地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

祝RP誌増刊号・京成3500形原形車

2007-02-11 22:27:51 | 都市民鉄 (首都圏)


 成田空港輸送の高速化&拡充計画や、車両の新陳代謝が急速に進められつつある京成を特集したRP誌の増刊号。当初の予告では1月下旬発売となっており、今か今か……と待っていたのですが、少々ずれ込んで先日ようやく発売となりました。発売日ちょい延期の理由は、恐らく復活「開運号」を表紙に急遽持ってくるためだろうかと思っていたのですが、フタを開けてみたら何ということはなく、フツーにAE100と新3000 (^^;)。それでも、中味は期待を裏切らない回顧と展望尽くしでして、とりわけ車両や運行をめぐる昔話は非常に充実しており、ここ数年撮り鉄に復活して以来、遅ればせながら京成の魅力を知りつつあるヨソ者から見ましても、「やや地味ながらもほどよくまとまった京成の雰囲気は、なるほどこうやって出来たのだなぁ……」ということが良く分かるようになっています。と申しますか……釣掛時代の車両写真の数々は実に渋く小粒な味わいが感じられ、もしこれらの電車と同時代を過ごしていたとしたら間違いなく原理主義的京成党になっていたよなぁ……と思うほどです (^^;



 というわけで、そんなRP誌京成特集の発売を勝手に記念しまして、先月金町線を訪れた際に撮影した3500形の原形車をアップしてみましょう。もちろん、この日の訪問の目的は復活赤電3295Fでしたので、高砂に到着した瞬間「今日は金町線に入っていないのか……」と落胆したのは確かですが (苦笑)、その代わりにこれまた残り6編成とレアになりつつある3500形原形車が機織り運用に入っていましたので、そのまま撮影続行! いや~なにせ登場時からの二段窓の雰囲気を保っているのが何とも言えずダンディー (?) ですし、正面貫通扉の差し込み式「普通」表示が今やレアでたまりません (*^^*)。
 では、3500形の更新車は何故個人的にハズレなのかと申しますと……せっかくの正面と側面にかなり手を加えた結果、どうもデザインのバランスが崩れているような気がしますので……(嫌いではないですけど ^^;)。
 ともあれ、3200・3300形の4連が最早風前の灯火となった中、金町線に入線できる4連はほとんど3500形の指定席となってしまいましたので、これからも金町線を訪れるときは出来るだけ3500形の原形車が来て欲しいものだなぁ……と思ったのでした。

銚子電鉄訪問記07.02 (1) デハ701

2007-02-10 13:53:43 | 地方民鉄 (銚子)


 関鉄の青キハを撮影したあとは、常磐線~成田線というルートで、昨年11月末に訪れた銚子電鉄を改めて訪問してみました。実はこのメニュー、前回訪問時と全く同じであります (^^;)。いや~利根川沿いの風景の中を113系に揺られるのは癒しですね (*^^*)。
 銚子に到着後は、さっそく駅のコンコースに付設された銚子観光協会に出向き、銚電サポーターズクラブに入会して参りました。あくまでヨソ者ながらも、趣味的に楽しめる路線を残してもらうために、出来ることはしておきたいと思いまして……。
 その後、電車の発車時刻まではまだ時間があるため、徒歩で仲ノ町へ (すぐに着きます)。さっそく弧廻手形 (一日乗車券) と入場券を購入して、定番メニューの車庫撮影を満喫しました (^^)。本線の隣には、ぬれ煎餅支援で修理費を確保したデハ701が美しい姿を取り戻して留置中! 何とかこの電車に初乗車を果たしたいものだ……という期待は今回もお預けとなってしまいましたが (汗)、まあこうして撮影できて満足です。ちなみにこの時は、反対側の側面幕板を補修中。やはり塩害激しい土地を行く電車の宿命として、下回りの検査が済んでも、鋼体部分の補修は少しずつ行わなければならないのでしょう。



