地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

満鉄風?客車をつくる (7) ジテ電車続々製作中

2009-11-22 13:30:00 | 超へっぽこ模型製作


 このたび新潮社から発行された『日本鉄道旅行地図帳・満洲樺太編・朝鮮台湾編』の中味が余りにも凄い……。読んで字の如し、19世紀末以降1945年の敗戦までに日本が建設・経営した鉄道網が詳細な地図とともに紹介されているのですが、その徹底的な網羅ぶりはまさに神秘的なレベル……。単に主要路線とその全駅を記載しているだけでなく、地方の私鉄や路面電車の全線全駅全停留所(金剛山電鉄が載っているのは余りにも当然というレベル……)、それに台糖鉄道や森林鉄道の路線網に至るまで完全収録! 今日北朝鮮側となっている鮮鉄山岳路線に見られたループ・スイッチバックの連続の様子も分かるだけではなく、撫順の電車運行路線・石炭輸送引込線の全貌までも再現されているとは……。リンク頂いているktkr様が収集された台湾の古い写真も貴重なものばかり……(ヘロい吊り橋を渡る人車など、見ている方がハラハラ ^^;)。というわけで、戦前の大日本帝国が如何に世界に冠たる鉄道帝国のひとつであったかが手に取るようにわかるだけでなく、その後今日に至る台湾・朝鮮半島・中国東北部の鉄道への趣味的関心を深めるうえでも必携中の必携なのではないか……と思わずにはいられない一品となっています。しかも、それが1冊定価680円で手に入ってしまうというのですから、日本の鉄道趣味に限らず日本という国のソフトパワーってすげぇなぁ!と思わずにはいられません(^o^)。
 そして、さらに鼻血噴出モノの一品が……同時発行の『満洲朝鮮・復刻時刻表(附/台湾・樺太復刻時刻表)』!! ケースを開けると出てくるのは……モンゴル高原南端の一大名勝・承徳の小ポタラ宮をバックに、満鉄のパシフィック型と思われる大型SLが疾走する表紙イラストも麗々しい『満洲支那・汽車時間表』!! 内容は満鉄・満洲国線・華北交通・華中鉄道・鮮鉄・内地の鉄道はもちろんのこと、満洲国内長距離路線バスや航空便までも含み、読んでいるだけで気分は大東亜共栄圏……(爆)。あ、一応私は帝国主義者ではありませんが、うむむ……実際この一冊を片手に鉄道旅行してみたかった……という激しい衝動に駆られます (^^;)。



 というわけで、この出版を機に改めて満鉄・鮮鉄・台湾総督府鉄道etc..や、これらの地を走る現在の鉄道が注目を集め、さらにはいろいろな車両が模型化されないかしらん……と妄想せずにはいられないのですが、既に発売されている台鉄・台湾新幹線や満鉄「あじあ」を除けば、やはり絶対的な市場が大きくなるとは思えませんので、結局のところ自作するしかない……のでしょう (^^;)。せめて、実車の一部が博物館に現存する「大陸」「あかつき」編成については、○イクロ○ースから出ないかな~と思うのですが、う~んムリか (苦笑)。
 そこで、今回の出版に刺激されるかたちで (?)、引き続き小間切れの時間を活かしつつ、満鉄ジテ改造撫順電車の製作を続行~。反対側先頭のクハ的存在につきましては、既に1両完成させたノウハウをそのまま活かし、クモハ52先頭+サハ75側面+サハ78屋根という組み合わせで淡々と作っておりまして、パテを盛って削るという工法も全く変わりありませんが、何はさておき完成済みの先頭車と同じシルエットになるように慎重に削り出すのは骨が折れますなぁ……。顔をつくるだけでもざっと4時間ほどかかったりするのです(爆^^;)。まぁ、プロの成形技術をお持ちの方であれば、何と言うこともない楽勝作業であるのかも知れませんが、いやはや、初心者でどうもスミマセン (^^;)。
 いっぽうの中間車2両は……先頭車製作のデンジャラスさに比べれば、もう全く苦痛を感じないですね~(笑)。やはり人間、修羅場をくぐり抜けるごとに強くなります……。そこで今回は、模型初心者歴1周年を記念した新たな挑戦として、GMキットに鉄コレ動力を仕込んでみることにしました(全然挑戦というほどでもないか……^^;)。何と申しますかその……余りにもダメ過ぎる割には値が張るGM動力には嫌気がさしたもので……(-_-;)。工法は全く大したものではなく、車体の内側と鉄コレ動力の幅&外枠高さをノギスで計測し、隙間が埋まるようにプラ板を貼り、さらに鉄コレのツメに対応するようにプラ板でツメを作って瞬着で貼っただけですが、うまくカシャッとはまるとなかなか快感ですね……(笑)。
 こんな感じで技術的課題 (と言うほど大袈裟なのか……? ^^;) をクリヤした後は、淡々と塗装とドレスアップを続けるのみ。次回アップ時は首尾良く4連完成~!と行けば良いのですが……(^^;;)。