)の刻んだフルーツを、生地に混ぜる。
卵白は、砂糖の一部と一緒にメレンゲにしておき、ほかのものの合間に適当に混ぜ込む。
(5)ふるっておいた粉類も混ぜる。型にベーキングシートを2重に敷いた型の8分目まで流し込む。
バターケーキは生地の中央を窪ませておくが、このケーキの場合はえぐらず、型をトントンとして表面をならすに留める。
ほとんど膨らまない(むしろしぼむ)ため、通常のバターケーキより型に詰める量は多くしておく。
(6)150度くらいの低温で、1時間程度焼く。(型のサイズにもよるが、かなり時間がかかる)
焼けてくると、ケーキが焼き縮んで型との間にすき間が出来る。
(7)串で刺してチェックし、焼けたらオーブンから取り出す。熱いうちにポートワイン/ラム酒を塗る(もしくは注ぐ)。
(8)完全に冷めたらぴったりラップをする/お酒で湿らせたガーゼでくるむ/アイシングを塗る。
2~3日後以降が食べ頃。
問題は味。
3等分する際に出たケーキくずをちょびっと食べてみただけなので、どんな味かよく分かりません。
味見もしないまま、手みやげに持っていって配ってしまいました。
どうだったんだろう。
●ブラックケーキメモ
・フルーツの量が多いため、どうやってもふくらむようなケーキではない。ということはバターと卵をあわせる際も、分離してしまっていいのかも。
卵白を別に泡だてたりせず、全卵をボンボン入れてしまっていいのかな・・?
・干した梅酒の梅のラム酒漬けを結構沢山使った。これまでジャムやらチャツネやらすごく苦労してきたが、これが一番楽な消費方法かもしれない。
・我が家製のドライフルーツは市販のより甘くないので、お砂糖は4同割より多く入れるべきかもしれない。
追記:味見しました。
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食感は、しっとり、を超えており、ぷりん、とした感じ。
羊羹のよう、とどこかにあったが、確かに、全体的な「濃さ」が羊羹に通じる。
時々あたるナッツが歯応えに変化を与えて嬉しい。
味は、プリンのカラメルソースのようなあからさまなカラメルの味は全然しない。
酸味がつよいせいかどうか、とても濃厚(ダンナサマの食いつき悪し!うう)。
ごく薄い一切れで満足してしまうような感じ。
美味しくない訳ではないのだが、箸が進まないというのはこんな感じだろうか・・。
何というか、冬向きの食べ物かもしんない。
美味しかったらまた作ろうと思っていたのだが、微妙だなあ・・・。
自作フルーツケーキと比べると、フルーツケーキの方が好みだ・・・。
無理矢理味見させられた方、スミマセンでした。
あ、そうだ、小さく切って、チョコがけしたらどうだろうか?
★次、作るとしたら
・梅を減らす
・アイシングはあるとよい。
・アイシングをかける直前にお酒を塗るのは×。湿気でとける。
・ナッツは入れた方がよい。
・もっと甘く・・?
・作るなら冬に。
■参考情報
Google画像検索 blackcake
どっしりとしてクリスマスプディングのような感じですね。
アイシングはあった方がいいと思いますよ。
また作ってくださいね。
ビミョーな仕上がりにちょっと凹んでいたのですが、前向きに頑張らねばという気になってきました。精進します!
確かに、クリスマスプディングに通じるもっちり感です。
昔のジャマイカの人は、イギリスのクリスマスプディングにあこがれて作ったのかもしれませんね。
わたしはお酒弱いのでこのケーキは無理かもしれませんが、ピールシロップをカラメル化させてモラセス状にするのは一つの使い道かも?と。
カラメル状にすると、ピール臭さ(?!)は消える感じですか?
モラセスのクッキーを作りたいのですが、大丈夫かしら。。。
あと、このケーキの見た目はベルベデーレに似ていると思いました。
寒い季節に、チョコレートver.是非トライしてみてください*
ピールシロップは私はママレードに使っていますが、カラメルにしてしまうというのも確かにありかもしれません。
プリンにもしましたが、柑橘風味(ピール臭さ)はなくなって、普通のカラメルの味です。モラセスクッキー、作ってみて下さい!
ベルベデーレ、お友達が作ったのを頂いたことがあります。贅沢で美味しいお菓子ですよね。