熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

文化三昧ミラノ・ロンドン旅・・・26 ロンドンの環状高速M25,ギルフォードに向かう

2005年08月12日 | 欧州紀行(文化三昧ミラノ・ロンドン旅)
   7月14日、カンタベリーでの朝をホテルのフル・イングリッシュ・ブレックファストで楽しみ、街に出た。観光地を離れるとこの街は、本当に何処にでもあるイギリスの田舎町で、実に静かでのどかである。
   外れのトマス・ベケット・パブに入って、サーモン・サンドイッチとギネスで昼食を済ませ、ゆっくりファイナンシャル・タイムズを読んだ。
   パブにあった古風な公衆電話をがたつかせていると、マスターが使いか方を教えてくれた。(もう、何年も経つと忘れてしまう。)
   ジムに、ギルフォード着の電話をしている間、マスターはさりげなく待っていて、切れ掛かると、間髪を入れずにコインを追加してくれた。

   3時前に、タクシーが来たのでホテルをチェックアウトしてギルフォードに向かった。途中、娘をピックアップして高速に入った。
   高速道路では、パトカーが何台か車を止めて検問していた。M25に入ると、嫌に警官の数が多くなり、上空では、警察のヘリが旋回している。
   スピード違反のチェックか、テロ対策なのか、運転手の話では、最近スピード違反の取締りが厳しくなり、至る所に監視カメラが設置されていると言う。
   この環状高速M25の交通量が異常に増加し、追加の5車線工事を始めているが、朝晩の交通渋滞は目も当てられない状態だという。
   
   ロンドンの市内からヒースロー空港に車で行くときには、高速M4に入って西に向かうのだが、その外に環状のM25が走っているので、可なり郊外に出たロンドンの大規模な環状道路である。
しかし、この道路がグレイターロンドンを取り巻いているロンドンの重要な動脈で、市街からはこの道路に出て、周回しながら目的地の東西南北に分かれて行く。
   
   私は在英中、この道路を経て、スコットランドやウエールズ、それに、オックスフォードやストラトフォード・アポン・エイボン、友人を訪ねて、ブライトンやギルフォードやケンブリッジ、それに、グラインドボーンのオペラ、古城や庭園等観光のため等色々な目的で郊外に出かけていった。
   遠出して、M25に入ると、何時も家に帰って来たと言う気がする懐かしい道路でもあった。

   この大動脈M25の建設は大変な英断だったと思うが、ロンドンの交通は、正に、このM25の改修改善との戦いだったのかも知れない。
   私は半周くらいしかしていないので分からないが、東京の様な異常な状態の環状道路とは、比較にならない位スムーズだったと思うが、それでも、何かが起こると身動きが取れなくなる。

   日本の場合、道路公団等道路行政が問題になっているが、首都圏の交通事情は世界でも最悪であろうか、それによる経済社会の損失は膨大なものがある。
卓越した英知と知性を持った為政者が居なかった為の不幸であって、道路の問題ではない。
まず真っ先に日本橋に架かっている高速道路を取り除くこと、これが出来なければ、日本の交通行政はないと思っている。

   今回は、M25を、時計の針の4時位の所から8時位の所まで回ってA3とのジャンクションで下りてギルフォードに向かったのだが、午後4時前後だったので、特に渋滞など異常はなかった。
   しかし、翌日、ジムが、ヒースローまで送ってくれた時は、混むと大変なのでと言って、以前より1時間も早く家を出たので、やはり、M25の交通問題は深刻なのであろう。

   アメリカでは大型車が多いが、今回ミラノでは小型車が多いのにビックリした。高速道路でも、小型車が巾を利かせているのである。
   兎に角、ヨーロッパは、車が小型化しているような気がする。
   今度会った時に、マイクが、ジャガーからレクサスに車を変えたと嬉しそうに言っていた。因みに、ワイフのブレンダはホンダをご愛用だと言う。
   根っからのエンジニア・ジムは、車はドイツ車に限ると言ってBMVに固守している。
   私は、オランダではアウディ、イギリスではベンツを使っていたが、色々とトラブルがあった。
   一度、ロンドンでレストランで会食中にベンツが盗まれたが、風の便りでマレーシャで見つかったと聞いている。

   味気ない高速を下りて、緑滴るギルフォードに入った。イギリスの田園は美しい。2年ぶりのジム宅訪問である。
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