今日で感想文を書くためのマインドマップ活用法は最終回となります。
最終回は書いた感想文の見直しです。推敲(すいこう)すると言いますね。
前回の記事で参考文としてのせてある「ちいちゃんのかげおくり」の感想文は1557字ありました。これを原稿用紙3枚分におさめなくてはならない場合、357字も減らす必要があります。せっかく書いた感想文をへらすことは残念なことですが、多くの読書感想文コンクールでは原稿用紙の枚数に規定がありますから、守らなくてはなりません。
参考のために出させていただいた画像は、前回の「実例編」で使った「構想マインドマップ」の中に、推敲によってけずっていく部分を示したものです。赤線はすべて書かないで消してしまう箇所、青の○は文字を減らして要点だけを書いておく箇所という意味にしてみました。
もちろんこれはマインドマップのルールではなく、私流に考えてみたものなので、この通りにする必要はありません。自分流にもっと良い方法を開発できればその方が良いと思います。
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(1557字から1195字に減らしました。)
『ちいちゃんのかげおくりを読んで考えたこと』
3年○組 ○○ ○○
「キラキラ笑いながら、お空の花畑の中を走っていったちいちゃん」でも、この時にちいちゃんは命をなくしたのです。戦争で、お空が楽しいところではなく、こわいところにかわっていたのに、命をなくした時にはお花畑になっていたのです。こんな悲しいことがあっていいのでしょうか?
私はあまんきみこさんの「ちいちゃんのかげおくり」を読んで、ちいちゃんがあまりにもかわいそうだと感じました。それは戦争によって家族ともわかれてしまい、元気だったちいちゃんがたった3日で死んでしまったからです。しかもくらいぼうくうごうの中で死んでいったのです。
なぜ人間は戦争をしてしまうのでしょうか?空しゅうも、どうして町でくらしている普通の人たちのところに落としたのでしょうか?
町でくらしている人々は「戦争などしたくない」と思っていたと思います。もっと普通にくらしたいという願いをみんなは持っていたと思います。それなのに、なぜ戦争をして普通の人々をまきぞいにするのでしょうか?
ちいちゃんは戦争とか死ぬということもまだ分からない小さな女の子です。ちいちゃんだけでなく、もっとたくさんの同じような女の子がぎせいになったはずです。
私は、自分にもできることがないだろうか、やるべきことがないだろうかと考えてみました。
ひとつは「学ぶ」ということです。戦争や平和のことをもっと学ばなくてはいけないと思いました。
ふたつ目は「行動する」ということです。戦争や平和のことについて考え、友だちや先生、そして家族と話し合ってみることが大事だと思いました。
そして今の私がちいちゃんにくらべたらすごく幸せだと感じました。今の日本は戦争がなくて平和ですし、家族もいる。遊びたい時には友だちと遊べるし、学校に行って勉強をすることもできます。
私は、お母さんと戦争の話し合いをしてみました。
「お母さん、もし戦争が起こって、ちいちゃんと同じようなことになったらどう思う?」
と聞くと、お母さんはこう話してくれました。
「もし家族が死んでしまったら、お母さんはきっと悲しみのあまり、くるってしまうと思う。そんな悲しいことは考えたくないけど、あなたが真剣に聞いてきたから考えた。私たちは平和に生きていくためにだまっていないで発言をしないといけない思う。たとえば選挙にはぜったいに行って正しい政治家を選ぶべきだし、どんな人にもやさしく接していけるように努力すべきだと思うよ。」
私はお母さんの言う通りだと思いました。だから私は学校でも、友だちや先生と平和のことについて話してみます。
ちいちゃん、あなたは家族とはなればなれになってさみしかったね。おなかもすいて熱も出てつらかったね。でも、最後にお空で大好きな家族と会えてよかったね。私は、ちいちゃんのような戦争のぎせいしゃが出ないように、自分のできることをせいいっぱいしていこうと思ったよ。だから青いお空から私のことを見ていてね。