地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

のんびり岳南末端部

2005-11-16 12:21:00 | 地方民鉄 (東海道)


 まだまだ続く今月上旬の飛び石連休ネタ、今回はすっかり岳南鉄道のマスコット的存在として定着した観のある元井の頭線3000系改め7000形がのんびり走る光景を扱ってみたいと思います。
 岳南鉄道は富士山麓の製紙工場etcの荷役や、東海道線から離れた吉原の街へのアクセスを主な役目としており、吉原を出てから岳南富士岡に至るまでは無機質な工場の脇をクネクネと走ることが多く、プチ鶴見線的な雰囲気を感じることもしばしばです。しかし、そんな景色も岳南富士岡を過ぎるとガラリと変わり、愛鷹山 (あしたかやま) の麓に広がる田園風景と新興住宅街が入り交じった中をのんびり走っています。
 最近は岳南を訪れるたびに貨物がメインになってしまい、岳南富士岡から先はごぶさたになっていたのですが (^^;)、今回は久しぶりに岳南江尾まで往復し、7000形がトコトコ走る風景をスナップしてみました。
 ↑は、末端部における最大の撮影名所・須津~神谷間のカーブです。バックの愛鷹山や茶畑もきれいに見えて、とてもローカルな雰囲気に心が和みます (^o^)。
 岳南江尾では一応数カット撮ったものの、基本的に逆光、かつ背景の新幹線にはたまたま列車が来なかったため、結果はボツ (^^;)。普段は朝夕のみ出番がやって来る緑フェイスの8000形が海側の線路で昼寝をしていましたが、個人的に言って、正面の「がくちゃん・かぐや富士」ステッカーHMは剥がしてくれないものかと……(^^;)。
 しかしそれはさておき、たまには貨物ばかりでなく単行電車を中心に撮る岳南のプチ旅も良いものだなぁ~と思ったひとときでした。岳南は土曜休日に限り一日乗車券があり、しかも400円という安さですので、はっきり言ってオススメです。そして、ここは今や貴重な硬券がまだまだ主流であるため、おみやげに最高です (^^)。吉原のJR連絡口窓口or岳南線内で東海道線の切符を購入すれば、何といまどき硬券で東海道線に乗ることも出来ます!

静岡所属の115系・レアネタ2題

2005-11-14 21:49:45 | 国鉄型車両


 先般313系 (?) の集中投入計画が発表されて、これまで湘南色113・115系の牙城だった静岡エリアにも一大変革が起こることが明らかになっておりますが (T_T……しかし日常的な利用者サイドからは、名古屋近辺と比べて何故こんなに古い車両ばかりなのかと非難囂々らしいので、まあ仕方ないですね……)、今ならまだまだ3~8両編成で頻繁運転中であるため、千葉支社のスカ色113系と並んで、乗って撮るならまさに今のうち!と思われます。
 しかし、静岡の115系の中には非常にレアな運用・車両がありまして、名古屋出張鉄と岳南訪問のついでに本当にたまたま遭遇することが出来ましたので、まとめてフィーチャーしてみたいと思います。
 まずは↑こちら、飯田線では非常にレアな115系で運転される544M (全線直通列車) です。飯田線も天竜峡以北は長野色と合わせて上下各数本の115系運用が設定されているようなのですが、天竜峡以南では出入庫を兼ねた1往復があるのみ! しかも下りは確か547M~1505Mで夕方から夜間にかけての運行ですので、天竜峡以南で明るい時間に115系の乗り鉄・撮り鉄をしようとすると、何とこの1本オンリー! しかし、こうした事情は撮影後に改めて先月発売の○イヤ情報の115系特集を精読して初めて知ったことで、小坂井駅でこうして撮った時点では何も下調べしておらず、「うひょ~、またまた一儲け♪」と思うのみでした (^^;
 なお、ここは平坦な複線区間につき、下手をすると東海道線内にしか見えないかも知れませんが、屋根がなく如何にも貧弱な跨線橋から、ここは飯田線だということを汲み取って頂ければと思います (^^;)。空の色は……本当にこんな物凄い色でした。



