地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

小田急顔消滅に寄せて・機器流用4000形

2012-03-10 00:00:00 | 大手民鉄 (小田急)


 まもなく小田急顔の車両は完全に営業運転を終え、下旬のイベントの後は歴史の一頁の中へと去って行きますが、それに先立ち最後の一編成となった5063Fからは運転席下の小田急ロゴが剥がされ、ちょこっと懐かしい姿 (?) で走っております。もっとも、多忙と小田急の長大さゆえに、そう簡単に撮影・乗車機会が到来するはずもありません。そもそも、最近小田急CIロゴが貼られるようになる前はいつでもこのような姿だったわけで、しかも本数もそれなりに多数走っており、撮影スポットでも何の当てもなくとも少々粘りさえすれば必ず小田急顔がやって来たのですから、今さら焦って撮ろうとは全く思わない……というのが正直なところです。
 むしろ最近私が頭を悩ませていたのは、デジ一眼導入以来保存媒体として使っており、勿論小田急顔車両の記録にも用いていたMOディスク&ドライブが絶滅しつつあるという問題……。かつてMOは、フロッピーよりも破格に大容量、記録面が露出しているCD系に比べて安心、光情報であるため耐久性抜群、といった長所が(ほんの少々)脚光を浴び、私も「それは美味しそうだ」と思い導入したものの、その後MOはさらなる情報の巨大サイズ化に追いつかなくなり、大容量の外付けHDも価格破壊が進んだことから、一気に過去の遺物に……。そこで私も、ここ2年ほどは新規撮影分は外付けHDに保存していますが、MOに保存した分につきましては「まぁ完全になくなるとは思えないわけで、耐久性もある以上そのままで良いか」と勝手に信じ込み、そのまま放置していたのでした。しかし……最近MOドライブの調子が悪くなり、それでは新品を買おうかと思いヨドに向かったところ……売ってない! (超滝汗) さらに秋葉原に足を延ばしても見当たらない……(@o@)。MOディスクが大丈夫でもドライブがなければ全く読み出せず、したがってこれまで散々撮り貯めた画像も全部パーになるではありませんか……。



 というわけで、過去をゴッソリ失う恐怖に取り憑かれ,すがるような気持ちで「MOドライブ」と検索をかけたところ……ををっ!辛うじてアマ○ンにて「最終製品の最終在庫」と銘打ったブツが販売中! (^O^) そこで、即断即決のクレジットカード決済でお取り寄せ! さらに外付けHDも増強し、ここしばらくMO→外付けHD引っ越し大作戦を日夜展開しまくったのでした……。こうして、2003年から2010年までに撮影し、MOに保存した鉄道画像につきましては、既に約8割を救出しましたが、まだまだ作業は終わらない……。
 しかし、このような機会は同時に、過去に撮影したカットを一通り思い出す格好の機会でもあり、小田急につきましても「そういえばこんなの撮ったよなぁ」というカットが次々と! もっとも、このブログを始めて間もない頃までに撮影したカットは、今ほど「見られること」を意識していなかったこと、そして鉄活動に出戻って間もない頃であったこともあり、どうにもこうにもダメダメなカットが多数。「何やってんだ……」とPC画面に向かって文句をかましまくりです (苦笑)。
 そんな中、とくに「ををっ!懐かしい!」と思わず感嘆してしまったのが4000形の画像です。80年代後半まではゴリゴリにハードな釣掛のシャウトを響かせ、冷房化に合わせて2400形の下回りに換装してからも急行の新宿方4連や江ノ島線6連各停の主力としてビシバシ走っていた4000形……(性能面での制約から箱根登山に入線出来ず,自ずと江ノ島線に振り向けられることが多かったのです)。個人的には、機器流用車として生まれついての地味過ぎる役柄が逆にグッと来て、2600形や5000形よりもお気に入りでした (^_^;)。正面の窓が5000形と比べると小振りで、ややもっさりとした印象なのもグーですね……。しかし、2003年に新3000形2次車が出現すると、猛烈な勢いで廃車が進み、僅か約2年弱で全92両が消えたのみならず、さよなら運転も全く行われなかったのは、4000形に親しむことが運命づけられていた江ノ島賎民にとって悲しむべきことでありました。もっとも、そんな地味で呆気ない最後こそ、機器流用車たる4000形らしいのかも知れません。というわけで、小田急顔の消滅にあたり、地味過ぎる4000形の活躍を久しぶりに偲ぶことで、小田急顔の歴史にも思いを馳せてみた次第です……。