地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ジャカルタ炎鉄録 (26) 東急8604F

2009-11-03 08:08:00 | インドネシアの鉄道


 季節はいつの間に11月。11月といえば木々が色づく季節……ということで、ジャカルタの東急8000系列シリーズの続きは、そんな時候にふさわしい装いの8604Fです(→常夏のジャカルタと「秋の風情」は結びつかないかも知れませんが ^^;)。
 東急8500系の中でも最も早い時期にジャカルタ入りした8604・8608・8611Fは、今後の標準帯色を決定するための一種の試験(?) として各々別々の帯色を締めていたことが、リンク頂いている複数のインドネシア鉄関連ブログ様をはじめ、各種のネット上画像を通じて明らかになっておりました。しかし、このうち8608・8611Fは、既に検査入場を経て黄+緑の現標準色へと模様替えし、09年夏の時点では8604Fのみ黄色+オレンジという帯色のまま運行されていました 。8604Fと同じ帯色であった8003Fも既に黄+緑に変わったことを考慮に入れますと、この編成の検査入場も遠くない将来のことと思われ、黄+オレンジはまさに風前の灯火の観があります。今夏の訪問にあたっては秘かに、「何とかカラーバリエーションの一環として8604Fは黄帯のままでいてくれよ……」と思っていたのですが、やったー!間に合った!! (^O^) 8604Fは期待通りの姿で堂々活躍中……(*^^*)。



 そんな8604F、09年8月の独立記念日前後の段階ではブカシ電留線に常駐しておりましたが、同じくブカシ常駐の8612F・8618Fが「朝夕→ブカシ~中央線急行、日中→ブカシ~東線エコノミーAC」という運用に入り、鬱蒼としたジャングルのような雰囲気にスラム街やゴミ線路が続く (?) 東線の荒っぽい雰囲気に常に晒されていたのとは異なり、8604Fだけはほぼ終日ブカシ~中央線急行運用(日曜運休) に入っていたのが非常に印象的でした。 泣く子も黙る常時急行運用ですので、中央線の高架上を飛ばしている印象が強く、しかもジャカルタ・コタ~ブカシ間の片道は30分少々、すぐに折り返して頻繁に機織り運転をしていることから、なおさら「速い編成」という印象をかき立てられます。そして、正面の大型スカートのオレンジ警戒色が丁寧に塗られていることもあって(他の編成は色褪せ気味……) まるでブカシ電留線の虎の子扱いであるかのようです (^O^)。
 では、8604Fは東線に入線しないのかと申しますと……勿論そんなことはなく、ブカシ線急行がほとんど運休となる日曜日にはアンチョール・ドリームランドへ向かう行楽急行に抜擢されることもあるようです。ここらへんも虎の子車両の面目躍如といったところですが、普段あまり列車が入線しないタンジュン・プリオク方面への線路上を、メラ・プティ(インドネシア国旗)をはためかせながら8604Fが威風堂々迫ってくる光景は……とにかく心の底から超ガッツポーズでした!! v(^O^)v なお、ブカシ電留線常駐の8連冷房車であればいずれもこのアンチョール急行に入る可能性があり、東葉高速車などで運行されていることもしばしばであるようですので念のため……。