
METライブビューイングの新シーズンが始まった。
開幕は、フランコ・ゼフィレッリ演出の豪華絢爛たる舞台であるプッチーニの「トーランドット」であるから、いやがうえにも盛り上がる。
指揮:ヤニック・ネゼ=セガン
演出:フランコ・ゼフィレッリ
出演:
トーランドット:クリスティーン・ガーキー、
カラフ:ユシフ・エイヴァゾフ、
リユー:エレオノーラ・ブラット、
ティムール:ジェイムズ・モリス
トーランドットは、昨年、「ワルキューレ」で、ブリュンヒルデを歌って圧倒的な実力を示したパワフルな美声を誇るアメリカのドラマティック・ソプラノ・クリスティーン・ガーキー。
今、輝いているアメリカ人のソプラノは、ルネ・フレミングだが、パンチの利いた凄い歌手は、レオンタイン・プライスにしろ、最近亡くなったジェイシー・ノーマンにしろ、黒人歌手だったが、デボラ・ボイトに次ぐスーパースタートして、大いに期待すべき歌手であろう。
カラフは、あのアンナ・ネトレプコの夫君だと言う ユシフ・エイヴァゾフ、
アゼルバイジャン出身で、ここまで上り詰めるのに20年かかったと言っていたが、気象学者であった父の跡を継いで本人も最初は気象学者になったが、学生フェスティバルで脚光を浴びて、バクー・ミュージック・アカデミーに進学して、すぐに、イタリアへ遊学して、フランコ・コレッリやジーナ・ディミトローバの教えを受けたと言うから、オペラ教育の本道を歩いてきたのである。
イタリアで賞を得て、ラダメスなどキャリアを積むうちに、転機が来たのは、2010年、ボリショイ劇場に、トスカのカヴァラドッシに招待された時で、
ネトレプコと共演したのは、2014年2月、ローマで、リカルド・ムーティ指揮のマノン・レスコーの時であり、そのすぐ後に、二人は結婚している。
また、METへのデビューは、3年前で、この同じカラフで登場しており、評判は定着しているのである。
この放映の日は、憧れのパバロッティの誕生日なので、彼に捧げるべく歌うと言っていたが、流石に、ネトレプコが認めた凄いテナーで、澄み切ったパワフルな甘いボイスが観客を魅了し、「寝てはならない Nessun dorma」で最高潮に達する。
リューを歌ったイタリアのソプラノ:エレオノーラ・ブラットは、実に上手くて、清楚で美しい。
1幕目の「お聞きください、王子様 Signore, ascolta!」、3幕目の自害直前に歌う「氷のような姫君も Tu che di gel sei cinta」のアリアの素晴らしさなどは、天国からの歌声のように美しく、涙が出るほど感動した。
私は、オペラで、このリューとカルメンのミカエラが、最も好きな女性である。
ティムールは、ジェイムズ・モリスは、METで40年も歌っていると言うが、このMETかコベントガーデンで、何度か聴いているので、懐かしい。
ヴォータンで令名を馳せた名優だが、実に渋い味を出して好演。
指揮のヤニック・ネゼ=セガンは、まだ、2回目だが、ジェイムズ・レヴァインを継いだと言うから、大変な逸材なのであろう。
2年間通い詰めたフィラデルフィア管弦楽団と来日したのだが、残念ながら行けなかった。
さて、留学の時か、出張の時か、何時だったか忘れたが、METで、フランコ・コッレリのカラフで、トーランドットを観た記憶がある。当然、舞台は、フランコ・ゼフィレッリの演出であった。
最も印象深いトーランドットは、あのロメオとジュリエットの舞台であるベローナの巨大なローマ時代の野外劇場での壮大な舞台。記録をなくしたので、他のキャストは忘れてしまったが、カラフはホセ・クーラであった。
いずれにしろ、最も沢山見ているのは、ロンドンのコベントガーデン:ロイヤル・オペラで、観劇の時に買ったプログラムを見ると、
1987年5月に、エヴァ・マルトンのトーランドット、フランコ・ボニソリのカラフ、
1990年9月に、ジーナ・ディミトローバのトーランドット、ウラジミール・ポポフのカラフ、
1990年10月に、ガリーナ・サヴォーバのトーランドット、ニコラ・マルチヌッチのカラフ、
両方とも、指揮は、コリン・デービスであった。
さて、幸い、私の手元には、2016年METライブビューイングの、キャストは違うのだが、同じフランコ・ゼフィレッリ演出のトーランドットの録画が残っている。
