地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ジャカルタ炎鉄録 (34) 東急8039F桜木町行

2009-11-28 00:59:00 | インドネシアの鉄道


 ジャカルタの東急8000系列シリーズをお届けして来た中で、8003・8007Fの現状をご紹介したのち、8039Fを飛ばして8604Fの話題に移ったことから、ひょっとすると多くの方が「8039Fはどうした?!」と思われたかも知れません。しかし、今回8039Fを重要な追っかけ対象として訪れた私が、愛しの8039Fを記事にしないはずがありません(笑)。むしろ、楽しみは後にとっておくものだ、という考えもございます。とくに、8039Fが極上の感動の嵐を巻き起こしながらボゴール線を駆け抜けたともなれば……。
 さて、他の8000系2編成とは異なりボゴール電車区に所属する8039Fは、ボゴール編成の常(?) として、朝から晩まで連日休み無く走り続ける過酷な運用をこなし続けており、約2年4ヶ月前の東横線リバイバル急行の際に魅せた最高に美しい姿を思い起こすにつけ、心なしか痛々しさを禁じ得ません。それでも8039Fは、8610Fと比べれば良好な状態にも見え (クハ8040のスカート落書きを除く……-_-;;)、ブルー濃淡のストライプがビシッと決まったアクセントとなっており、かつ「伊豆のなつ」を思い起こさせるという点で、ジャカルタの日本中古冷房車の中でも最も魅力あふれる編成であると言えましょう(*^^*)。
 そんな8039Fを撮影初日の朝から沿線やボゴール駅で撮り続け、伝説の編成がとにかく元気で活躍している姿に深い満足を覚えていた私でしたが、日暮れ時のアザーンがそこかしこから聞こえて沿線の人々が夕涼みモードに入り、そろそろ初日の激闘も終わりか……と思いつつ行き交う列車を撮っていた際、ちょうど折良く8039Fもやって来ました……\(^O^)/ たまたまセッティングされていた「急行・渋谷」幕状態は、既にボゴール駅でも激写しまくっていたのですが、さすが斜光線に美しく照らし出された姿は美しきこと限りなし……です(*^^*)。



 しかし……その直後、極上かつ究極の感動が待っていました!!
 すかさず後追い連写したところ……何と、

 急 行  桜 木 町 行 !! 

 しかも……急行灯絶賛点灯中!! \(*^O^*)/\(*^O^*)/
 さらに……車掌氏が運転席に座っているため、右側通行列車の後追い撮影でありながら、まるで左側通行の列車がこちらに向かっているようにも見えるという……。そう、これは日中の前照灯点灯扱いが始まる前、急行灯を日常的に使用していた時代の……まさに東横線8000系黄金時代の姿そのものではありませんか!!
 東横線リバイバル急行で感動・感激に浸ってから約2年。横浜から遥か遠く離れた南国ジャカルタの地で、名優・8039Fの装いを改めれども素晴らし過ぎる姿に限りない感涙があふれ出ることになろうとは……全く予想だにしておりませんでした。この直前、ボゴールへ向かうクハ8039は白幕状態でしたので、これは間違いなくボゴール駅で回されたに違いない……。
 その真相は、翌朝マンガライ駅でseri8039様とお会いしたときに明らかになりました。何と、私と相前後してジャカルタ入りされていたseri8039様がボゴール駅で撮り鉄された際、車掌氏に頼み込んで「急行・桜木町」に回されたとのこと! 要するに、私はそのおこぼれに与ったというわけですが(笑)、逆に考えますと、インドネシア語を勉強しておられるseri8039様がジャカルタ入りされていなければ、この場で桜木町幕を拝むことは出来なかったわけで……いやはや、本当に素晴らし過ぎる偶然の産物でありました! (^O^)
 8039Fの幕はさらに翌朝ジャカルタ・コタ駅にてseri8039様によって「各停・武蔵小杉」(末期の定番!) に変更されまして見納めとなりましたが(朝7時過ぎ、ゴンダンディア駅で桜木町幕を再び撮影し「しめしめ」と思っていたのですが ^^;)、いや~本当に、これは良く出来過ぎた夢ではないのか?と思うほどの場面でございました……。
 というわけで、ボゴール駅で幕を回して下さったseri8039様に改めてお礼申し上げます m(^^)m そして、ジャカルタの東急8000系列のますますの活躍を祈るばかりです。