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ミステリ感想-『魔女は甦る』中山七里

2015年06月20日 | ミステリ感想
~あらすじ~
自分は魔女の末裔だと言っていた元研究員が勤務地の近くで無残なバラバラ死体となって発見された。
埼玉県警の槇畑は捜査を開始するが会社は二ヶ月前に閉鎖され、他の社員も行方が知れない。
同時に嬰児誘拐と、繁華街での無差別殺人が起こる。
それぞれの事件は次第につながりを見せ……。


~感想~
終盤、小説のジャンルががらっと変わり、そのまま戻ってくることなく最後まで行ってしまいさすがに面食らった。
「連続殺人鬼カエル男」の某人物も大概だが、それをはるかに上回るお前はゾロかサンジかと言いたくなるような、異常なタフさで某人物が文字通りに暴れまくる様はある意味で爽快ながら、これはもはやミステリでも何でもない。
だが三津田信三の某作を思い出す「犯人」は実に意外で、説得力も十分。
続編となる(?)「ヒートアップ」もまたジャンルの枠を飛び越える面白い作品なので、本書を読んだらぜひそちらも手に取ってもらいたい。


15.5.30
評価:★★★ 6
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