センボンヤリ(千本槍)
<キク科センボンヤリ科>
なんとも不思議な花だと思うのは、
秋に伸びた花茎に花ではない綿毛をつける事だ。
春の花は何の不思議もない可憐な花なのに。
山野に生える多年草。
丘陵や日当たりのよい所に生え、春は蒲公英を小さくしたような花を
咲かせる。舌状花の花弁裏は紫色で、葉の裏面には白い毛が密生する。
秋に30~60センチの花柄を伸ばし平坂からなる頭花を1個つける。
筒状花だけの集まりで開かず、成熟すると淡褐色の綿毛が球形状に開く。
名前の由来は伸びた姿が槍を何本も立てたようだから、
または開いた綿毛が、大名行列の毛槍に見える事からとか。
俳句は日永(ひなが)で、日永し・永き日とも使う。
永き日のにはとり柵を越えにけり 芝 不器男
永き日の土はあかるきままに暮れ 八田 木枯