那須の家で、バールはないかしら、と階段下収納エリアをあさっていたら、照明器具を発見しました。
父の古いお友達から頂いたという、船舶用照明です。
(マリンランプ、アンカーランプ、シップランタンなどとも)
電線をつける必要があり、作業しないまま、ずっとおいてあったもの。
(父によると「やれば出来るけど、どこに使うか思い当たらなかったし」とのこと)
でも、那須の家は、(欧米風で)やや薄暗いので、照明器具が増やせるならば増やしたいところ。
持って帰って直してみることにしました。
こちらがその船舶灯。
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これ、ずっしりした金属製で、ものすごく重たいです。
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銘板がついていました。何とか読み取ってみると、次の通り。
停泊灯 NLAX1-3F M 40 -15 NDSXXF 8405C 運輸省種別 甲種白燈第2種 形式 防水型A 電球 KN115-40 HI 2A 7.2 kg 製造番号 110 1965年8月製 日本船燈株式会社
おー、7.2kgか! どうりで重たい訳です。 製造は、1965年製。骨董品というほどでもないかもしれませんが、55年も前のものです。 日本船燈という会社は、(海のない!)埼玉県の企業。 まだ存在していて、一般向けにはニッセンブランドの石油ストーブを販売しています。 (船舶用オイルランプの技術が生かされているのでしょうか)
とりあえず、掃除をしてみます。 激落ちスポンジと濡れ雑巾などで、地道に拭いてみたところ・・・
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わーお、なんか、白くて綺麗になりました。
拭いていると、かなりしっかり、海の匂いがしてきます。特に内側。 ほんとに船舶で使われていたんですね~。
次は電気工事。 現状は、何の電線もついていない状態。
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手掛かりは、これ。 私にはさっぱりなのですが、ダンナサマが、「なんだ、簡単だよ」と。 それならば、ということで、電気関係は、ダンナサマにお願いしてしまうことにしました。 ダンナサマ、頼りになるにゃあ☆
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買い物から作業から、全部ダンナサマにお任せ。 ダンナサマがひとりでホームセンターに行くなんて、珍しいことですよ。 私は、滅多に電設コーナーには行かないので、何と何を買ってきて組み合わせたのかすら、さっぱり。
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コンセントを抜き差しすればオンオフできるとはいえ、電灯にはやはりスイッチが必要。 ケーブルの中ほどを切断して、このスイッチをつけてくれました。
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電球も、60W相当のLEDのこちらを買ってきてくれました。
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完成! スイッチオン!
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ぺかー☆ おー、明るい~。 電灯は、やっぱ光るといいものですね~。
あかりをつけてみて分かったのですが、さすが船舶灯、分厚いガラスがレンズのようになっていて、灯台みたいに、幅の狭い光線が真横に伸びて、遠くまで届くようになっています。 直接ガラスの中央部が目に入ると眩しく感じるほどなので、目線よりだいぶ低め、もしくはだいぶ高めに設置するとよさそうです。
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底の、塗装が剥がれているところを見てみると、この重たい金属は、真鍮のようです。 (試しに磁石をくっつけてみると、くっつきませんでした) で、錆止めのオレンジ色の塗料が塗ってあって、オリジナルの明るい白の塗料、そしてその上から乳白色でぽってり再塗装してあります。
ということは、塗装を全部剥がすと、ぴかぴかゴールドの真鍮が出てくるのかしら????
金ぴかにしたら、豪華かも~、と私は思って、塗装剥がしの方法も妄想しはじめてしまいました。 薬品がいいか、そうでなければ(サンドブラストよりも粒子が細かい)ウォーターブラストという手もあるようで・・・。
でもダンナサマは、「いや、この古い塗装のままの方が、味があっていいんじゃない?」と。 うーん、まあそうかな・・・。 (「真鍮 研磨」 で検索したサイトの研磨手順の2番目くらいに、「その真鍮製品は本当に磨く必要がありますか」と書いてありました・・・。(一番目は、「その製品は本当に真鍮ですか?」) 不用意に磨くと価値を減じてしまうことがあるとのこと。そうだよなー、うん・・・)
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フタを密閉するためのネジがついていたのですが、これが、4本中1本しかありませんでした。 このネジだけでも、3本、ぴかぴかの真鍮で新調してみようかしらん(ネジをオーダーで作ってくれるところがあるそうなのです)。
ガラスをもうちょい磨いて、あとネジが買えるようなら買って、那須にまた持っていく予定。
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業務連絡:お父さんへ
頂きもののランプ、つくようになりましたよ。
で、金ぴかにしてみたくはないかな?
真鍮は、ぴっかぴかに磨かない方がいいと思いますよ。それが「時代がついた」という風合いなんだもの。
それにしても・・・温かい光。いいですねぇ。こんな灯りがインテリアだったら、潮騒が聞こえてきそうじゃありませんか。つくづく、すばらしい。
塗装を剥がしてぴかぴかの真鍮にしてしまっても、すぐにくすんで古色がつくかなー(それもいいなー)とも思ったり。
でもこの塗装が船で使われていたままですものね。