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LIVEで放映の株主総会を見て、久しぶりに株主総会の雰囲気を味わった。
開催日が月末に集中していて重なっているので、見たのは、日産とみずほと三菱UFJであった。
それぞれ不祥事があったり業績が悪かったり問題があるのだが、全く無風状態で、平穏無事に終わった。
株主総会に出かけて行って、それなりに楽しんでこのブログでも感想を書いたりしていたのは、カルロス・ゴーンの頃であったから、随分、離れている。
あの頃は、専攻がビジネスであった所為もあって、会社経営に興味があったので、その方面からかなり真面目に見ていたが、その後、徐々に娯楽と言った感じで見るようになって行った。
そういう意味では、今回の株主総会は、特に面白くも楽しくもなく、途中で、中継を切ったりしていた。
新聞やテレビでは、アクティビストの活躍が報道されていた。
メガバンクでは、環境問題に対して定款変更が、株主提案として議題に提起されていたが、これなどは会社の経営方針の一部であって、定款には無関係で、あっさりと否決された。
銀行株で問題なのは、PBRが、1に達していないこと。
みずほなど、興銀絶頂期に買ったので、いまだに、時価が、購買時の半分にも達していないので、何十年も塩漬けである。
レッド・オーシャンの最たる業界で、その中でも業績が思わしくなく競争力のない銀行なので、株価がもっと上昇して、日本経済なり銀行業が浮揚するのを待つ以外はなさそうであるが、ほかで相殺できれば、損切も考えている。
日産は、いち早くEVに先行したので買ったのだが、EVも後塵を拝する状態で推移して、カルロス・ゴーンで、無茶苦茶。
この会社も、みずほ同様に、ブルー・オーシャン戦略もないので、期待など出来そうにない。
監査役をやっていたのは、総会屋の全盛時代。
今のように、企業倫理もコンプライアンスも問題にさえならなかった時代であり、どんなに優良な企業でも、脛に傷を持つ身であり叩けば埃のでる状態であったから、総会屋の餌食になれば、株主総会も大荒れに荒れて、その日に終わらず翌朝まで延々と引き延ばされた大企業もあったほど。
各企業とも、総会時期が近づくと、弁護士や信託会社のベテランアドバイザーの助力を得て、想定問答集を作って、リハーサルに明け暮れていた。
バランスシートを読めるかなりの経営知識を持った総会屋もいたが、殆どはあることないこと口から出まかせで、恫喝脅し口調で経営陣を攻め続けるのであるから、真面な経営論の埒外で、どんどん、株主総会が暗礁に乗り上げてゆく。
そんな時代であった。
そう考えれば、今日のアクティビストや機関投資家などの株主総会に対する陳述や株主提案も、会社にとっては、脅威かもしれないが、しかし、経営論としては、かなり正鵠を得た要求もあって、脆弱な経営には良い薬になっている場合もあるのが興味深い。
日本のトップ企業でも、株主の過半が外国人株主で占められている会社もあり、グローバルベースでの経営が求められる。
国際的アクティビストの標的になる危険があるということである。