約20日前の記事にて、満鉄ジテ改造・撫順電車っぽい車両の製作を開始した旨を記しましたが、テキトーにパテを継ぎ目や屋根に盛ったあとの工程はと言えば……泣く子も黙る (?!) ほど緊張のパテ削り! とくに、最大の特徴とも言える流線型のオデコ部分は、うっかりカッターで大胆に削り過ぎてしまいますと目も当てられない事態となるわけで、慎重に慎重を重ねてヤスリで削った次第。もちろんドシロウトのやっつけ仕事ではありますが、まぁ何とかうまい具合に曲面を再現できたかなぁ……と。そういえば、恐らくキヤ○ン製レンズのヘビーユーザーであれば恐らく1冊は所有しているであろうガイドブック『LENS WORKS』の昔のバージョンに、ガラスを手作業で設計図通りに磨きだして試作品をつくる超絶技職人の話が載っていましたが、恐らくはこれよりも数千倍緊張に満ちた作業なのでしょう。
屋根を削り出し、クモハ52正面とサハ75側面の継ぎ目を何とか誤魔化し (^^;)、正面にシルヘッダーとして極薄プラ板 (と申しますか、0.14mm厚×幅1mmのプラ線。ウインドヘッダーはさらに細く切っております) を貼り、さらにその上に灰色9号を吹き、継ぎ目がうまく修正されているかどうか確認がてら当面の達成状況を全体として記録してみたのが↓の画像です~。
しかし……ここまで作って何か違和感が。そこで、改めてネット上でジテの画像をよく観察してみますと……オーマイガー!! 満鉄ジテは名鉄なまずと同じく、正面の腰回りからさらに裾にかけても外板がスカート状に広がっているではありませんか……。さすが同じ日車製だけのことはあります。そして、私自身の観察不足を思い知ることとなりました。だってぇ……私が撫順を訪れたとき、ジテ様は車庫の奥でお休みだったんだもぉん……(いじいじ。^^;)。
では、この一大問題をどう切り抜けたものか……。これはあくまで「タイプ」ですので、裾周りの加工を省略して済ませるという手もありますが、折角ここまで作った以上、安易に妥協は出来ない……。そこで、つけたばかりの前面ウインドシルを再び切除し、腰回りにパテを盛り盛り! 面倒臭いなぁと思いつつも、下手ク○ななりにとことん手を尽くすことこそ濃いぃ趣味の道といふものなれ (^^;)。
そして、ここからが超ハード。曲面の上に薄くパテが乗った状態とするべく、盛ったパテをカッターやヤスリで削るのですが、盛った場所が場所だけに、力を入れすぎるとポロッとパテが脱落してしまう危険大。実際、削正作業中に何度もパテが剥がれかけ、思わず「あわわわ」と狼狽えながらもその都度ごく少量の接着剤をたらし、何とか事なきを得るという……(@o@)。とにかく地獄のような作業でしたが、その甲斐あってようやく実車っぽい雰囲気が際だって来ました (^O^)v
また、このパテ作業のついでに、やはり違和感が残ったパンタの位置を前寄りに変更することにしました。【11月3日補筆】そして、オデコだけでなく裾周りにもついている前照灯(補助灯?) と尾灯として、別売りの金属製パーツを調達してはめ込み(実車では外付けですが、ちょうど良い大きさ・スタイルの外付けライトパーツが見あたらないため、EL用の埋め込みパーツで代用……^^;)、ランボードを接着し、ついに塗装目前の状態に到達!!(1枚目として新たにアップした画像) あとは慎重に塗装などの仕上げ作業をこなすだけとなりましたが、ここから改めて問題が……。果たして無事完成するのだろうか……(汗)。
これはこれで良いのかも知れませんが、何と申しますか……丸い (汗)。
実車の写真を見ているだけではほとんど気づかないのですが、いざ模型をいじってみて初めて気づく細かいディティールというものがあることを思い知りました。
シャープになって目出度し目出度し。しかし疲れた……。
私に買われたGMクモハ52のマスクパーツも、まさかここまで改造されるとは想像だにしなかったことでせう(とんでもない擬人法的表現ですね ^^;)。
別パーツをはめてランボードを取り付ける前の状態。
これ以上パーツをつけずに完成ならばラクなのですが……。