 仲ノ町での激写を終えた後は、デハ801に乗って沿線へ繰り出したのですが、まずは気付いたことをいくつか……ご参考下さい。
 (1) 枕木の交換工事が始まっていました! 手始めは犬吠~外川間から。地元の建設業者に委託して、ダイヤの合間を縫って工事が進められており、列車は現場を徐行運転。ただ、次長さんのブログによりますと、集中的な工事を行うため日中の計画運休もあり得るとか。激安のJR20周年18きっぷを利用して訪れる方、最新の告示にご注意を。
 (2) 踏切は枕木よりも先行して部品の交換が進んでいました。但し、数年前に訪れたときも「最朽」と思われた、外川駅手前カーブの南側にある踏切は、相変わらず諸部品が原形をとどめない状態 (-_-)。ここの交換が待たれますね……。
 (3) 笠上黒生の側線脇には、今はなき日立電鉄から持ってきたと思われる、まだまだきれいな保安機器が大量に並べられていました (「南高野○号」と記されていましたので)。日立電鉄は廃止が決まる直前まで、それなりに設備の改良を進めていましたから、まだ十分使えるのでしょう。ガムテープの上にマジックで「茨交」と記した機器もあり、茨城交通が日立電鉄からもらったストックをさらにもらい受けたのかも知れません。

関鉄キハ30・35の現在 (2) 青キハAgain!

2007-02-09 10:00:41 | 地方民鉄 (関鉄系)


 昨年12月はじめ、映画撮影用として塗られた青い関鉄キハ350の営業運転をご紹介したのを皮切りに、合計4種類の塗装が走る関鉄の元キハ30・35を順次ご紹介して行こうと思っていたのですが、他のシリーズを優先する中でいつの間にか後回しになってしまいました (^^;)。
 そんな中、先日平日の休みを使って2ヶ月少々ぶりに常総線の朝ラッシュアワーを訪れ、平日の限定運用に入っている青キハを撮影することが出来ました (^o^)。実は、すでに昨11月下旬、銚子電鉄を訪れる前に常総線を訪れ、営業運転開始直後の青キハ撮影に挑戦していたのですが、このときは恐らく映画撮影の都合から平日朝の運用に入っておらず、完全に空振りでしたので……リベンジです。
 北千住を朝7時前に出るTXの区間快速に乗り (新春パスネが未だに売っているのをゲット! ^^)、あっという間に守谷の駅前に降り立ちますと、そこはベストな撮影地。さっそく、公式HPで告知されている時間通りに青キハがやって来ました (*^^*)。しかも今回はキハ3518+3519! 前回の休日日中撮影ではもっぱら358+3511編成の出番でしたので、これで青キハを2編成とも記録できたことになります!



 3518+3519が取手から折り返して来るシーンは、守谷駅南側の踏切で撮影。巨大な幾何学的デザインがとにかく異次元的なTX守谷駅と、昭和30年代の残り香を漂わせたキハ350の組み合わせは。まさにいろいろな意味で守谷という場所の現在を象徴しているような気がします。
 というわけで、朝の守谷駅周辺で完璧な光線状態のもと青キハを撮影するという課題は無事達成でき、朝から気分は上々~。最近多忙でなかなか遠出出来ずストレスがたまっていたこともあり、いや~スカイブルーがよく似合うキハ35の姿を激写してスカッと気分爽快ですね (^^)。
 ちなみに、この日は何とも奇跡的なことに、もう1本の青キハ編成・358+3511も運用に入っていました! 他の編成が検査中のため代走ということなのでしょうが、去る11月末にウヤだった分もきっちりと取り返した……という感じです (^^
 ともあれ、関鉄の青キハは今のところまだ運行されていることが確認出来たわけですが、5月に封切予定とされる「○ッチギ2」は既に撮り終えているでしょうから、そろそろ元の関鉄標準塗装に戻されるという可能性もゼロではなさそう。この色、人気があると思いますので、もう少々続けてもらえると良いのですが……。

長電8500系・のんびりまったり北信路

2007-02-08 00:25:00 | 地方民鉄 (甲信)


 昨年末に撮影した長野電鉄シリーズ、最後に忘れるわけには行かないのが8500系です。昨年にはさらに2本が長津田を後にして長野入りした結果、計4本の陣容となりまして、今回訪れた際にはすっかり3500・3600に代わって長野~信州中野間普通列車の主役となっていました (^^)。計画ではさらに3本導入予定とのことですので、そのあかつきにはこの区間の大部分の列車が8500系となるのでしょう! 3年後には田園都市線の東急車運用は5000系の天下となってしまうことが明らかとなりましたので、インドネシア (ジャカルタの大洪水で、東急車はもとより日本から導入された車両が被災していないか心配……) に通ったりしない限り、8000系は伊豆急、8500系は長野に通うというのが定番になりそうです。大手町線には残るわけですが、グラデーションラインはちょっと優先順位が下がるかも (^^;;;)。



