私が大学生時代には先輩から必読書だと言われて学んだ一書です。
東北大震災が起こり、さらに政変が起ころうとしている今だからこそ、再読するために購入しました。
城山三郎氏の本は20代で読んでおくことをお勧めします。男の生き方に大いに刺激を与えてくれる書物が多いのです。
この「男子の本懐」は関東大震災後の政治も経済が混迷している時に、内閣総理大臣になった「浜口雄幸」と、浜口内閣で大蔵大臣を務めた「井上準之助」が主人公の歴史小説です。
「金本位制」こそが長期的に見て日本を向上させていける政策だと信じて、自分の命を内閣総理大臣また大蔵大臣という役目になげうった人生。二人とも反対勢力の凶弾に倒れてしまうという結末を迎えるのですが、一貫して自分の信念に生き切る姿は、平成の世を生きる私たちにも大いに参考になる力強さがあります。
どれだけの批判を受けようが、正しいと確信したことを貫き通すことは青年時代の特権でもあるし、青年だけでなくこの主人公二人のように、60歳を超えた人生総仕上げの時であっても、信念に生きる姿は「青年の息吹」を感じさせるわけです。
下に紹介した本も著名な一書です。あわせてご一読ください。