戦前の流線型全盛時代を最も象徴するELとして名を轟かし、いったん廃車・保存扱いとなりながらも1980年代に奇跡の復活を果たしたEF55……。ただ、復活後もさすがに調子の悪さは否めず、JREの保存SLなどと比べれば余り目立った活躍が出来なかったように記憶しているのですが、このたび正式な再度の廃車と鉄道博物館入りを前に、高崎機関区の渾身の保守整備が実って、一連のさよなら運転キャンペーンが行われているのは周知の通りです。
その姿は……各種の雑誌やネットなどで目にするにつけ、不死鳥の如き神々しさすら感じられましたが、如何せん私自身、鉄道趣味は余程のこと (例えば昨年の東急8000系引退のような一大事) がない限り出来るだけ、貴重な余暇としてのんびり・まったりと楽しみたいと思っているだけに、とにかく人が多過ぎるJR系のイベント運転は尻込みし、各種のメディアでの事後確認にとどめるのがもっぱら (汗)。一連のEF55さよなら関連も、とりあえず静観するつもりでいました。
しかーし! 何事もひょんなことから思わぬ展開が待っているというもの! いつもお世話になっている「ぱれっと」さんから、ある日突然「さよならEF55碓氷号の指定券をキャンセル待ちで奇跡的にゲット出来ましたので、1枚如何ですか?」というとんでもないお知らせが……!! そこでとっさに「それではここは一番、たまには撮るよりも乗る側に回り、久々の12系乗車を楽しみながら車内と沿線のヲタ祭りをビール片手にのんびりと観戦し、すきあらばサクッと参戦するのも、普段とは違った息抜きとしてオツなのではないか……?!」と判断し、「行きます行きます!」と即レス (爆)。ぱれっとさんのご厚情に有り難くあずかることにしまして、いざ本日朝7時半、集合場所である上野駅中央改札口を振り出しに、横川まで満員御礼の12系の客となったのでした。
それにしても……普段は静かな上野駅13番線が、個人の乗り鉄・撮り鉄に加えて、指定券のかなりの部分を押さえている (?) 大手旅行会社の老若男女のツアー客が入り乱れ、のっけからスゴいことに……。EF55の正面付近は人多過ぎで接近不可能 (汗)。というわけで、ぱれっとさんと早々に席に落ち着いて朝からビール状態に突入したのですが、車窓には次から次へと現れるホーム先端の黒山の人だかり! そして車内に眼を転じれば、5号車の1ボックスが車販基地に化け、記念サボ (1枚1500円也) を求める長蛇の列が本庄を過ぎるあたりまで途切れることなく……不景気なんぞ何処吹く風状態でした (^^;)。という我々は、車販の行列が途切れた頃合いを見計らって、余っている記念サボを待ち時間ゼロでゲット! (笑) 当初全く購入を意図していなかった (とゆーか、販売そのものを知らなかった) 超限定グッズを、これほど首尾良く購入できるというのは痛快です (笑)。
こんな感じでビールを片手に、壮絶な撮影地絵巻 (極めつけは安中手前の鉄橋! 鉄橋を望む陸橋への取り付け道路の法面部分には、パッと見で200名?……とにかく人人人で埋め尽くされまくり @o@)、そしてたまに響き渡る汽笛や12系の乗り心地、急行列車全盛期を思い出させる車内景観……などのもろもろを楽しんでいる間に、列車はグングンと高度を上げ、ついに横川駅に到着!
その後この編成が回送として折り返すまでの約40分間、ほとんど全ての乗客が撮り鉄&ケータイにわか鉄に豹変し、横川駅構内はカオスのるつぼ状態に……(爆)。それでも何とか隙を見つけて、逆光ながらもまあ記念として満足できるカットをものにすることが出来ました (^O^)。私はしばし、走り去って行くEF55の艶光りする車体をファインダーの中で追いながら、こうして偶然にも横川で撮影できた喜びに浸ったのでした……。(2枚目の画像はレタッチで人を消しております)
何はともあれ、残すところあと1日となったEF55の運行、最後まで安全運転で鉄路での存在感を全うして欲しいものです。そして、超超超偶然でキャンセル待ちゲットされた指定券を私にもお頒け頂き、楽しい道中をともに過ごさせて頂いた「ぱれっと」さんに、心より心より御礼申し上げます!! m(^^)m