
イギリスは、食事が不味いと定評がある。
フランス音痴の木村尚三郎先生によるとまずパンが悪いからだと仰る。確かに、食事の大半は、食材によると思われるので、これは正しいかもしれない。
あの天下を唸らせているフランス料理も、イタリアで生まれてアルプスを越えて、ジャガイモだけのドイツでは花開かず、農産物とワインの豊かなフランスで花開いた。
イギリス人は、厳しい原始林を切り開いて、巨木を切り倒して軍船ばかり建造して、世界制覇に傾注した。
必要なものは、世界を押さえれば、何処からでも手に入ると考えたのであろうか、その所為か、今でも、世界最高のものは、すべて、ロンドンに集められて取引されている。あのワインさえも。
それに、羊や牛を飼いならして牧畜を勧めて、国土を美しい田園地帯に変えてしまい、シェイクスピアの描く森さえも、総て牧歌的な森や林にしてしまったが、フランスの様な穀倉地帯や豊かな田畑は見かけなくなってしまった。
ロンドンに居た頃、新鮮な魚を求めてフランスに行っていた友がいた、白身の大きな魚の切り身ばかりしかなく、まず、町に肉屋ばかりで魚屋がなかったのである。
今回、カンタベリーでイギリス人に聞いたら、良質な食材や新鮮な魚介類、ワインを買いに、定期的にドーバーを越えて対岸のフランスのスーパーに行くのだと言っていた。スコッチ・ウイスキーもフランスの方が安いのだと言う。
残念ながら、食文化に対する英仏の格差は、可なり大きい。
したがって、一般的に言って、イギリスの食事は、相対的に美味しいとは言えないとは思うが、ロンドンでも、それ相応の出費を覚悟すれば、充分満足の行く美味しいイギリス料理に在りつける事を明記しておきたい。
英国の王族や貴族が、宴会やパーティでフランスやイタリア料理ばかり食べていた筈はなく、イギリス人が、何時も、フィッシュ&チップスばかり食べている筈がないのである。
それに、ロンドンは、大英帝国の首都であり、世界のレストランが各国自慢の料理を競っており、可なり上等な国際料理を楽しめることも間違いなかろう。
さて、イギリスの食事であるが、個人的な趣味趣向が違うので、味は別として、朝の朝食、イングリッシュ・ブレックファストは、やはり、特別であろう。
最初に、イングリッシュ・ブレックファストのボリュームに圧倒されたのは、もう20年ほども前のことで、スコットランドのネス湖の畔インバネスのホテルでである。
とにかく、べたついたソーセージや煮たトマト、真っ黒なきのこやプッディング等全く異質な料理に閉口したのを覚えている。
しかし、不思議なもので、その後イギリス旅を続けていると、このイングリッシュ・ブレックファストが、私のイギリスでの旅の一日のスタートとして欠かせなくなってしまったのである。
スコットランド、ウエールズ、北アイルランド等は勿論、イングランドでも地方や所によって違ってくるが、現在一つの典型的だと思うので、わがクラブRACのイングリッシュ・ブレックファストを少し紹介したい。
朝起きて、メンバーズ・ダイニングに行くと、ウエイトレスがおもむろに席に案内してくれ、私は、バーカウンターにあるFTやTHE TIMESを席に持ち込み、席に座る。オーダーを取りに来るので、多少メインは変わるが、何時も迷わず、フル・ブレックファストをオーダーする。
小グループの朝食ミーティングをしている会員も居るが、大半は、ロンドンでのビジネススタート前のビジネス戦士、当然、スーツ姿のジェントルメン、これが、休日になると、一寸リラックスした家族連れが増えるが、ジーンズは許されない。
メニューには、イングリッシュ・ブレックファスト等と野暮な表示はない、THE CLUBHOUSE BREAKFASTである。
CONTINENNTAL BREAKFASTに次のものが追加される。
まず、第一は、私の何時も注文するもので、
たまご2個(ポーチ、フライ、スクランブルか、ボイル何れか)、アイルシャーのベイコン、カンバーランドのソーセイジ、ブラックプディング、ロースト・トマト、グリル・きのこ、そして、刻んだキャベツとジャガイモと肉の炒め物(Bubble and Squeak)である。
他の選択として、マン島のニシンの燻製、スモークサーモン、フィンナンのタラ、ブルックランドの朝食オムレツ、或いは、メイプル・シロップのパンケーキ、と言ったところ。
私は、魚料理を注文することもあるが、大体新鮮ではなく塩辛いので、やめることが多い。
それに、ジュースとブラックかホワイトのトースト、それに、コーヒー。このトーストは、3角形で薄く焼け焦げ状態で、たっぷり、バターとジャムを塗って食べると頂けるが、豊かなフランスパンとは大分違う。
朝と夜の晩餐の時は、必ず、コーヒーで、紅茶は、アフタヌーン・ティか、休息の時と決めている。
安いか高いか、これが、12.5ポンド、約2.500円である。(ポンドが、割高なので、イギリスの物価は、米国、大陸ヨーロッパに比べて、異常に高いと思っている。)
