熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

秋の読書を楽しむ憩いのひと時

2018年11月13日 | 生活随想・趣味
   陽が短くなって、少し寒くなりかけた晩秋が、読書には、ベストシーズンであろうと思う。
   尤も、私のように、毎日、暇を見ては読書に勤しんでいる人間にとっては、シーズンなどはなくて、何時でも、どこでも良いのだが、
   それでも、和室に寛いで、窓の外の秋の花木や草花を眺めながら、時には小鳥の囀りを楽しみ、好みのカップに淹れたコーヒーをすすりながら、古典芸能や芸術書などを紐解くのも、一寸した、憩いの時間となって楽しい。
   書斎に籠って、経済学や経営学などの専門書を読む楽しみとは違った、まさに、娯楽に近い、しかし、美や人生の奥深さをしみじみと味わう至福のひと時となることもあって、捨てがたいのである。

   読書と言うべきかどうかは分からないが、先日、倉庫を整理していたら、外国でのオペラやコンサートのパンフレットをびっしりと詰め込んだ箱に気づいて、開いてみた。
   一番多いのは、A5版の立派なロイヤル・オペラの赤拍子のパンフレットで、5年以上、シーズンメンバー・チケットを持って通っていたので、50冊以上もある。
   懐かしいプラシド・ドミンゴやルチアーノ・パバロッティの公演や、ベルナルド・ハイティンクの振った殆どのワーグナーの楽劇など、ページを繰るごとに、当時のことを思い出して、読み始めたのである。
   METのプログラムは、もっと簡単な小冊子で、オペラ劇場は、まちまちだが、コンサートでは、もう40年以上も前のフィラデルフィア管弦楽団のパンフレットが出てきて、必死になってMBAの勉強に四苦八苦していた頃、唯一最大の息抜きであったユージン・オーマンディのコンサートを思い出した。

   音楽好きだったので、留学命令が出た時に、「お前はコンサートに行くから、ヨーロッパはダメだぞ」と人事部長から釘を挿されたのだが、どうしてどうして、フィラデルフィアに着いて、真っ先に行ったのは、アカデミー・オブ・ミュージックで、フィラ管のシーズン ・メンバー・チケットを買って2年間通い、ここで、マリア・カラスも、小澤征爾指揮のボストン響も聴いたし、せっせと、ニューヨークに行って、METやニューヨーク・フィルハーモニックの公演に出かけていた。

   グラインドボーンのパンフレットは、中身はそれ程のものではないが、大型本。
   ドイツ語やイタリア語、ハンガリー語などのパンフレットは、理解ずらいが、懐かしい思い出を、走馬灯のように映し出してくれて感激である。

   こんなことも、秋の読書の楽しみであろうか。
   とにかく、この陽気の最高のシーズンに、倉庫に詰め込んだ本を整理して、懐かしい本を探し出そうと思っている。
   
    
コメント
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