小金沢ライブラリー

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ミステリ感想-『幻想運河』有栖川有栖

2001年12月27日 | ミステリ感想
~あらすじ~
アムステルダムにいついたシナリオライターの卵・恭司は、
バラバラ殺人事件の渦中に巻きこまれてゆく。
アムステルダムと大阪、二つの水の都をめぐる事件は意外な展開を見せる。


~感想~
意味不明。曖昧模糊として目覚ましさに欠ける。薬を礼賛するような描写は不愉快。
薬に頼って出てきた発想に、どれほどの価値があるというのだろうか?
描写といい会話といい、小粋に気どったつもりだろうが見苦しい。


01.12.27
評価:☆ 1
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ミステリ感想-『アンノウン』古処誠二

2001年12月27日 | ミステリ感想
~あらすじ~
侵入不可能なはずの部屋になぜか盗聴器が仕掛けられた。
密室の謎に挑むのは防衛部調査班の朝香二尉。
犯人の残したかすかな痕跡から、朝香は事件の全容をあばけるのか?

第14回メフィスト賞


~感想~
文庫化に際し改題。
いや、面白かった。単純に面白さだけで言えば今年度1位かも。
飽かせず読ませる手腕は今後の飛躍に期待大。本書を読めば、もう自衛隊を罵れまい。


01.12.27
評価:★★★★ 8
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ミステリ感想-『怪人対名探偵』芦辺拓

2001年12月27日 | ミステリ感想
~あらすじ~
下校途中に暴漢に襲われ、顔に傷を負った玲美。
彼女を励まそうと誘われたコスプレ・パーティで、玲美は謎の怪人と出会う。
時計台の磔、気球の絞首刑、監禁された美女……はたして名探偵・森江春策は謎を解けるのか。
江戸川乱歩へ捧げる怪人VS名探偵!

本ミス10位


~感想~
まさしく怪人ものミステリ。
いかにもな要素がこれでもかこれでもかと詰め込まれ、装飾過多に彩られた「やりすぎ感」すらただようお祭りミステリ。
ただ、その装飾に「なぜそんなことをするのか」と問うてはいけない。答えは「だって怪人だから」と言うしかないのだから。
とにかくにぎやか。とにかく豪華。古式蒼然たる様式美が光る。
が、それだけではなく現代的なトリックも全編にわたって張りめぐらされるのだから油断ならない。


01.12.27
評価:★★★ 6
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