フランス音痴の木村尚三郎先生によるとまずパンが悪いからだと仰る。確かに、食事の大半は、食材によると思われるので、これは正しいかもしれない。
あの天下を唸らせているフランス料理も、イタリアで生まれてアルプスを越えて、ジャガイモだけのドイツでは花開かず、農産物とワインの豊かなフランスで花開いた。
イギリス人は、厳しい原始林を切り開いて、巨木を切り倒して軍船ばかり建造して、世界制覇に傾注した。
必要なものは、世界を押さえれば、何処からでも手に入ると考えたのであろうか、その所為か、今でも、世界最高のものは、すべて、ロンドンに集められて取引されている。あのワインさえも。
それに、羊や牛を飼いならして牧畜を勧めて、国土を美しい田園地帯に変えてしまい、シェイクスピアの描く森さえも、総て牧歌的な森や林にしてしまったが、フランスの様な穀倉地帯や豊かな田畑は見かけなくなってしまった。
ロンドンに居た頃、新鮮な魚を求めてフランスに行っていた友がいた、白身の大きな魚の切り身ばかりしかなく、まず、町に肉屋ばかりで魚屋がなかったのである。
今回、カンタベリーでイギリス人に聞いたら、良質な食材や新鮮な魚介類、ワインを買いに、定期的にドーバーを越えて対岸のフランスのスーパーに行くのだと言っていた。スコッチ・ウイスキーもフランスの方が安いのだと言う。
残念ながら、食文化に対する英仏の格差は、可なり大きい。
したがって、一般的に言って、イギリスの食事は、相対的に美味しいとは言えないとは思うが、ロンドンでも、それ相応の出費を覚悟すれば、充分満足の行く美味しいイギリス料理に在りつける事を明記しておきたい。
英国の王族や貴族が、宴会やパーティでフランスやイタリア料理ばかり食べていた筈はなく、イギリス人が、何時も、フィッシュ&チップスばかり食べている筈がないのである。
それに、ロンドンは、大英帝国の首都であり、世界のレストランが各国自慢の料理を競っており、可なり上等な国際料理を楽しめることも間違いなかろう。
さて、イギリスの食事であるが、個人的な趣味趣向が違うので、味は別として、朝の朝食、イングリッシュ・ブレックファストは、やはり、特別であろう。
最初に、イングリッシュ・ブレックファストのボリュームに圧倒されたのは、もう20年ほども前のことで、スコットランドのネス湖の畔インバネスのホテルでである。
とにかく、べたついたソーセージや煮たトマト、真っ黒なきのこやプッディング等全く異質な料理に閉口したのを覚えている。
しかし、不思議なもので、その後イギリス旅を続けていると、このイングリッシュ・ブレックファストが、私のイギリスでの旅の一日のスタートとして欠かせなくなってしまったのである。
スコットランド、ウエールズ、北アイルランド等は勿論、イングランドでも地方や所によって違ってくるが、現在一つの典型的だと思うので、わがクラブRACのイングリッシュ・ブレックファストを少し紹介したい。
朝起きて、メンバーズ・ダイニングに行くと、ウエイトレスがおもむろに席に案内してくれ、私は、バーカウンターにあるFTやTHE TIMESを席に持ち込み、席に座る。オーダーを取りに来るので、多少メインは変わるが、何時も迷わず、フル・ブレックファストをオーダーする。
小グループの朝食ミーティングをしている会員も居るが、大半は、ロンドンでのビジネススタート前のビジネス戦士、当然、スーツ姿のジェントルメン、これが、休日になると、一寸リラックスした家族連れが増えるが、ジーンズは許されない。
メニューには、イングリッシュ・ブレックファスト等と野暮な表示はない、THE CLUBHOUSE BREAKFASTである。
CONTINENNTAL BREAKFASTに次のものが追加される。
まず、第一は、私の何時も注文するもので、
たまご2個(ポーチ、フライ、スクランブルか、ボイル何れか)、アイルシャーのベイコン、カンバーランドのソーセイジ、ブラックプディング、ロースト・トマト、グリル・きのこ、そして、刻んだキャベツとジャガイモと肉の炒め物(Bubble and Squeak)である。
他の選択として、マン島のニシンの燻製、スモークサーモン、フィンナンのタラ、ブルックランドの朝食オムレツ、或いは、メイプル・シロップのパンケーキ、と言ったところ。
私は、魚料理を注文することもあるが、大体新鮮ではなく塩辛いので、やめることが多い。
それに、ジュースとブラックかホワイトのトースト、それに、コーヒー。このトーストは、3角形で薄く焼け焦げ状態で、たっぷり、バターとジャムを塗って食べると頂けるが、豊かなフランスパンとは大分違う。
朝と夜の晩餐の時は、必ず、コーヒーで、紅茶は、アフタヌーン・ティか、休息の時と決めている。
安いか高いか、これが、12.5ポンド、約2.500円である。(ポンドが、割高なので、イギリスの物価は、米国、大陸ヨーロッパに比べて、異常に高いと思っている。)