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映画感想―『イングロリアス・バスターズ』

2010年07月26日 | 映画感想

~あらすじ~
ナチス占領下のフランス。劇場の支配人として身分を隠しながら、ナチスを根絶やしにする復讐計画を進めるユダヤ人の女。
時を同じくして、アルド・レイン中尉率いるユダヤ系アメリカ人兵士の特殊部隊が、ナチス殲滅の極秘ミッションに参加する。
それぞれの作戦は、彼女の経営する劇場で開催される、ヒトラー総統を招いたナチのプロパガンダ映画のプレミア上映会で交錯する。


~感想~
冒頭からおっさん二人が延々と会話するだけという逆ホットスタートで、ユダヤ・ハンターの異名を取るナチ将校役のクリストフ・ヴァルツの好演が光るのだが、いかんせん地味な印象が拭えない。その後も全編にわたってほぼ会話だけで話が進み、合間合間にタランティーノらしい演出が挟まる構成で、心理的駆け引きはそこそこ楽しめるものの、こんなに文字(会話)ばっかりなら本でいいじゃんという冷めた感想を覚えるのも確か。
映画マニアには怒られるだろうが、なんせ倍速で観ていても全く支障を来さない有様で、この映画を楽しむ素質のない僕が150分超の長尺を乗り切るには、早送りはむしろ必須のものであった。
主演のブラッド・ピットも、見せ場は初登場シーンの長広舌くらいで、主演はブラピではなくヴァルツの方じゃないかと思える扱いで、生粋のタランティーノファン以外にこの映画はおすすめできないだろう。


評価:☆ 1
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