スモールステップ

春の運動会たけなわです。

多くの学校では高学年に「組体操」をやらせています。私自身も高学年を担当した時には当然のこととして組体操をやりました。マスゲーム的に構成をした組体操を創っていくことが好きでもあり、得意でもありますので、その指導にはけっこう自信があります。これまでに辰巳小で披露した組体操を見た方は納得していただけるのではないでしょうか。

しかし、組体操はかなり危険が伴いますので、辰巳ジャンプの子どもたちには「怪我だけは絶対にしてはならない。無理して怪我をするくらいなら安全なところを希望しなさい。」
という指導を毎年しています。

組体操で一番危険なのは「落下の危険」です。演技の中で3段タワーや4段ピラミッドを行うのは普通。しかし、ここから落ちたら上の子も下で支える子もどちらも危険です。これを防ぐためには「絶対に崩れない練習」をするしかないと思います。

「絶対に崩れない練習」とは「スモールステップ」で練習をしていくこと。達成可能な小さな課題から始めて、細かい段階を踏みながら徐々に課題を難しくしていくやり方です。
例えば4段ピラミッドなら、いきなり4段の練習には入らず、1段目と2段目、3段目と4段目に分けて何度も練習する。ピラミッドからおりる練習も同時に行う。次に、1・2・3段目練習。さらに2・3・4段目で練習。これが安定してきたところで4段を立てる練習に入る。このような細かいステップを踏んでいく指導が絶対に必要です。
このことは、小学生バレーの指導にも当てはまると思います。

子どもの命がかかっている組体操演技ですから、教員が見よう見まねで指導をしてはいけません。指導法が分からないのに「力を入れろ!」「気合いが足りない!」「もっと我慢しろ!」という精神論で指導される子どもがもしいたならばかわいそうなことです。

各チームの監督様方、組体操をしている子どもたちがチームにいる場合は、きちんとした指導がされているのかどうか、監視の目を学校に向けて光らせていた方が良いと思います。

なお、こういうことを書くと内部批判と誤解されることがありますので付け加えます。辰巳小の場合は私も組体操指導の応援・助言に入るつもりですし、私自身が運動会委員長ですので安全対策には力を尽くしたいと思っています。今回のコメントは一般論として考えてください。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )