地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

相鉄7000系・ニセ厚木の夏草に眠る2編成

2011-07-07 00:00:00 | 大手民鉄 (相鉄)


 先日、東武東上線に残る「最後の東武顔」クハ8111がゲリラ的にHMを掲出し、実質的なさよなら運転をしたとのことですが (残念ながら予定が合わず撮っていません・・・)、東武に限らず首都圏大手私鉄で長年の伝統ある顔が消えて行く動きがますます加速度的に進行しているように思います……。大手私鉄としては圧倒的にマイナーながらも地元ファンの愛着は極めて強い相鉄もそのひとつ。当ブログでは5月末、最後の7000系10連である7005Fが11004Fの就役に伴って風前の灯火である云々……という趣旨の記事をアップしたばかりですが、その7005Fは予想通り6月上旬に運用を離脱し、既に一部の車両は廃車となったほか (T_T)、海老名方の先頭車であるクハ7507ほか6両がニセ厚木に放置されています。
 しかし、7000系の離脱はそれだけにとどまらず……8連唯一のJRアンテナ未装備編成である7709Fも6月29日付で休車となり、やはりニセ厚木の最も小田急寄りの位置に放置されることに……(号泣)。ネットで見かける説明によりますと、この編成は6月末までに義務づけられた省令工事を未施工であるため自動的に運行できなくなったとのことですが、7709Fは恐らくこれまで他の編成の工事が終わるまでのつなぎ役として運行されており、予定通りに事が運んで所要編成数に余裕が生じたためについに離脱したということなのでしょう。



 というわけで、先日神奈中90周年イベントを訪れた帰りにニセ厚木で一旦下車しまして、真っ青な夏草が生い茂りつつある休車車両放置コーナーに押し込まれてしまった計14両の7000系の最後の姿を記録してみました。
 嗚呼……こうして約1ヶ月の間に一気に18両が休車・廃車となってしまったことにより、残る現役7000系 (新7000系を除く) は僅か3編成24両となってしまったとは……。それは自ずと、6000・7000系を中心に築き上げられて来た、徹頭徹尾実用的なデザインである「昭和の相鉄切妻顔」の終焉が刻一刻と迫っていることを意味しています。もっとも、残る3編成はJRアンテナを装備しており、相鉄としてはもうしばらく使うつもりなのかも知れませんが……。
 そして返す返すも惜しむらくは、相鉄7000系は折角20m・1067mm・アルミ製という、如何にも秩父・長野・インドネシアあたりが好みそうなスペックであるにもかかわらず、直角カルダン駆動という如何にも相鉄らしい独自装備が翻って仇となり、結局1両も他社に譲渡されずモヤ改造車を除いて廃車解体の運命が待ち受けているとは……。車齢が僅か26年しか経っていないモハ7144も今回の休車群に含まれているのは、かなりショックですらあります……。相鉄ファンは従来、直角カルダン・ディスクブレーキ・自動窓・車内の鏡などなど、相鉄独自のスペックを以て結構誇りに思ってきたようなところがありますが (私もその一人)、今やそれゆえに他の同時代の1067mm大型車が続々と海を渡って行くのを指をくわえて眺めるより他にありません (爆)。もし相鉄7000系もジャカルタ交通大戦争に参戦するということになれば、ただでさえ103系・東急8000系列・203系のインドネシア行を喜ぶ私などは、心の底から激しく狂喜乱舞するのですが……やっぱりないだろうなぁ~。妄想失礼致しました m(_ _)m