【本の紹介】 「運命の人」

運命の人(一)
山崎 豊子
文藝春秋

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山崎豊子先生の本を読むといつも感じることがあります。

「山崎先生は勇気ある闘争者である」

こういうことを感じます。


『運命の人』に登場する人物は、現在も存命の人です。その方々のことを生々しく小説にしていくことは、様々な考えが錯綜し、価値観が多様化している現代社会にあって、いわれなき批判も覚悟の上で取り組まないとできないことだと思います。

この小説から私が学んだことは、疑問に感じたことをとことん取材し、多角的な視点から冷静に事象を分析していく山崎豊子先生の文学に対する姿勢です。


昭和40年代の日本の姿の一面が手に取るように分かる一書です。

4館ある長編小説ですが、読み始めれば、どんどん引き込まれ、たちまち4巻を読了してしまう内容です。

井上はますます山崎小説のファンになりました。
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