 長電8500系はもちろん撮っても楽しいのですが、やはりその地味な味わいの真髄に触れようと思ったら、乗る!というメニューは欠かせません。朝陽までは、ほどほどに密集した住宅街の複線区間を走り、古く味わいのある駅に立ち寄って行きますので、たぶん昔の東急沿線もこんな感じだったはずという気分を味わえるでしょう! そして雄大な風景の村山橋を渡り、須坂の車庫界隈を眺め、北須坂から先では見渡す限りの林檎畑をかすめながら妙高を望み……。しかも小刻みなジョイント音とデンジャラスなモーター音とのハーモニーがたまらないです (*^^*)。1000系「ゆけむり」はもちろん絶品なのですが、より趣味的に濃いぃのは8500系の旅でしょう! (ほとんど個人的な思い入れだけで語ってますね、こりゃ ^^;)
 ここで敢えて欲を申せば……3500系と同じように側面の帯があれば、より長電の独自性がアップするのではないか?と思います。
 ちなみに、村山橋は長野方面へ向かう道路橋が完成し、対向車線と線路を併設するというもう1本の橋の建設が急ピッチで進められていますので、古い村山橋を楽しむならお早めに……。

小田急4000形ありし頃 (新4000発表記念)

2007-02-06 22:49:00 | 大手民鉄 (小田急)


 きのう小田急の公式HPにて、かねてから登場が噂されていた次世代の千代田線直通用車両・新4000形が発表されました。E233系ベースの10両固定編成を7本投入するということで、長年にわたる小田急利用者としては「これでますます小田急の車両から小田急らしさが遠ざかってしまう……」「これで5000形・5200形が一気に70両消えて行くのか……」という悲しさが頭をよぎったのですが、やはり余りにも没個性的な姿の3000形が大増殖を続けていることに食傷気味な手前、より表情があるマスクの新型車両の登場は基本的に歓迎です (^^;)。
 とりあえず今後は、果たしてE233ベースの新4000形が常磐線に直通するようになるのだろうかということに関心が集まりそうですね。7本も揃えるということは、多摩急行の増発 (20分間隔化?)→千代田線増発→悪名高き常磐緩行線の10分間隔化というドミノ効果も期待できそうです (妄想失礼 ^^;;)。



 しかしまぁ……4000という、ふつう他の私鉄ではほとんど使わない形式名が (例外はかつての日比谷線だけ?) 、花の千代田線直通車に採用されて大いに注目されることになったのを思うにつけ、04年12月までに運用を離脱した先代の4000形は、本当に地味な存在で終わったな……という思いが募ります。そこで、せめて当ブログだけでも、そんな先代の4000形をしのんでみることにしましょう。
 もともと4000形は、昭和43年頃から52年頃にかけて断続的に、小田急の半鋼製釣掛式電車の下回りの一部を流用することによって生まれた車両です。新製されたディスクブレーキのP-3台車 (ローマ数字は化けるのでアラビア数字で失礼 ^^;) と釣掛の轟音のギャップが印象的な電車でしたが、特に各停運用に入ることが多かったため、急行非停車駅利用者の私も大いに親しんだものです……。高校時代の毎日の通学も (そして、それに伴う甘酸っぱい記憶も) 釣掛4000形とともにありました (トシが……^^;)。
 その後、ちょうど私が高校を卒業して大学に入った頃、冷房化と下回りのカルダン駆動化 (2400形の下回りを流用) が終了し、運用上の制約が大幅になくなって急行から各停まで幅広く活躍するようになり、特に複々線化工事真っ直中の一番混雑がひどい時期を支えましたが、箱根登山線に入線できないことから、自ずと江ノ島線で運用されることが多かったですね~。
 というわけで、釣掛時代からの思い出の車体と2400形の下回りを組み合わせた4000形の独特の存在感は本当に好きだったのですが、3000形の増備により03年末から04年末にかけての僅か1年で全車廃車になってしまいました……。90両以上もあったのに何故あっという間に消えたのか……と愕然としたものです (T_T)。
 そして今や、5000形すら4000形と同じく急激な大量廃車に直面しているわけで……。これから日が柔らかくなる季節、東急8500系ともども集中的に記録しなければ……と思っています。