大震災から今日で4ヶ月。節電の夏に直面した首都圏民を試すかのような酷暑が続き、復興の旗を最前線で振らなければならない政治がこの体たらくということで、正真正銘の国難がまだまだ続くようですが、いろいろなところで沸き起こる自発的な努力の積み重ねを眼にするにつけ、非力でへっぽこな私も何とか頑張って消費に貢献できるところは貢献し、日本経済を下支えしなければいかんなぁ……と思う今日この頃です (以上に関するコメントはご遠慮下さい)。
震災の影響は周知の通り被災地にとどまらず他の様々なところにも現れ、たとえば小田急グループの金城湯池ともいえる箱根観光は、震災直後の諸々の原因、そしてロマンスカーの全面運休により一時大打撃。4月上旬に箱根湯本駅を訪れた際には、信じ難いほどの人影のなさに心の底から衝撃を受けたものです……。しかし、観光がこのまま沈んでは経済も丸ごと沈んで復興は元も子もないのも事実です。そこで小田急はロマンスカーの運行再開以来、小田急グループ特製の「がんばろう日本」ステッカーをロマンスカーと箱根登山電車に掲出し、今年とりわけ求められる癒しと避暑のために箱根は絶好の選択であることをアピールしています。
そんな箱根の梅雨時名物といえば「あじさい電車」ですが、今年は節電のため夜間の紫陽花ライトアップは中止。それでも、電車の平均15分間隔運転は無事復活し、咲き乱れる紫陽花と「がんばろう日本」ステッカーの組み合わせは、普段の年とは異なる特別な情景を醸し出しています……。
とくに、戦後間もない昭和20年代に車体がつくられた半鋼製車であるモハ1・2形に「がんばろう日本」ステッカーが貼り出されたことは、戦後の長い歴史を見届けてきたオールドタイマーが今や時代の大きな分かれ目を超えて新たな時代 (それが果たして明るいものになるのか、もっと暗いものになるのか……) へと踏み出したことを意味するものでしょう。というわけで、幼い頃から箱根登山に親しんでいる私からみまして、ステッカーを貼った2011年バージョンの旧型車と紫陽花の組み合わせは是非歴史のひとこまとして記録しておきたいと思いまして、先日ちょこっと沿線で撮り鉄して参りました。
今年の梅雨入りと連動して平地での紫陽花の咲き出しは早く、しかも6月末以来の少雨高温気味な天候ゆえに、「ひょっとすると標高300m以上の世界も早々に紫陽花は枯れ気味になっているかしらん……来るのが遅過ぎたかも知れんなぁ」とヒヤヒヤしながら箱根湯本に向かったのですが、そこのところはさすが箱根! 登山電車に乗って塔ノ沢から上に行きますと、先週の時点でもまだまだ紫陽花は見頃でした♪ そして旧型車も、目出度く6運用中2運用に入っておりまして、撮影効率としてはまずまず♪♪ もっとも、唯一の釣掛となったサンナナ編成 (103+107) は運用に入っておらず、入生田でも見かけなかったことから、多分彫刻の森留置……。金太郎108号も箱根湯本の留置線で昼寝していました (苦笑)。サンナナ、行くと走っていないんだよなぁ……(滝汗 -_-;)。まぁ、今やこんな感じで半鋼製の鉄道車両が当たり前のようにやって来ること自体最高に貴重なことですし、モハ1・2形の両方を撮影でき、しかも登山時にモハ2形、下山時にはヨンロクに乗りましたので満足です (*^^*)。
ちなみに、こんな感じで決め決めなカットを撮影出来ましたのでまぁ良いのですが、とにかく沿線は紫陽花+電車狙いの中高年男女カメヲタ多数……(汗)。一部の踏切には、無茶苦茶な立ち位置での撮影で運転に支障が生じないよう、警備員が立っているという有様……。お気に入りの踏切からのアングルも偶然空いていたという状態で、あと数分来るのが遅れていれば三脚を持った別の中高年に場所を取られるところでした (@o@;)。沿線がそんな感じですので、駅と車内は超!大盛況……。箱根湯本に到着するロマンスカーは平日でも満席で、箱根登山に座りたい客が次発・次々発の列車を待って長蛇の列を作っているという有様でした (爆)。しかし、これで箱根も一時の苦境を脱したかな?ということで、どこか内心ホッとしたのも確かです。それに、C国大陸・K国からの観光客がほとんどいないため (極めて過激な「日本全体=危険」偏見報道ゆえすっかり来なくなった由 ^o^)、賑わいの中にもどこか落ち着きがあり、久しぶりに見た「古き良き観光地の賑わい」という風情でありました。地元・相州人のはしくれとして、今年の箱根訪問はそういう意味でチャンスなのでは?と愚考する次第です。