先日の秩父訪問では1000系を熱く追い求めるあまり、電気機関車を1台も撮っていませんでしたので (デキ100が3両も運用に入っているという非常に美味しい状況だったのですが……)、代わりに三岐シリーズのひとつとして、東藤原に佇む元秩父のデキ202をアップしてみましょう。
もともと秩父と三岐はセメント・石灰石輸送が大黒柱であり、しかも私鉄中型電機が健闘しているなど路線の性格が似ているだけでなく、チチブセメントと小野田セメントが合併して秩父小野田→太平洋セメントとなった結果、同一資本の大きな影響力のもと置かれて今日に至っている……という関係。秩父・三岐両社の公式HPを見ても、リンク集にそれぞれ三岐・秩父が載っており、全く接続していない遠く離れた路線どうしが突拍子もなくリンクされている光景は一見ミョーですが、こういう関係を踏まえれば何の違和感もないわけです。そして、そんな秩父・三岐関係を象徴するのがデキ202の存在でしょう! ……いや、単に中部国際空港建設の土砂輸送にあたり不足する機関車を手当てするために、90年代の不景気で機関車が余剰となった秩父から移籍したというのが正確な事情のようですが、資本関係と移籍事実の一体どちらが先でしたっけ (^^;)。
しかし、台車が特殊で、塗装も秩父ブルーなままのデキ200は、東武から輿入れしたELと比べても明らかに継子っぽい雰囲気……。しかも、三岐名物・重連運転を行うための総括制御化も行われていません (ジャンパ栓が見当たらず)。というわけで、202は東藤原に常駐し、もっぱら入換用として使われてきたようですが、この色褪せ具合に雨が打ちつけ、何だか非常に悲しい雰囲気……というわけで、最近そもそも入換用としても使っているのだろうか??という疑問が湧いてきます (-_-;)。冬になるとスノープロウを装備して除雪用として働くのを、02年末に初めて三岐を訪れた際に目にしていますが、果たして現在は……。ちなみに、スノープロウはやや小ぶりな黄色いもので、これを装備すると結構精悍な雰囲気です。が……スキャナが現在壊れたままになっていますので、恐れ入りますが画像は省略させて頂きます (→新しいのを買えよ、と ^^;)。
それはさておき、こうして普段は仕事にあぶれているデキ202ですが、折しもセメント列車運休期間中につき東藤原の構内がタキ1900であふれている中、かつて武州原谷あたりで同じようにセメントタキに囲まれて元気に活躍していた頃をそっと思い出しているのでしょうか……。
ちなみに、秩父からはもう1両、デキ203が輿入れしているはずですが、長らく保々工場の奥で眠っている様子……。再起する日は果たして来るのでしょうか?