【教務主任通信(10)】ドラッガーの言葉から教育を考える(1)

(1)強みの上に築け!

 どんな人間にも組織にも必ず強み(長所)があります。自分の強みはいったんなんなのだろう?一度、とことん考えてみる必要があります。さらに自分の強みを作り上げていく必要もあります。そこで、教師として担任としての自己分析をしてみましょう。小学校の場合は一人の担任が学級組織にほとんどの影響を与えていくのですから、「自分はこれだ!」というものを持っていることが大事です。
 次に、学級児童集団の強みも自信を持ってつかんでおくことが大事です。「うちの子どもたちの強みはこれだ」ということが分かっている場合は、自信を持ってそのまま突き進めば良いでしょうし、どうなのかなぁと考えてしまう場合は、一度「KJ法」や「マインドマップ」または「箇条書き」でも良いですから、自分内ブレインストーミングをしてみると良いでしょう。



(2)表の風に吹かれろ!

 学校外で私を指導して下さっている某小学校の校長先生から学んだ研究への心がけがあります。
 「外で学んで内に活かせ」
 校内では自分の強みを生かすための研究はなかなかできないものです。なぜなら学校組織としての研究方針がありますし、勤務時間の関係もあったりして、「徹底的な指導案検討」も難しい。だから外(表)で自分の強みを生かすための研究をするのです。
 私たちにとって最も身近な「外(表の風)」は区小研や都小研、都研修センターの研修でしょう。さらに一歩進んで、民間研究団体や自主的なサークルでの学びが教師には必要です。
 これがドラッガーの言う「表の風に吹かれろ!」に値すると考えました。



(3)予期せざる成功・失敗にこそ革新への源が

 どんなに授業の準備をしても失敗することもありますし、大して準備をしていないのに、偶然話した内容がこどもたちの心の琴線にふれ、素晴らしい授業になってしまうなんてこともあるかもしれません。井上の信条のひとつに「授業はライブだ!」という言葉があります。プロ音楽家のライブでも入念に練習・準備をして臨むでしょうが、聴衆の作りだす空気によって上手に演奏を変えていくことをしているはずです。私たちも「プロの教師」ですから、いただいている給料に見合った授業をする義務があります。
 その努力をした上で「予期せざる成功・失敗」について考えます。
 私たちは学級の未来の成功・成長イメージ(担当したクラスの3月修了式時点の姿)に向かって、長期展望に立って指導をしていくわけですが、その途上に起こった成功や失敗は、自分の学級をより良く変えていく(革新していく)ための財産にすることが大事です。成功や失敗にいちいち振り回されないで、「どうして成功したのか」「なぜ失敗したのか」をきちんと分析しておくこと。そして「では次にどうしようか」という行動目標を立てておくこと。日々この振り返りを続けている学級は「革新的」に成長をしていく集団になります。
「日々新たにして日に日に新たなり」・・・・・・四書五経にある言葉です。


読んでいただきありがとうございます。
できましたら応援の1クリックをお願い致します。


にほんブログ村 教育ブログ 小学校教育へにほんブログ村
にほんブログ村 教育ブログへにほんブログ村

マインドマップで作文すらすらワーク (ドラゼミ・ドラネットブックス)
クリエーター情報なし
小学館
コメント ( 0 ) | Trackback (  )