 いっぽうこちらは、デカ目+非ユニット窓+鋼製ドア……等々全てが懐かしく、こういう姿で未だに走っていること自体がほとんど「走る鉄道文化遺産」と言っても良いかも知れない (?) クハ115-188です。
 岳南鉄道での撮影を終え、次は伊豆箱根駿豆線に向かうべく吉原で電車を待っていたら、やって来たのは115系1000番台が先頭の3両編成。この温暖な気候で1000番台というのはオーバースペックだけど、そういう車両も何故か走っているのが静岡の魅力だよなぁ……と思いつつ最後尾の車両に乗ろうとしたところ、開いたドアの向かい側のドアが銀色ではなく黄緑色!! そして車内も非冷房車として登場したはるか昔の雰囲気をそのまま伝えつつあり……さらに「禁煙」の表示もどう見ても80年代に貼られたものがそのまんま (爆)。そこで、未だにこんな車両も残っていたのか!と思って車内のナンバー表示を見ると「クハ115-188」と書いてあり、まさに○イヤ情報で特集されたデカ目車両であることが分かったのでした……! そういうわけで、三島で下車後速攻で向かい側のホームに移動して発車シーンを後追いし、余りにも偶然の出会いをうまく記録できた喜びに浸ったのでした……(^^)。
 ※さらに数十分待って、熱海から折り返してきたところ (=デカ目ライト点灯) を撮れば良かったのかも知れませんが、そうすると駿豆線に遊ぶ時間もなくなりますし、ケチな運転士がライトを消している可能性もありますので (東海道線ではほとんど見かけませんが)、省略ということで……(^^;

名古屋鉄散歩05秋 (8) パノラマカー重連!

2005-11-13 00:10:03 | 都市民鉄 (中京圏)


 これまでお楽しみ頂いた名古屋出張鉄シリーズ、最後は最高に偶然かつラッキーな出会いで締めることにしましょう。それは……布袋駅での撮影中、パノラマカー重連 (4+4) が堂々と現れてくれたことです!
 布袋駅の構内横断踏切で、遠方に光る4つ目玉を確認。そこで「来た来たパノ4or6連!」と思いつつホームの岩倉方先端付近へ向かい、速攻で準備をして最初に激写した段階では、多少長い編成ゆえあくまで6連だとばかり思っていたのでした。しかし停車した編成をよく見てみると……何と重連!! (^O^) これは、撮り鉄の神 (?) が与えてくれた、遠来の客への最大のプレゼントとしか考えられません。また来るときまで、この奇跡的なパノラマ重連運用が残っていますように……。

名古屋鉄散歩05秋 (7) 飯田線119系

2005-11-12 10:38:30 | 国鉄型車両


 3日間の名古屋出張鉄 (何だか鉄の方がメインのような気も……^^;) を締めくくるのは、久しぶりに訪れた飯田線での119系撮影です。飯田線そのものについてはとても魅力的な路線だと思ってはいるのですが、考えてみたら前回乗ったのは約7年前、登山の帰りに伊那大島から駒ヶ根まで乗ったのが最後で (駒ヶ根からは高速バス ^^;)、それ以外の区間に至っては学生の頃に全線乗り通しをして以来、ン年間ごぶさたでした (汗)。そうこうしているうちに首都圏からはあっという間に国鉄型車両が消えて行き、国鉄末期のケチケチな作品にして旧型国電を追いやった憎き敵役であったはずの119系ですら「う~ん昭和な感じがサイコー」というイメージになりつつあるから困ったものです (-_-)。そこで今回は、名古屋から久しぶりに名鉄パノラマスーパー指定席の乗り心地を楽しんだ後、豊橋でこだまに乗り換えるついでに、約1時間半ほど南端部を訪ねてみました。この区間は単行も含めて本数が多く、撮影効率も良いので……(^^
 久しぶりに乗り込んだ119系は、103系と同じモーター音や揺れ心地で思わず興奮 (性能的には103系の1Mバージョンである105系と同じなので当然ですが ^^;)。先刻パノラマスーパーで通ったばかりの豊橋~小坂井分岐の間を単行電車で再び通るという感覚は何とも言えずミョーなものがあります (^^;)。そして、撮りやすそうだということで下車した牛久保で撮影したのが↑のカット。豊川以遠まで運行する電車も単行で来るんですね……(混みそう)。
 何はともあれ、かつては旧国を追いやったことへの恨みすら感じていた119系も、いまこの電車のボックスシートに身を委ね、高らかなモーター音に聞き惚れながら絶景の連続を眺めるとすればさぞかし印象深い旅が出来るだろうなぁ……という思いへと変わりました (でも、JR世代のステンレスカーに同じ思いを抱くことはないと思います。きっと)。あとは、如何にして時間を工面するかです……。
 あと、JRCローカル線共通塗装は面白みがないので、119系登場時の水色+白ラインに戻してくれないものかと……(久々に訪れたくせに勝手な話ですが ^^;)。

