熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

久しぶりの佐原での1泊の旅

2024年11月11日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   秋も深まり冷気の心地よい秋晴れの佐原を散策した。
   ゆっくりと訪れたのは、大震災の後、殆ど初めてである。
   
   まず、真っ先に訪れたのは、旧市街の忠敬橋に向かって重要伝統的建造物群保存地区への散策で、震災で被災して無残な姿をしていた県指定有形文化財(建造物)の蕎麦処の小堀屋本店である。
   私は、関西人なので蕎麦好きではないのだが、この店には結構訪れていて、古風なこじんまりした店の中で、名物の昆布を加工して黒い色を出した黒切蕎麦を食べるのが愉しみであった。
   県の資料によると、建物は木造2階建て、屋根は桟瓦葺切妻造で、明治33年(1900)に建築されたが、江戸時代の店舗の形式をそのまま残した造りとなっており、外観は戸口、格子窓などが、内部も蔀戸、畳敷の床などがよく残っている。 と言うことだが、
   今回訪れたら、店の看板はそのままだが、暖簾もなく、戸口はしっかりとしめられていた。
   雰囲気はやや変わった感じだったが、家並は綺麗に旧に復していた。






   古い佐原の街で記憶に残っているのは、忠敬橋のたもとにあるこれもこじんまりした中村屋酒店で、角地に立つ大きな中村屋商店の影にあって殆ど気付かないほどだが、老舗の良い店で、いつも酒や味醂を買って帰っていた。
   印象に残っているのは、もう30年くらいも前であろうか、店舗の奥隣の一段高くなった座敷に小さな机を置いた帳場があって、いつも好々爺然とした主人が端座していて、毛筆で丁寧に領収書を書いて渡してくれていた。ガチャガチャポンの金銭登録機とは無縁の雰囲気がたまらなく嬉しかった。

   佐原へ来れば、やはり、重要伝統的建造物群保存地区の散策で、じゃあじゃあ橋越しの伊能忠敬旧宅あたりの風情は、川港として隆盛を誇っていた当時の面影が残っているのであろうか。
   もう何度も佐原に来て、観光地や店舗などは良く分かっているので、今回も、中に入らずに、まわりの雰囲気を楽しむのに時を過ごした。
   



   宿所は、佐原商家町ホテルNIPPONIAだったので、途中の馬場本店酒造の中庭に入って、酒蔵の雰囲気を垣間見た。
   
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