明日、ゆっくりと観直そうと思っている。
開幕は、フランコ・ゼフィレッリ演出の豪華絢爛たる舞台であるプッチーニの「トーランドット」であるから、いやがうえにも盛り上がる。
指揮:ヤニック・ネゼ=セガン
演出:フランコ・ゼフィレッリ
出演:
トーランドット:クリスティーン・ガーキー、
カラフ:ユシフ・エイヴァゾフ、
リユー:エレオノーラ・ブラット、
ティムール:ジェイムズ・モリス
トーランドットは、昨年、「ワルキューレ」で、ブリュンヒルデを歌って圧倒的な実力を示したパワフルな美声を誇るアメリカのドラマティック・ソプラノ・クリスティーン・ガーキー。
今、輝いているアメリカ人のソプラノは、ルネ・フレミングだが、パンチの利いた凄い歌手は、レオンタイン・プライスにしろ、最近亡くなったジェイシー・ノーマンにしろ、黒人歌手だったが、デボラ・ボイトに次ぐスーパースタートして、大いに期待すべき歌手であろう。
カラフは、あのアンナ・ネトレプコの夫君だと言う ユシフ・エイヴァゾフ、
アゼルバイジャン出身で、ここまで上り詰めるのに20年かかったと言っていたが、気象学者であった父の跡を継いで本人も最初は気象学者になったが、学生フェスティバルで脚光を浴びて、バクー・ミュージック・アカデミーに進学して、すぐに、イタリアへ遊学して、フランコ・コレッリやジーナ・ディミトローバの教えを受けたと言うから、オペラ教育の本道を歩いてきたのである。
イタリアで賞を得て、ラダメスなどキャリアを積むうちに、転機が来たのは、2010年、ボリショイ劇場に、トスカのカヴァラドッシに招待された時で、
ネトレプコと共演したのは、2014年2月、ローマで、リカルド・ムーティ指揮のマノン・レスコーの時であり、そのすぐ後に、二人は結婚している。
また、METへのデビューは、3年前で、この同じカラフで登場しており、評判は定着しているのである。
この放映の日は、憧れのパバロッティの誕生日なので、彼に捧げるべく歌うと言っていたが、流石に、ネトレプコが認めた凄いテナーで、澄み切ったパワフルな甘いボイスが観客を魅了し、「寝てはならない Nessun dorma」で最高潮に達する。
リューを歌ったイタリアのソプラノ:エレオノーラ・ブラットは、実に上手くて、清楚で美しい。
1幕目の「お聞きください、王子様 Signore, ascolta!」、3幕目の自害直前に歌う「氷のような姫君も Tu che di gel sei cinta」のアリアの素晴らしさなどは、天国からの歌声のように美しく、涙が出るほど感動した。
私は、オペラで、このリューとカルメンのミカエラが、最も好きな女性である。
ティムールは、ジェイムズ・モリスは、METで40年も歌っていると言うが、このMETかコベントガーデンで、何度か聴いているので、懐かしい。
ヴォータンで令名を馳せた名優だが、実に渋い味を出して好演。
指揮のヤニック・ネゼ=セガンは、まだ、2回目だが、ジェイムズ・レヴァインを継いだと言うから、大変な逸材なのであろう。
2年間通い詰めたフィラデルフィア管弦楽団と来日したのだが、残念ながら行けなかった。
さて、留学の時か、出張の時か、何時だったか忘れたが、METで、フランコ・コッレリのカラフで、トーランドットを観た記憶がある。当然、舞台は、フランコ・ゼフィレッリの演出であった。
最も印象深いトーランドットは、あのロメオとジュリエットの舞台であるベローナの巨大なローマ時代の野外劇場での壮大な舞台。記録をなくしたので、他のキャストは忘れてしまったが、カラフはホセ・クーラであった。
いずれにしろ、最も沢山見ているのは、ロンドンのコベントガーデン:ロイヤル・オペラで、観劇の時に買ったプログラムを見ると、
1987年5月に、エヴァ・マルトンのトーランドット、フランコ・ボニソリのカラフ、
1990年9月に、ジーナ・ディミトローバのトーランドット、ウラジミール・ポポフのカラフ、
1990年10月に、ガリーナ・サヴォーバのトーランドット、ニコラ・マルチヌッチのカラフ、
両方とも、指揮は、コリン・デービスであった。
さて、幸い、私の手元には、2016年METライブビューイングの、キャストは違うのだが、同じフランコ・ゼフィレッリ演出のトーランドットの録画が残っている。
明日、ゆっくりと観直そうと思っている。