名古屋鉄散歩05秋 (6) 近鉄の抵抗制御車

2005-11-11 11:25:00 | 大手民鉄 (近鉄)


 近鉄は日本の鉄道各社の中でもVVVF技術の導入に早くから非常に熱心で (と記憶しております)、今や銀色に光るVVVFシンボルマークも誇らしげな車両が大量に走っています。しかし、古くてシブそうな電車ほどビビッとくる私にとって、近鉄初撮り鉄のお目当てはもちろん、これら名古屋線でも一大勢力を誇るVVVF車ではなく、裾を絞っていないスタイルが如何にも年代物な雰囲気の抵抗制御車です。特に、相当先頭に寄った大きな前パンを装備した車両 (伊勢中川寄りのため、今回は激しい逆光で撮れず T_T) を間近で眺めていますと、かの名車2200系の勇姿を彷彿とさせる近鉄電車のDNAをビンビンに感じることが出来ます (^^)。
 ただ、近鉄は小田急と同様、運用上の自由度を最大化するために、抵抗制御車からVVVF車まで自由に混結できる……というのが少々厄介。デコボコ編成の楽しみが待っている代わりに、カメラを向けたときに「前→VVVFや界磁チョッパ車、後→シブい抵抗制御車」という組み合わせであることは当然いくらでもあり、限られた時間の中で撮り鉄している遠来の身としては「逆にしてくれ~」と思うことしきりでした (^^;)。
 そんな今回の訪問で一番「決まった」カットが↑こちら、準急として八田駅を勢いよく通過して行く1810系です。大阪・名古屋線用として1970年前後に大増備された1800・2400系列のうち、名古屋線系統専用として電気ブレーキを装備せず、ラインデリアを装備して登場した車両が1810系ということなのだとか……(本当に近鉄の形式名は細かすぎて、勉強しないとわかりませんなぁ……^^;)。既に廃車が始まっているそうなので、早めに記録に努めなければと改めて思うのですが、名古屋周辺における撮り鉄の視線は圧倒的に名鉄に向かっているようなところがありますので、この電車は撮り鉄どうしの場所取り合戦に悩まされることはないだろうなぁ、と (^^;)。
 他に収穫があったのが2430系。2430系は1800・2400系列のうち、電気ブレーキ搭載・ラインデリア搭載・河内国分以東の勾配区間対応ということで製造されたようです。したがって、元々は大阪線用だった2430系ですが、最近は名古屋線の老朽車置換用として転属して来ているのだとか。
 このほか、前パンが特に凛々しい1000系が名古屋線名物として走っており、これも是非撮っておきたかったのですが、私の訪問時はたまたま撮れず……四日市周辺に固まっていたのでしょうか (T_T)。この1000系は、名車2200系の下回りを流用した釣掛電車として登場したのち、界磁チョッパ・カルダン駆動化されて今日に至っている車両で、抵抗制御ではないと言ってしまえばそれまでですが (^^;)、数年前に三岐鉄道を訪問した際、近鉄富田駅でその前パン装備のシブいスタイルを目にして以来「気になる近鉄電車No.1」になっていたのでした (^^;)。2200系と関わりがあるというだけでもグッとくるものがありますし……。
 そういうわけで、一見余りにも形式数が多過ぎて訳が分からない近鉄も、細かく研究してみると奥が深いな~と思わずにはいられません。ただ、正面の「パンダ風塗り分け」は何とかならんものかと (爆)。そこで、次の近鉄訪問は、赤一色の旧塗装の復活が進みつつある養老線にしようかと考えているところです。