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ミステリ感想-『木製の王子』麻耶雄嵩

2001年12月26日 | ミステリ感想
~あらすじ~
山奥に隠棲する白樫家は、一点に収斂する家系図を持つ“閉じられた一族”。
その奇妙な屋敷が雪で封印された夜、再び烏有は惨劇を見た。
世界的な芸術家・宗尚の義娘、晃佳の首がピアノの鍵盤の上に置かれていたのだ。
関係者全員に当てはまる精緻なアリバイ。怜悧たる論理だけが照らしうる真相とは。

このミス12位、本ミス4位


~感想~
精密パズルと前代未聞の動機。
氏の代名詞となった“崩壊(カタストロフィ)”こそ小規模なものの、この着想と構成にはただ感心。
読了後、思わず(ネタバレ→)自分で家系図を書いてみたくなるw
贅沢を言えば、烏有にはもうちょっと活躍して欲しかったが。



01.12.26
評価:★★★★☆ 9
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