自発性を引き出すのがマインドマップなのです

今日は辰巳ジャンプの夏休み最終練習日でした。

この夏、暑かったですけど、よく練習しました。子どもたちの成長は、9月から始まる「東京新聞杯予選」で見ることができるでしょう。ただし指導者としてそれを保証するのは、練習を休まなかった4~5名の子どもたちだけですけどね。練習をしてこそ、試合での「井上マジック(メンタル面の整理)」も使える土台ができるわけです。

練習が始まる前に、4年のキャプテンが、
「先生、マインドマップでバレーボールのことをかいてきたので、見て下さい。」
と言って、マップを持ってきました。それが画像のものです。

なぜでしょう。マインドマップという手法を使うと、このような「自発性」のある行動を子どもたちがするようになります。私のところへは、辰巳ジャンプの子どもたちだけでなく、他チームの子までもが「私のかいたマインドマップを見てくれませんか。」と言ってくることがあります。これは私の予想でしかありませんが、子どもたちがマインドマップをかけた瞬間に、大きな達成感を持つのでしょう。そして、人間がもともと持っている「承認欲求」が湧いてきて、私のところへ持ってくるように思えてなりません。

さて、今日のマインドマップ。
「どのくらいの時間でかいたの?」
という私の質問に、
「40~50分くらいです。」
と答えていました。はい、そのくらいかかるでしょうね。

マインドマップでかくと何がすごいのかというと、
(1)メインブランチの段階で「カテゴライズ(分類分け)」という高度な整理が行われる。
(2)文字で表現できない思いを「イメージ画像」で表現できる。「イメージ」は文字以上に脳に刺激を与える。
(3)強調マークをかき込むことで、復習効果が高まり、慣れてくるとマップを見た瞬間に自分のメンタル面を整えることができるようになる。
とうことがあげられます。


今回、4年生がかいてきたことを、箇条書きに直してみます。さあ、どうなるでしょう!


【目標】
(1)試合で勝ちたい。21-0で勝つことをいつも自分たちの目標としてチャレンジしたい。
(2)勝つためにはサービスエースを連続で取れるようにする。
(3)勝ち続けて世界1になる。
(4)全国大会にも出て、たくさんの友達を作ることも目標にする。
(5)応援してくれる大人や友達がたくさん、私たちのファンになるくらいになる。
(6)世界中の人たちが私たちを応援してくれるようになる。
(7)取材を受けるくらいに有名になる。そうすれば部員も30人以上に増える。

【試合】
(1)試合は心をひとつにして、声も大きな声で勝つ!
(2)そのために元気に楽しく盛り上げる。どんどん喜ぶ。「よしっ!よしっ!」とハイタッチをする。
(3)大きな声で、みんなに指示を出す。
(4)しっかり聞こえる声で試合をする。
(5)今度の試合では、ミスらないし、怒られない。

【攻撃・スパイク】
(1)スパイクは、ミスをこわがらない気持ちと、みんながつなげてくれたといいう気持ちを持って打つ。
(2)スパイクの助走を力強く、足音が出るくらいに踏み込む。
(3)スパイクのバックスイングを忘れずに、大きく腕を振る。
(4)スパイクは思い切り打つ。
(5)あいている所をねらって打つ。
(6)ボールがはれつするくらいに強く打つ。
(7)そのために体全体を使って打つ。
【攻撃・サーブ】
(1)サーブはトスを前に投げて、ボールをミートして強く打つ。
(2)いつもサービスエースをねらう。
(3)相手がよけたり、はじいたりするくらいに強く打つ。
(4)あいているところや、ミスしやすい人をねらって打つ。
(5)ボールの真ん中をはじくように打って、変化球サーブにする。
(6)練習で100本中100本決まるように、休けい時間にも練習する。
(7)落ち着いて打てるように深呼吸をしてから打つ。

【守り】
(1)レシーブは正しいフォームでする。
(2)ボールが来る場所を予想して動く。
(3)全力で走ってレシーブし、絶対に落とさない。
(4)ボールだけを見ない。(ボールだけを見ているとスタートが遅れてしまいますから、相手チーム全体をテレビ画面を見るようになんとなく見て“感じる”ということを辰巳ジャンプでは指導しています。)
(5)小さすぎるレシーブをしない。次の人が一番動きやすいレシーブをする。
(6)カバーリングをしっかりやる。
(7)スライディングで最後まであきらめないために、腰を低くしながら動く。
(8)ブロックは手をかぶせるようにして、下に落とす。
(9)どんな球でも“バシーン”と決める。」
(10)ネットの上に顔まで出るくらいジャンプできるようにする。

【練習】
書ききれなくなったので、もう1枚のマインドマップに書く。



小学校4年生がここまで考えました。(実は練習の心がまえというもう1枚のマップもかいています)
箇条書きで書いていったら、たぶん2~3時間かかっていたと思います。しかも途中で考えるのが嫌になってやめていた可能性が高いだろうと思います。

小学生が思考を整理するためには、やっぱりマインドマップが一番“楽”なのでしょう。

そしてそろそろこの秋には、チームを一気に伸ばすために、「全脳思考チャート+マインドマップ+アファメーション」の強烈メンタルトレーニングを開発するつもりです。これが成功すると、どれだけ厳しい練習をしても、それを思いっきり楽しんでしまう子どもたちが誕生します。

また、そういうことをできている小学生チームが東京都にはたくさんあるので、見習う点は貪欲に吸収しようと思います。
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